米国、台湾への武器売却を準備 戦車など20億ドル超=関係筋、中国の反感を買う

米国、台湾への武器売却を準備 戦車など20億ドル超=関係筋

米国が台湾への武器売却を進めようとしている。事情に詳しい関係者4人が匿名で明らかにした。米中貿易摩擦が激化する中、中国の反感を買う可能性がある。

関係者によると、売却に関する非公式の通知が米議会に提出された。ゼネラル・ダイナミクス社<GD.N>製M1A2エイブラムス戦車108両(約20億ドル相当)や対戦車弾などが売却される可能性があるという。

ゼネラル・ダイナミクスのフィービー・ノバコビック最高経営責任者(CEO)は4月の投資家向け説明会で、海外受注などのために年末までに月間の戦車の納入台数が30台に増えると説明した。

国防総省は先週、ボーイング<BA.N>製の無人偵察機スキャンイーグル34機をマレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナムの政府に4700万ドルで売却すると発表した。

国務省報道官は、議会への通達前に政府が武器売却についてコメントしたり確認することはない、と述べた。

台湾国防部は、こうした武器の売却を米国側に要請したことを確認。要請は通常通りに処理されているとしている。

国防部は、台湾に自衛のための武器を提供するという米政府の方針は台湾の戦力強化に寄与し、台湾と米国の安全保障上の関係を強めるものだと指摘。台湾の安全保障が確実なものになるとの声明を発表した。 

中国政府は現時点で反応を示していない。

台湾の蔡英文総統は3月、米政府が台湾への武器売却に前向きな反応を示していると述べていた。

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