iOS 13をiPhone 7に入れてみたら、快適さが別次元になった

iOS 13をiPhone 7に入れてみたら、快適さが別次元になった

アップルのオンラインストアから姿を消した「iPhone 7」。ですが、筆者にとってはまだまだ現役のiPhoneです。本日配信が始まった「iOS 13」の対象機種リストにはiPhone 7も入っていますが、果たして3年前の機種に最新OSを入れて快適に使えるだろうか? 従来のiOS 12.4.1から、思い切ってiOS 13へとアップデートしてみました。

既報の通り、iOS 13はiPhone SE以降で利用でき、9月25日からは第7世代iPod touchでも利用可能になります。アップデートデータのサイズは1.87GB。できれば高速な無線LANのある環境で落ち着いて更新したほうが良いでしょう。今回は仕事の合間に実行したので、アップデートにかかった時間は正確には測れていないのですが、おおよそ1時間以内には終わったようです。

アップデートが終わると、すぐに外観モードの選択画面になり、白基調の「ライト」と黒基調の「ダーク」のどちらを使うか聞かれます。筆者はmacOSで既に使っていておなじみの「ダークモード」をiPhoneでも使いたかったので、迷わずダークを選びました。

ちなみに、この設定は後からでも変更可能で、「設定」アプリの「画面表示と明るさ」の項目の中にあります。また、画面下からスワイプしてコントロールセンターを出して、画面の明るさを変更する縦長バーを長押しすると、ダークモードのオン / オフを切り替えることもできます。

設定アプリの「情報」でシステムバージョンを見ると、無事にiOS 13にアップデート完了したことを確認できました。ダークモードの画面はiPhoneに標準で入っているアプリはほぼ対応しているようで、もちろん設定アプリでも有効です。macOS Mojaveユーザーには既におなじみのダークモードは、目に優しい表示で個人的に気に入っていて、それがiPhoneでも使えるのは嬉しいかぎりです。

ただし、ダークモードに対応していないアプリでは暗い画面にはなりません。たとえば筆者がよく使う「スマートニュース」も、ダーク表示ではなく普段の白基調の画面になりました。

続いてApp Storeを開いて見てみます。画面のインターフェイスが若干変わり、今まで未アップデートアプリの数が画面下のバーに表示されていたのが、新たにAppleのアカウントアイコンに重なって表示されるようになっていました。このアイコンをタップして開くと、アップルのアカウント画面が表示され、画面を下にスクロールしていくと「利用可能なアップデート」が出てきて、ここからアップデート可能なアプリがチェックできました。

ネットでiOS 13にアップデートしたユーザーの声を見ていると、「LINEが開かなくて困った!」という書き込みを結構な頻度で見かけました。筆者のiPhone 7ではどうなのか? LINEアプリを試しに開いて見ましたが、特に問題なく起動してメッセージも読めるし、特に挙動がおかしくなったりアプリごと落ちてしまうといった不具合は起きませんでした(実は入れてるだけでほとんど使っていないのですが……)。

ただ、「”LINE”がBluetoothの使用を求めています BLE usage」というダイアログが起動直後に表示され、今まで見たことのない画面だったので少々焦りました。同様の表示はAmazonアプリを起動した直後にも現れ、こちらでは「これにより、“Amazon”はBluetoothアクセサリを検出して接続できるようになります。このAppはBluetoothを使ってあなたが近くにいるかどうかを知ることもできます」という文言が増えていました。実際にどのような使い方ができるかは現時点では不明ですが、不安な人はとりあえず「許可しない」を選んでおくと良いでしょう。

iPhoneの標準アプリを軽く触ってみると、「写真」アプリの表示が大きく変わっていることが分かります。iPhoneに保存した写真が、日、月、年ごとのタブで切り替えて見られるようになっていました。以前の写真アプリの表示よりも便利に使えそうです。

写真の編集機能も一新され、傾き補正やトリミング、水平方向・垂直方向の台形補正などが可能に。特に、ビデオ編集機能が大幅に強化され、回転やトリミング、自動補正など、写真編集とほぼ同じ機能が使えるようになっています。ひととおりの編集が可能で、最新機種ではないiPhone 7でこれらの作業を行っても、もたつきやひっかかりを感じませんでした。

筆者はビデオ編集用には「Adobe Premiere Clip」が使いやすいと感じていましたが、ここまで進化した編集機能があれば、サードパーティ製アプリを別途入れなくても良さそうです。

iPhoneを持っていたら使わない日はないくらい、いつも目にしているWebブラウザ「Safari」。こちらも細かい改良が加えられており、画面下の共有ボタン(上向きの矢印がついたアイコン)をタップしたときのメニューインターフェイスが、iOS 12から引き継いだ横スクロールに加えて、新たに縦スクロールもできるようになったことが分かります。下にスクロールしていくとすぐに目に付くのが「コピー」で、今見ているWebサイトのURLをすぐコピーできて便利です。

アドレスバーの左には、ふたつの「A」を組み合わせたアイコンが増えています。ここからWebサイトの文字サイズやリーダー表示、デスクトップ表示への切り替えなどの操作がすぐ行えるようになりました。

「1から作り直した」という新しいマップアプリも使ってみました。自宅や職場、学校などのロケーションは「よく使う項目」としてまとめられ、訪れたい場所のリストを作って友人と共有する「コレクション」も使えます。

新たに“Look Around”も追加されました。見かけは“アップル版ストリートビュー”と言えそうな機能で、画面の双眼鏡ボタンをタップすると、都市の大通りやビル街などを3D表示して探索できます。現在はサンフランシスコなど、米国の一部の都市だけが対応していて、国内でも使えるようになるのが待ち遠しいです。

他に気付いたところでは、テキスト選択や編集機能が強化されていました。日本語を含む文字入力時に文字列のドラッグでテキスト選択ができるようになっていたり(iOSユーザーなら、これまでテキスト選択するときの面倒臭さはご存じでしょう)、英語キーボードでは文字から文字へ指を離さずになぞると言葉を入力できる「なぞり入力」が可能になっています。

iPhoneでのアプリのデータ使用が多すぎる場合は、新たに追加された「省データモード」をオンにすると良いでしょう。これは設定アプリの「モバイル通信」の中にあります。Androidスマホでは「データセーバー」などの名称でおなじみですが、iPhoneでもようやく同様の機能が使えるようになりました。

iOS 13は実に様々な機能がアップデートされていて、そのすべてをチェックするにはしばらく時間がかかりそうです。今回は短時間触っていて気付いた機能強化点をお伝えしましたが、9月25日には「iOS 13.1」のリリースが控えています。今後もiOSの進化から目が離せません。

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