LINE「OpenChat」、トークルームの紹介・検索機能を停止 メンバー急増で運営に支障

LINE「OpenChat」、トークルームの紹介・検索機能を停止 メンバー急増で運営に支障

 LINEは8月20日、メッセージアプリ「LINE」のグループトーク機能を拡張した「OpenChat」で、おすすめのトークルームを紹介する「ピックアップ」の表示を停止した。紹介されたトークルームのメンバーが急増し、運営に支障が出たためで、再開時期は未定。トークルームの検索機能も「改善作業を実施するため」(同社)に一時停止している。

 21日午後1時現在、新しいトークルームに加入するには、専用のURLかQRコードを、知り合いのユーザーから直接共有してもらうか、Twitter上などで他人が紹介しているものを利用する必要があり、OpenChat上ではトークルーム同社はを探す機能がない状況だ。

 ITmedia NEWSの取材に対し、LINEの広報担当者は「トークルームの検索機能は、22日昼に再開予定」と回答した。また、新しくカテゴリー別の検索機能を準備しているという。

●「通知が止まらない」などのトラブルが相次ぐ

 OpenChatは、共通の趣味を持つユーザーなどが集まり、最大5000人のグループを作成できる機能。LINE上で友だち登録をしていないユーザーも、トークルームに招待できるのが特徴だ。トークルームには匿名で参加でき、同社は「これまでの交友関係よりもより幅広い人とのコミュニケーションに活用できる」と説明していた。

 しかし19日午前に提供を始めると、数千人規模のグループでスタンプやコメントが途切れなく投稿され、ネット上では「通知が止まらない」という声が相次いだ。一部のユーザーからは、通知停止やグループ退会のために設定画面へと移ろうとしても、途中でアプリがクラッシュするという報告も出ていた。

 こうした事態を受け、同社は19日午後、スタンプの連打などの違反行為をしたユーザーに対し、投稿の削除やグループからの強制退会、サービスの利用停止などの措置を取ると発表。20日には、スタンプを一定数以上連続して投稿すると、一時的にサービスが使えなくなる仕様に変更した。

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LINE新機能「OpenChat」が大荒れ…“出会い系”“スタンプ連打”など今後どう対策していくのか聞いた

SNS大手のLINEが8月19日から始めた新サービス「OpenChat」に問題点が次々浮上し、ネット上で騒動になっている。

スマホが延々と通知を繰り返し、退会したくても辞められず、不健全な画像が投稿され、出会い系のグループもできている…。

一体なぜこんな事態に陥ってしまったのか。

“匿名”の5000人が1つの部屋で会話

そもそも「OpenChat」は大人数で会話ができるサービスで、次のような特徴がある。

・トークルームは誰でも作れる

・1つのトークルームに最大5,000人が参加できる

・トークルームごとにプロフィールが変更できる

・トークルームへの参加条件は、自由・管理人の承認・パスコードが必要な3種

・トークルームのURL・QRコードが発行できる

プロフィールが変えられるということは、どんな名前でも名乗ることができ、実質「匿名」と変わりがない。

つまり「OpenChat」は、最大で5,000人の匿名の何者かが自由に参加・拡散できるグループトーク、だとも言える。

LINEアプリには、最大500人で会話できる「LINEグループ」という類似サービスがあるが、これはすでに「友達」になっているユーザーを「招待」する必要があるので、「OpenChat」とは大きく異なる。

このような「OpenChat」のメリットについてLINEはプレスリリースの中で下のように説明している。

今「LINE」で使用しているプロフィールとは別のプロフィールを設定してトークに参加したい場合や、趣味やライフスタイルの共通点についてグループトークをしたいけれど「LINE」で友だちになる程ではない場合に最適です。

通知が止まらない!退会できない!

参加人数の多いトークルームは、もちろん投稿数もそれだけ多い。

それだけならまだしも「OpenChat」は匿名性が高いためか、サービス開始早々、様々な迷惑行為が横行した。

無意味な言葉やスタンプを何度も繰り返す、いわゆる「荒らし」行為によって投稿数は爆発的に増加。

その結果「スマホの通知が止まらなくなった」という報告がネット上に相次いだ。

こうなると、ただでさえスマホの使用に支障が出るが、問題はこれで終わらなかった。

さらにトークルームの退会処置に問題が発生。

一部のユーザーは、トークルームを辞めたくても辞められない状態に陥ったという。

この事態に対して運営は20日、アプリそのものの設定ではなく、スマホの設定を「機内モード」にして解除すると退会できると案内。

加えてトークルームに参加したとき、通知を標準でOFFにするよう設定を変更した。

出会い系やわいせつ画像が横行…

もともと「OpenChat」は、「出会い系」と呼ばれる交際相手を求める行為をはじめ、わいせつな表現、営利目的の活動、権利侵害などを禁止していた。

しかし、サービスを開始すると「出会い系」や「わいせつ画像」の投稿が相次いだ。

トークルームの検索機能を使えば、不正を行っていそうなグループがいくらでも見つかったという。

そこで運営はサービス開始同日に、次のような不正行為を24時間監視すると発表した。

・みだりなスタンプの連打

・わいせつな表現や画像・動画の投稿

・LINE ID(QRコード含む)の投稿

・交際相手を募集する投稿

これら重大な違反行為に対しては、投稿の削除・強制退会・OpenChatの利用停止・LINEアプリの利用停止を行うという。

翌20日にはトークルームの検索機能を「メンテナンスのため」停止。

さらに運営側で定めたNGワードを自動的に削除する機能を導入し、スタンプを連投すると一時的に「OpenChat」が使えなくなる仕様に変更したという。

加えて「OpenChat」のメイン画面でトークルームへのリンクを表示していた「ピックアップ」も停止した。

悪意あるユーザー・書き込みは「通報」して

22日には「だれでも安心して楽しめるオープンチャットを作るために守るべき5つのルール」が掲載されたが、LINEは「OpenChat」で相次いだトラブルをどう捉えているのか?

また、18歳未満(と年齢未確認)のユーザーは、「トークルームの検索」や「非公開トークルーム」の参加・作成ができないといった制限がかけられているが、子供でも安心して使えるサービスだと言えるのだろうか?

担当者に聞いてみた。

――「出会い系」が多い問題をどう思ってる?

LINEは面識のない異性との出会いや交際を目的とする行為を禁止しており、OpenChatも同様に禁止しています。

違反行為にはLINE IDなどの個人を識別する情報(QRコードを含む)の投稿も含まれており該当の投稿は削除対象となります。

――「検索機能」は何を改善しているの?

現在、大多数の方は有用に楽しく使用されていますが、一方で、利用者数が増えると一定の割合で不適切な利用をする方もいます。

検索により、一部不適切なトークルームが表示されるため、安心安全な環境を整備する一環で一時的に非表示としています。

――「検索機能」はいつ復旧する?

22日昼頃に予定していましたが、現在、再表示時期調整中の状況です。

――悪意あるユーザーを見たらどうすればいい?

「通報」によって、一定期間OpenChatの利用を停止する機能が既に実装済みです。

不適切な投稿やトークルームなどを発見した場合は「通報」ボタンをご活用ください。さらに安全にOpenChatをご利用いただけるようになります。

また、NGワード自動削除や、管理者が不適切なメンバーを強制退会をする権限を持っている等、悪意あるユーザーに対する機能を複数備えています。

【通報のしかた】

・メッセージを通報する場合:通報したいメッセージを長押し

・メッセージ送信者を通報する場合:アイコンの写真 >「通報」をタップ

・トークルームを通報する場合:上部トークメニュー > 設定 >「通報」をタップ

――「みだりなスタンプの連打」ってどういうこと?

今は自動で判別し連続投稿もできないようになっていますが、機能開始当初は無制限に送る方もいました。

健全なユーザーにとっては会話の妨げになっていました。

OpenChatだけ禁止にすることはできない

――本当に、スタンプ連打しただけでLINEアプリが利用停止になる?

スタンプを一定数以上連打で投稿した場合、OpenChatを一時的に利用できなくなる仕様となっています。

――18歳未満は検索できないけど、URLなどで招待されてしまうのでは?

不健全なトークルーム自体を削除するなど、OpenChat自体の違反行為を取り締まり、健全な環境づくりに努めています。

――子供のスマホを「OpenChat」だけ禁止にすることはできる?

OpenChatそのものを使えなくすることはできません。

「大多数の人は楽しく使っています」

――「匿名」で使えるから「荒れやすい」と言われていることをどう思う?

匿名性の高さで一部それを悪用する方がいることも事実ですが、現在、大多数の方は有用に楽しく使用されています。

――マイナス面が話題になってしまったことをどう思っている?

大多数の方は有益に楽しく利用されているのに、一部の不適切な使い方にフォーカスがあたっていることを残念に思っています。

現在、違反行為への取り締まり強化や環境整備など、OpenChatを安心・安全にお楽しみいただけるよう努めています。

OpenChatを有益に楽しく利用している皆さまは、当初想定していたユースケース以上に多様な利用方法を生み出しています。

傾向としては、テーマの絞り込み方がピンポイントかつ明確だと、活発にトークと情報交換がなされている印象があります。

利用者全ての皆さまに、OpenChat本来の価値を体験いただけるよう、尽力してまいります。

「OpenChat」の開始以降、LINEは怒涛の勢いで新たな対策や機能の増強を行っている。

担当者の話では、大多数は楽しく使用しているということだったが、果たして「OpenChat」は安心便利なサービスとして根付くのか。

某「ペイ」サービスのように、鳴り物入りで始めたものの出足でつまづき、突然撤退とならないようにしていただきたい。

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LINEの「オープンチャット」、いまだ機能不全のまま

 LINEの主要機能である知り合いとチャットができるトークやグループ機能のすぐ横に、8月19日から搭載された新機能「オープンチャット」が、23日17時時点でも実質的な機能不全に陥っている。トークルームを作成しても検索機能が使えないことから、誰からも見られることなく、他のトークルームに参加したくても、どんなルームがあるのか一切分からないため参加できない。

 8月20日23時20分に、オープンチャットのメイン画面にLINEがイチオシで勧めるトークルームを特集などにしてまとめた「ピックアップ表示」が消えてしまって、再開のめどがたたなくなったことから、21日は画面が空白で、下にある緑色のオープンチャットの「トークルーム作成」画面に直行する仕組みになっていた。

 匿名で参加できるため、知り合いではないLINEユーザー、最大5000人とチャットができるオープンチャットのトークルームを作成する画面に、いきなり誘導されてしまうのもどうかと思うが、23日からはトークルームを作ったり、オープンチャットに参加するための「心得」ともいえる「5つのルール」が表示されるようになった。といっても、サービスとして一般公開する前の18日に作られた安心安全ガイドを、そのまま表に持ってきたというだけのことだが。

 5つのルールは、個人の連絡先を絶対に交換しない、未成年の安全を脅かす不適切な言動は行わない、誹謗中傷やわいせつな投稿をしない、営利目的の活動をしない、不健全な出会いを勧誘する投稿をしない、というもの。

 こうしたルール違反に直面したときは「通報」機能で申告するという、基本的にユーザーの善意に頼っていると受け取れるようなサービスになっている。

 実際に「通知」機能は、作成したトークルームの設定画面から「オープンチャットを通報」というボタンを押すと、「スパム/宣伝目的」「異性交際/出会い目的」「迷惑行為」「その他」のいずれかを選択して送信ボタンを押すだけというシンプルなつくりになっている。送信ボタンを押すと、当該ユーザーの情報と受信した最近20件のトーク内容や投稿がLINE側に送られて、LINEがジャッジするという仕組みのようだ。

 23日の11時からは、トークルームの作成者が担う「管理者」による「NGワード登録機能」が搭載された。トークルームの設定画面にある「Bot」を押すと表示される「スパムフィルター」を「オン」にして、管理者が不快に感じるNGワードを登録すると、そうしたワードを使ったチャットを回避することができる。なお、LINE側でもNGワードをあらかじめ設定しているが、その内容は非公表になっている。

 いずれにしても、検索機能やピックアップ表示が再開されないことにはオープンチャットが機能しない。LINEの看板機能の「チャット」や「グループ」と同じ位置づけで、実質的に使えないサービスがさらされつづけているという異常事態はいつ解消されるのだろうか。(BCN・細田 立圭志)

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