牛乳と低脂肪牛乳って何が違うの?成分の違いを調べてみた「乳脂肪分多いほどおいしい」はうそ? 牛乳の秘密

「乳脂肪分多いほどおいしい」はうそ? 牛乳の秘密

テレビのバラエティー番組で若手のお笑いタレントがこんな話をしていた。「最近仕事が増えてきて、何が変わったかっていうと、まずは買う牛乳が3.7から4.2になったことですね」。確かに牛乳の数字は大きいほど濃厚で高級というイメージがある。その認識は正しいのだろうか。

■乳脂肪分3%以上が「牛乳」

牛乳の数字は乳脂肪分の比率を示している。「3.7牛乳」といえば乳脂肪分が3.7%という意味だ。パックの目立つ場所に記された「種類別」は牛乳の基本的な分類で、牛乳は3つの種類に分かれる。

最もシンプルなのは枕ことばのない「牛乳」で「成分無調整」と添え書きされていることが多い。乳製品の表示法を定めた乳等省令では乳脂肪分3%以上、カルシウムやミネラルなど脂肪以外の固形分8%以上を含むものを「牛乳」と定義している。

成分無調整の牛乳を遠心分離機にかけ、脂肪分などを減らしたのが「成分調整牛乳」だ。脂肪を0.5%以上1.5%以下に抑えたのが「低脂肪牛乳」、0.5%未満に減らしたのが「無脂肪牛乳」となる。

成分を調整する手間がかかるのに普通の牛乳よりも価格が安いのは、取り除いた脂肪分からバターや生クリームなどの乳製品をつくれるから。そちらを売ってトータルでの売り上げを確保する。

■4.0以上濃厚タイプの多くは「加工乳」

生乳に何も加えない「牛乳」に対し、乳製品を加えたのが「加工乳」だ。クリームやバターなどを加えて脂肪分を高めたのが濃厚タイプ。「特濃」をうたう4.0以上の商品は実際は「牛乳」ではなく、加工乳が多い。脱脂粉乳などを加えてタンパク質やカルシウムなどの脂肪以外の成分を高めたタイプもある。

「乳飲料」とは生乳、乳製品以外にミネラルやビタミン、コーヒー、果汁なども加えたもの。今では牛乳を名乗れなくなったが、かつての「コーヒー牛乳」もここに分類される。加工乳と乳飲料には「50%以上」や「50%未満」など大まかな生乳の比率が書いてあることもある。

かつての乳業メーカーは、乳等省令で定めた下限ギリギリまで脂肪分を減らし、その脂肪でバターなどをつくっていたという。しかし1980年代ごろから、牛乳の濃度を付加価値として競うようになった。マグロのトロの人気が高まったのと同じような傾向といえるだろうか。

トウモロコシなどの穀物を中心にした餌が定着し、乳脂肪分を高めるための飼育手法が確立するにつれ、農協などの集荷団体では87年、酪農家から買い取る生乳の脂肪比率を3.5%以上とし、基準未満だと価格を引き下げることを決めた。市販されている牛乳の多くが乳等省令の規定を大きく上回る3.6~3.8なのはこのためだ。

■全国品評会で金賞の牛乳は乳脂肪分3~3.5%

しかし、脂肪分が多い牛乳ほどおいしくなるかというとそう単純でもない。

松屋銀座本店(東京・中央)の地下に4月下旬オープンした中洞牧場の販売店では1本(720ミリリットル)1000円近い牛乳が人気を集める。全国のこだわり牛乳を対象に食のプロ1600人が試飲した昨年の品評会では「金賞」に選ばれた。乳脂肪分は市販の多くの牛乳より低い3~3.5%しかない。

岩手県岩泉町の北上山中にある中洞牧場では約70頭の牛が気の向くままに草を食(は)み、昼寝をし、出産をする。現在の酪農で主流になっている穀物はほとんど与えない。

牧場長の中洞正さんは「牛は本来、草食動物です。草だけで育てれば草の水分が増える夏にも3.5%以上の脂肪分を維持するのは難しい。しかし健康な牛から搾る牛乳は、脂肪分が3%そこそこでも十分においしいのです」と話す。

■おいしい牛乳は幸せな牛から生まれる

脂肪分の違いを一般人はどの程度感じられるのか。筆者もいくつかの牛乳を飲み比べてみた。

まずは「3.7%以上」の成分無調整牛乳と、軽やかな口当たりを売りにした「2.5%」の成分調整牛乳。確かに後者がやや薄い印象はあるが、大きな差は感じられなかった。

次に「1.5%」の低脂肪乳。さすがにこれは薄くなるのがはっきりと分かる。

最後は3%台前半の中洞牧場の牛乳と「5%」をうたう市販の高価な商品。驚いたことに、脂肪分の少ないはずの前者の方が飲み応えがあった。

「おいしい牛乳は幸せな牛から生まれる」と中洞さんは考える。乳脂肪分の高さばかりを重視する業界の価値観に疑問を覚え、脂肪は少なくてもコクのある独自の牛乳づくりを目指してきた。

現在の日本の酪農では多くの牛が牛舎につながれ、ひたすら牛乳を供給する機械のような扱いを受けている。中洞牧場では放し飼い。それも褐色のジャージー種の血が入った牛ばかりだ。ジャージー種は一般的なホルスタイン種に比べて搾乳量は半分程度に落ちるが、コクがある牛乳を出すといわれる。

■殺菌温度も味に影響

味に影響するもうひとつの要素が殺菌方法だ。

日本の大手乳業メーカーでは120~150度で1~3秒という「超高温瞬間殺菌」が主流。この手法は効率的ではあるものの加える熱量が多いため、タンパク質を変性させやすく、焦げ臭が生じるともいわれる。

すっきりとした牛乳本来の魅力を感じたいなら、60度台で30分かける低温殺菌商品は試してみる価値がある。大手では高梨乳業(横浜市)が商品化している。さらに、北海道の想いやりファーム(中札内村)が生産する「想いやり生乳」は全国唯一の無殺菌の牛乳だ。50度以上で死滅する乳酸菌も生きている。

価格に大きな変動がないことから、牛乳は鶏卵と並ぶ「物価の優等生」といわれる。だが、世間一般の物価が上がっても値上がりしないということは相対的に安くなっているということだ。

一方、飼料代や人件費など牛乳を生産するためのコストは上昇している。生産者の採算は苦しくなり、効率重視の大規模生産に集約されてきたのが業界の長期的なトレンドだ。

■日本の牛乳、かつては特権階級の飲み物

日本の牛乳の消費量は戦後、全国の小学校の給食で供給されるようになったのを機に飛躍的に伸びた。しかし近年は減少トレンドが続き、一部の地域では今年、学校給食から牛乳を外す動きも出ている。廃業する酪農家も後を絶たず、生産量も減少していることを考えると、大量生産、大量消費を前提にした牛乳の市場が曲がり角を迎えているのかもしれない。

中洞さんは「大手メーカーの商品以外の選択肢を提供したい」と語る。「醍醐味」の「醍醐」とはもともと牛乳を指す言葉。日本の牛乳とは本来、特権階級の飲み物だったのだ。今では最高級品でも1本あたりアルバイトの時給程度。たまに奮発してみる価値はある。

(商品部 吉野浩一郎)

牛乳と低脂肪牛乳って何が違うの?成分の違いを調べてみた

低脂肪乳といえばカロリーが低いことから、ダイエットのために飲んでいる方も多いですよね。

実はダイエットに向いていないという話もありますが、ここではその話は置いといて、その他の栄養面、特にカルシウムについてお話していきたいと思います。

なんとなく低脂肪と聞くと、カロリー以外の栄養も少なそうですが、実際は違うんですよ!!

牛乳と低脂肪乳の違い!

普通の牛乳と低脂肪乳の栄養面の話の前に、牛乳と加工乳の違いを簡単に説明します。

まずパッケージに「牛乳」と表記されているものは、牛から搾られた生乳を製造過程において、成分を調整していないものです。

殺菌などは行いますが、水分を増やしたり味を変えたりしていないという事ですね。

続いて「加工乳」についてですが、文字通り牛から搾られた生乳になんらかの加工をしたものです。

一般的には、脱脂乳を加えたり、クリーム、バターを加えたりします。

なんらかの加工が施されたものは【牛乳】と表記することはできません。

○○ミルクや○○低脂肪乳などと表記されています。

○○低脂肪牛乳もある!

話がややこしくなってきましたが、低脂肪牛乳という分類も存在します。

【牛】という字があるか無いかの違いです。

混乱しないように。

先ほど何らかの加工をしたものは【牛乳】と表記できないと言っていたのにおかしいじゃないか!!

と思われましたよね?

原材料が生乳100%で、脂肪分だけを除去したものは【低脂肪牛乳】と表記されます。

低脂肪牛乳

生乳から乳脂肪分を除去し、乳脂肪分を0.5%以上1.5%以下にしたものです。

エネルギーを除き、他の成分は牛乳と変わりません。

引用:森永乳業

対する【低脂肪乳】と呼ばれるものは加工乳です。

加工乳は自由に成分を調整できるので、カルシウムを多く含ませたり、ビタミンやミネラルを追加するといった調整がされています。

これがカルシウムを摂取するなら、低脂肪乳がおすすめな理由です!!

牛乳と低脂肪乳のカルシウム量の違いを見てみよう!

「明治おいしい牛乳」と「明治おいしい低脂肪乳」200mlに対するカルシウムの量を比較してみます。

※参考までにカロリーも比較します

【明治おいしい牛乳】200ml

カロリー:137kcal

カルシウム:227mg

【明治おいしい低脂肪乳】200ml

カロリー:99kcal

カルシウム:268mg

さらにカルシウムといえばこの商品

【雪印毎日骨太】200ml

カロリー:87kcal

カルシウム:350mg

これもついでに

【雪印 特濃】200ml

カロリー:150kcal

カルシウム:227mg

ちなみに!

アメリカでは低脂肪乳が人気です。

日本と違い、価格はほぼ同一でも低脂肪乳が売れていくと言います。アメリカのスーパーでの主力商品は脂肪分0~2%程度の低脂肪乳。人気の理由は、牛乳の脂肪分には「飽和脂肪酸」が多く含まれているため、できるだけ脂肪酸取り除いた牛乳を飲むほうがよいと考えられているからです。

肥満大国アメリカ、少しでも脂肪分をカットしたい気持ちは分かります。しかし、アメリカの国民の食事量は日本人の比ではありません。低脂肪乳も1ガロン(約3.8リットル)で販売されています。世帯人数の平均はアメリカが2.6人、日本が2.4人ですから、1人あたりの消費量が多いことは言わずもがなです。一方で、一般的な日本人の食事では、牛乳は1日コップ1~2杯という人がほとんどではないかと思います。

消費量が違えば、考え方も変えなければならないのは当然のことです。

まとめ

やはり健康志向の人には、牛乳よりも低カロリーでカルシウムも豊富にある、つまり、エネルギーと脂肪量を抑えたい方には、「低脂肪牛乳」や「低脂肪乳」をおすすめします。

「低脂肪牛乳」や「低脂肪乳」は、当然のことながらエネルギーと脂肪量に関しては、「牛乳」より低い数値になっています。カルシウムなど、他の栄養素量については、商品により様々ですので、パッケージの栄養表示を参考にするといいですね。

暑くなる時期ですので、一度開封したら、賞味期限前でも2~3日で飲みきるようにしましょう。

骨粗しょう症予防のためにも、脂肪とエネルギーはひかえながら、上手にカルシウムをとりましょう。

最後に低脂肪牛乳は乳脂肪分以外は牛乳と同じ成分なので、間違えないようにご注意ください!!

認知症抑える報告も 牛乳の効用、最新研究

体力増進に役立つとして学校給食の定番にもなっている牛乳。リラックス効果や生活リズムの改善、良質な睡眠の促進などの作用もあるといわれる。最近では、認知症を抑えるのにも一定の効果があるとする研究報告も出された。飲むとおなかの調子が悪くなると敬遠する人も多いが、温めたり料理に加えたりといった工夫でうまく摂取できる。

カルシウム成分で骨が丈夫になる――。学校などでは、長年こうした理由で牛乳摂取が推奨されてきた。最近は減ったが家に毎朝、瓶入りの牛乳が届き、1本飲み干して「今日も頑張るぞ」と仕事に出かけた記憶がある人も多いだろう。実際に、牛乳には心身の状態を改善する効果があるらしいことがわかってきた。

東海学園大学の中出美代准教授らが学生249人に牛乳を飲んでもらった調査では、飲む回数が多い人は少ない人よりもイライラする回数が少なかった。飲む回数が多い人の方が朝型の生活で、休日も起床時刻が早い傾向を示した。飲む頻度が低い人は平日、布団に入ってから眠るまでの時間は長く、睡眠の質も悪い傾向だった。

■安眠もたらす成分

中出准教授は牛乳の成分でアミノ酸の一種、トリプトファンの働きが一因とみている。神経伝達物質の一つで、うつ病などと関係するとされるセロトニンのもとになる。さらにセロトニンから、安定した睡眠をもたらす効果が知られるメラトニンが合成される。トリプトファンは「(他の物質と結合していない)フリーな状態で3グラム以上摂取すると入眠を改善するという報告がある」と睡眠評価研究機構の白川修一郎代表は話す。

ただ、牛乳のトリプトファンはフリーな状態ではなくたんぱく質のカゼインを構成するアミノ酸として存在し、量も少ない。寝る前に牛乳パックを一気飲みしても意味がないが、毎日飲むというように習慣的に一定期間摂取し続けると効果が出る可能性があるという。

九州大学の清原裕教授らのグループは福岡県久山町における、食事や運動と病気との関係を調べる大規模な疫学調査から牛乳・乳製品の効果を分析した。浮かび上がってきたのは認知症との関連だ。

1988年に食事調査をした認知症のない60~80歳の1006人の健康状態を追跡し、食事パターンとその後の認知症発症との関係を調べた。牛乳・乳製品(ヨーグルトとチーズ)、大豆・大豆製品、緑黄色野菜、海草類などを多くとる一方、米や酒は少なめという傾向がはっきりしている食事パターンほど発症リスクが低かった。

60歳以上の1081人の調査で、牛乳・乳製品の摂取量の増加に伴い、アルツハイマー病の発症率が低下する傾向も明らかになった。血管性認知症でも似た結果だった。また、中部大学の横越英彦教授とカルピスの共同研究によると、乳酸菌飲料にも短期の記憶力や集中力を改善する効果が認められたものがある。

従来、ユネスコの無形文化遺産ともなった「地中海料理」が、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)やアルツハイマー病のリスクも低下させる健康な食事といわれてきた。地中海料理では牛乳や脂肪分の多い乳製品は勧めないとされる。

清原教授らは、日本人の牛乳・乳製品の摂取量がもともと少ない点に注目。欧米の半分から3分の1程度なので積極的にとっても過剰にはならないとみている。

■温め、ゆっくり飲む

「牛乳を飲もうにも、おなかがすぐにゴロゴロいう」。こんな悩みを持つ人もいるだろう。原因として考えられるのは、乳糖の分解酵素が少ないか十分に働かない乳糖不耐症だ。ただ、多少酵素の働きが弱くても腸内にいる細菌で分解されるので、「それほど心配しなくてもよい」(東京農業大学の清水誠教授)。

冷たいものを胃に流し込んだことが、不調の原因になる場合も多いという。温めてゆっくり飲めば、酵素の働きが温度低下で下がるのも防げる。

料理家で管理栄養士の小山浩子氏は牛乳を和食に上手に組み込んだ「乳和食」を提唱する。味噌は健康によいとされるが、塩分を気にする人もいる。例えばサバの味噌煮で味噌を減らし牛乳を加えると、魚の臭みは薄れ、うまみが引き立つ。めんつゆを牛乳で薄めて食べるそうめんは塩分控えめで濃厚な味わいになる。「牛乳をだし汁のように使って」と小山氏は勧める。

もちろん、牛乳・乳製品に対してアレルギー症状がある人は注意が必要だ。自身の体質を知ったうえで、食材や飲み物をバランスよく組み合わせてとるよう心がけたい。

(編集委員 安藤淳)

🍎たったひとつの真実見抜く、見た目は大人、頭脳は子供、その名は名馬鹿ヒカル!🍏