半導体製造に使う「重水素」を安価に 阪大、独自触媒で

半導体製造に使う「重水素」を安価に 阪大、独自触媒で

 半導体の製造などに使われる重水素を独自に開発した触媒を用いて安い原料から製造する手法を、大阪大などの研究チームが開発した。実用化できれば、ほぼ輸入に頼っていた重水素を簡単に低コストで製造できるようになる可能性があるという。

 重水素は水素の同位体のガス。研究チームによると、化学や生物学の実験研究用試薬のほか、半導体や光ファイバーなどの製造工程でも使用されている。これまでは重水素水を電気分解するなどして作られていたが高価で、大半を輸入に頼ってきた。

 研究チームは、酢酸を生産する際に出るギ酸と重水素水を混ぜ、パラジウムと銀の合金を化学的に処理した微小な粉末を触媒にして反応させた。その結果、重水素を気体として効率的に取り出すことに成功した。

 大阪大の森浩亮(こうすけ)准教授(触媒化学)は「重水素は今後、世界的な需要の拡大が予想される。パラジウムと銀の合金は高価な金属だが、繰り返し使うことができるため、経済性は確保できる」と話している。

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