トラックと衝突、脱線=京急線快特、32人負傷-うち1人意識不明、横浜市の踏切
5日午前11時40分ごろ、横浜市神奈川区の京浜急行線神奈川新町-仲木戸間の踏切で、8両編成の電車がトラックと衝突し、脱線した。神奈川県警神奈川署によると、乗客ら32人が負傷し、うち1人が意識不明という。トラック運転手とみられる男性も重傷を負い、同署などが当時の詳しい状況を調べている。
同署によると、衝突したのはレモン660ケースを積んだ12トンの大型トラックで、男性(67)が運転していた。
京浜急行電鉄などによると、衝突したのは青砥発三崎口行きの快特列車。先頭から3両目までの車両が脱線した。現場付近で煙が上がり、「火が出ている」と119番があったという。
現場は神奈川新町駅近くにある「神奈川新町第1踏切」で、遮断機や警報機が設置されていた。乗客の避難誘導は完了しており、同社が乗車人数などを確認している。
事故の影響で、同線京急川崎-上大岡間の上下線で運転を見合わせている。
京急衝突、乗客の女性1人が重傷と県警
京浜急行の踏切事故で、神奈川県警は乗客の20代女性が重傷で、30人が軽傷と明らかにした。
踏切異常検知で自動ブレーキ、京急は導入せず
京急電鉄の車両には、踏切内の障害物などの異常を検知し、自動でブレーキがかかる仕組みが備わっていなかった。京急は「かえって乗客に危険が及ぶ可能性があり、極力運転士の判断で止める運用をしてきた」としている。
京急によると、事故が起きた踏切には、障害物を検知すると、線路脇の3か所(踏切から10メートル、130メートル、340メートル)の信号が点滅して運転士に知らせる仕組みとなっている。340メートルの場所にある信号は、運転士が踏切から600メートル離れた地点で確認でき、このときに手動ブレーキをかければ、時速120キロで走行していても、踏切前で停車できる設計になっている。
ただ、運転士の反応が遅れた場合などに備え、鉄道各社では、自動ブレーキがかかるシステムの導入が進んでいる。小田急電鉄は速度を超過した際などに自動で列車を止める「自動列車停止装置(ATS)」に、2015年から踏切の異常検知での停車も取り入れた。
JR東日本は京浜東北線などで、他の列車などと接近すると自動で速度を調節する「自動列車制御装置(ATC)」と踏切の障害物検知を連動させ、自動で減速する仕組みを導入している。東急の車両にも同様の仕組みがあり、時速15キロまで減速可能という。
京急は、ATSや運転士が意識を失うと自動ブレーキがかかる仕組みは導入していたが、踏切の異常には連動させていなかった。橋の上や火災現場近くなど危険な場所で自動停車する可能性もあるためという。
