Ryzen 3 2300U搭載で4万円台、結構使える高コスパ15.6型ノートPC
洗練されたボディーに充実したインターフェースを備え、光学ドライブも内蔵するデルの15.6型ノートパソコン「New Inspiron 15 3000」。その「スタンダードプラス」モデルはCPUにAMD Ryzen 3 2300Uを採用し、価格は5万738円からだが、ウェブ直販サイトでクーポンを利用すれば4万8201円からとなる(8月6日現在)。
とてもリーズナブルな価格を実現しているが、性能面で不足はないだろうか。今回は各種ベンチマークテストを実施して、気になるパフォーマンスをチェックしてみた。
Ryzen 3 2300UとRadeon Vega 6グラフィックスを搭載
エントリー向けのNew Inspiron 15 3000シリーズのなかでも、抜群のコストパフォーマンスを誇るスタンダードプラスモデル。その手頃な価格を実現するため、同モデルはプロセッサーにAMDのRyzen 3を採用している。
Ryzen 3 2300Uのライバルは、インテルのラインナップだとCore i3-8145U(2.1GHz/最大3.9GHz、2コア4スレッド)あたりになる。普段使いには十分なパフォーマンスがありそうだが、実際のところどうなのだろうか。そこで、ここではCPU以外の構成がほぼ同じ製品と比較しながら性能をチェックしてみた。両機種のおもなスペックは次のとおり。
まず、Windowsエクスペリエンスインデックス(WinSAT)でパフォーマンスを評価してみたところ、両機種ともほぼ同じスコアで、グラフィックスのみ本機の方が0.5上回っている。
続いて、ベンチマークソフト「CINEBENCH R15」を実行してCPUの性能をチェック。シングルコアのスコアはインテルの方が上回っているが、マルチコアはRyzenが圧倒している。マルチスレッド処理を行なうアプリだとそれなりに差が出そうだ。
PCMark 10のスコアの詳細をみると、マシンの基本性能を示す「Essentials」が6489、表計算やワープロなどのビジネス系アプリの処理性能を測る「Productivity」が4558と高め。快適さの目安となる3000を超えているので、ウェブブラウジングやメール、ビジネス文書作成などには十分な性能を持っているとわかる。クリエイティブ系の性能を示す「Digital Content Creation」は2587となっているが、内訳をみるとPhoto Editing Scoreが3833なので、軽めの写真編集ならこなせそうだ。
低価格ながらNVMe対応M.2 SSD搭載
バッテリーは約6時間駆動可能
今回試したNew Inspiron 15 3000 スタンダードプラスモデルには、ストレージとして128GBのM.2 SSDが搭載されていた。NVMe接続のため、SATA接続のSSDやHDDなどに比べるとかなり高速なはずだ。
そこで「CrystalDiskMark」で性能をチェックしてみたところ、シーケンシャルリードが1500MB/秒前後になった。体感的にも高速で、OSやアプリの起動、データアクセスなどが快適に行なえた。
最後にバッテリー性能もチェックしておこう。本機には3セル/42WHrのバッテリーが搭載されているが、駆動時間は公表されていない。そこでバッテリーベンチマークソフト「BBench」を使ってバッテリー駆動時間を計測してみた(なお、BBenchは「60秒間隔でのWeb巡回」と「10秒間隔でのキーストローク」に設定し、満充電状態から電源が落ちるまでの時間を計っている)。
結果、約6時間の駆動が可能だった。最近のノートパソコンとしてはちょっと物足りない気もするが、普段使いには十分ではある。
洗練されたデザインの筐体に、AMD Ryzen 3 2300UやRadeon Vega 6 グラフィックスを搭載して高性能低価格を実現したNew Inspiron 15 3000。手頃で使い勝手のよいノートパソコンを探している人には、ぜひ注目してほしい製品だ。