Google、新スマホは廉価版 「Pixel 3a/3a XL」発表 4万8600円から FeliCaも対応

Google、新スマホは廉価版 「Pixel 3a/3a XL」発表 4万8600円から FeliCaも対応

 米Googleは5月7日(現地時間)、米カリフォルニアで開催中の開発者向けイベント「Google I/O 2019」で、自社開発の新型スマートフォン「Pixel 3a」「Pixel 3a XL」を発表した。日本を含む13の国と地域で同日から予約を受け付け、17日に発売する。価格はPixel 3aが4万8600円、Pixel 3a XLが6万円(いずれも税込)。

 18年11月に発売した「Pixel 3/3 XL」の廉価モデル。Pixel 3aは5.6インチ(2220×1080ピクセル、441ppi)、Pixel 3a XLは6インチ(2160×1080ピクセル、402ppi)の有機EL(OLED)ディスプレイを搭載。いずれも画面上部のノッチ(切り欠き)はない。前機種同様、画面消灯時でも情報を常時表示できる「Always On Display」、本体側面を握るとGoogleアシスタントを起動できる「Active Edge」などに対応する。

 Pixel 3/3 XLからの主な変更点として、ボディー背面がガラス製からポリカーボネート製に変わり、ワイヤレス充電に非対応となった。背面の指紋認証センサーは引き続き搭載している他、新たにイヤフォンジャックを搭載する。

 バッテリー容量は、2915mAh(Pixel 3)→3000mAh(Pixel 3a)、3430mAh(Pixel 3 XL)→3700mAh(Pixel 3a XL)とわずかに増加した。Pixel 3aは動画再生で最大12時間、待機状態では最大13日間動作する。Pixel 3 XLは動画再生で最大14時間、待機状態では最大18日間動作する。いずれも15分の充電で最大7時間使える高速充電に対応する。

 カメラ性能はPixel 3/3 XLと同等だ。アウト側が有効1220万画素、イン側が有効800万画素で、最大4K(30fps)の動画撮影と1080p(120fps)/720p(240fps)のスローモーション撮影ができる。夜景モードやトップショット、ポートレートモード、超解像ズームなども同様に使える。

 ただし、Pixel 3/3 XLでイン側に搭載していたデュアルカメラ(広角/標準)は、シングルカメラ(標準のみ)に省略された。

 OSは最新のAndroid 9.0 Pieを採用し、最大3年間のアップデート保証が付く。プロセッサはオクタコア(2.0GHz+1.7GHz)のSnapdragon 670、メインメモリは4GB、内蔵ストレージは64GBのみで、外部ストレージには非対応となる。セキュリティモジュールとして、Pixel 3シリーズ専用の「Titan M」を引き続き搭載する。日本向けモデルは「FeliCa」対応で、Google Payを使ったおサイフケータイ機能が使える。

 Pixel 3aの本体サイズと重さは151.3(幅)×70.1(高さ)×8.2(奥行き)ミリ、147グラム。Pixel 3a XLは160.1(幅)×76.1(高さ)×8.2(奥行き)ミリ、167グラム。防水性能は、水深1.5メートルで約30分間耐えられるPixel 3/3 XLの「IPX8」から、粉じんや水滴に耐えられる防じん・防滴の「IP52」にスペックダウンした。

 カラーバリエーションはジャストブラック、クリアリィーホワイト、パープルイッシュ。

4万円台の新型「Pixel 3a/3a XL」レビュー:ミッドレンジスマホの定義が完全に塗り替わった

すべてに頷けるバランス感。

期待通りやってきた「Pixel 3a」と「Pixel 3a XL」、米Gizmodoではすでに触っていたみたいです。Sam Rutherford記者のレビュー、Pixel 3との写真撮り比べも含めて以下、どうぞ!

去年Pixel 3が教えてくれたのは、スマホはソフトウェアの力で強くなれるってこと、ハイエンドなパーツを詰め込んだ競合スマホと遜色ないところまでいけるし、ときにはもっと使いやすくさえなれる、ということでした。でも800ドル(日本価格9万5000円)〜というお値段を考えると、もっとリバースワイヤレス充電とか、背面カメラが2、3個ついてるとか、そんなオマケがあったほうがいい感じでした。

でもPixel 3aにはPixel 3から受け継がれたソフトウェアとAIを駆使した機能が載っていながら、お値段半分の399ドル(日本価格4万8600円)です。これによってGoogleは、今市場にある中でベストバリューなスマホを作り出しました。

Pixel 3a/3a XL

これはなに?:Pixel 3の低価格・ミッドレンジバージョン

価格:Pixel 3は399ドル(日本価格・SIMフリー版4万8600円)、Pixel 3a XLは480ドル(同6万円)

好きなところ:Pixelとデザインが共通、カメラも同じく素晴らしい、新しいタイムラプスモード、バッテリーライフ良し、ヘッドフォンジャックもある

好きじゃないところ:フロントカメラがひとつだけ、ベゼルがでかい、公式には防水じゃない

犠牲になったもの・なっていないもの

Pixel 3aは399ドル(Pixel 3a XLは480ドル)のお手頃スマホ、と聞いてまず気になってしまうのは、何かが犠牲になったんじゃないかってことです。でもまず外見的にはPixel 3との違いを見つけるのは難しく、Pixel 3aはPixel 3のトレードマーク的な背面ツートンデザインや明るい色の電源ボタン、ソフトタッチな仕上げまでも受け継いでいます。違いがわかるのはPixel 3aとPixel 3を両手に持ったときで、Pixel 3aはガラスじゃなくポリカーボネート(つまりプラスチック)でできているので、Pixel 3と比べてほんのちょっと温かみがあり、ツルっとしてて、心持ち軽いです。

ただし大きいサイズのPixel 3a XLはというと(僕は今回こっちを試しました)、Pixel 3 XLとの大きな違いはノッチがないことです。Pixel 3a XLには、Pixel 3 XLでノッチがあった部分に、6インチディスプレイ(Pixel 3 XLでは6.3インチ)を囲む大きなベゼルがあります。またPixel 3の前面スピーカーは本体下面に移動しましたが、幸い下面にあっても上面のイヤピースとちゃんとペアリングされていて、ステレオサウンドはキープされています。

またPixel 3a XLは、Pixel 3 XLでは2,960×1,440px(523ppi)だった解像度が2,160×1,080px(402ppi)になっていて、よくよく見ると文字や写真のシャープさが若干落ちています。でもそれは本当に重箱の隅をつつくような違いで、Pixel 3aの画面は引き続き有機ELディスプレイなので、Pixel 3のリッチで鮮やかな色は失われていません。

中身のパーツに関する最大の違いは、Pixel 3aはSnapdragon 845じゃなくSnapdragon 670を搭載してることです。でもこの点も本当に重い処理をしてるとかじゃない限り、普段使っていてパフォーマンスの違いに気づくのは難しいです。すごく気をつけて見ていると、アプリを切り替えたりメニューをスクロールしているとき、たまにほんのちょっとつまづいたりラグがあったりはします。あとはPUBG Mobileみたいなゲームの動きは、もっと強力なチップを積んだスマホに比べればそこまで滑らかじゃありません。

400ドルのスマホとしては、これくらいの妥協は全然たいしたことじゃないです。4GBのRAMと64GBのストレージというのも、この価格帯では想定通りだし、Pixel 3a XLの3,700mAhのバッテリーは米Gizmodoの動画再生テストで12時間43分も持ちました。これはPixel 3 XLの11時間24分よりさらに1時間長いんです。

カメラへのこだわりは健在

さらに大事なのは、GoogleはPixel 3aの背面カメラはダウングレードせず、Pixel 3と同じセンサーやレンズを使ったってことです。ただしPixel 3にあったフロントの広角カメラはありません(つまりシングルカメラ)。そしてPixel 3aには、Googleが画像処理用に開発したPixel Visual Coreチップが搭載されていないのですが、Pixel 3で撮った写真と並べても見劣りしないよう、写真処理の流れがカスタマイズされています。Pixel 3と見劣りしないというのはかなり大胆な目標ですが、実際両方で撮り比べてみたところ、たしかにやり遂げているようです。400ドルのスマホにここまで良質なカメラが載っていたことは、今までないはずです。

ほとんどの場面・環境で、Pixel 3aはPixel 3と同じカラーリッチなHDR+写真を撮ることができ、Pixel 3の目玉機能「超解像ズーム」や、最も撮られたい瞬間に自動でシャッターを切る「Photobooth」といった撮影モードも残っています(キス検出機能なんてのも追加)。あとは一番大事なのは、Night Sight(夜景モード)です。これもPixel 3aで使えます。

タイムラプス機能も旧Pixelも含めて追加され、これによって長い動画も5倍、10倍、30倍、120倍といったタイムラプス動画に圧縮できます。

タイムラプスを試すべく、僕は近くの山とか野原の見える場所で日没の徐々に暗くなる光を撮影して、5分の動画を15秒に圧縮してみました。タイムラプス動画を作るのがこれほど簡単だったことはないって思うほどで、やったことはただタイムラプスの速度を選んで、撮影ボタンを押すだけでした。もちろんスマホのタイムラプスモードそのものは別に画期的な機能じゃないんですが、でもPixel 3aで作った動画は小気味よく滑らかです。強いて問題点をいえば、ところどころ虫の集団が映っていて、それが黒い点のかたまりとして画面の中を移動していく感じになってしまったことです。もうちょっと長いタイムラプスを作る時間があればよかったと後悔してます。

ピュアAndroidのチャンピオン

今もGoogleのNexusスマホを懐かしんでいる、手を加えないAndroidファンのみなさんにとっては、ここにチャンピオンが誕生しました。プラスティックの背面にヘッドフォンジャック、純粋なAndroidということで、Nexus 5の精神を真に受け継ぐ者という感じがします。唯一ないのは取り外せるバッテリーくらいですが、今やバッテリー外せるスマホなんてどこにもありません。僕が心配していることといったら、Pixel 3aはPixel 3の初期みたいに品質管理とかバグで問題が出ないかどうかってことくらいです。

00ドルのPixel 3aはミッドレンジ市場の穴を埋めるだけじゃありません。僕が思うに、300ドルのMoto G7を検討していた人は、本当にもうちょっと足してPixel 3aの購入を考えたほうがいいです。Pixel 3aにはOnePlus 6Tみたいなパワーはありませんが、GoogleのHDR+写真とか、つねに最新のAndroidを使えること、DuplexとかGoogle Photoの無制限ストレージといったおまけを考えると、Pixel 3aのコストパフォーマンスはどんどん高くなっていくし、使いやすくもあります。

まとめると、Pixel 3aではいくつか妥協点もありましたが、Pixel 3との違いは納得できるし、ちゃんと考えられていると思えます。Pixel 3aの価格を考えれば、ここでのトレードオフには十分意味があります。400ドルのスマホとしては、Pixel 3aは勝利でしかありません。見た目も、持った感じも、そして撮れる写真もPixelらしく、ちゃんとできています。

まとめ

・Pixel 3aはプラスチックのボディにヘッドフォンジャック、純粋なAndroidがそろったことで、かつてのNexusスマホの精神を受け継ぐ者となりました。

・プロセッサはSnapdragon 670で、高価な兄貴分と比べて動きは素早くないです。でもバッテリーライフは長く、カメラも素晴らしいです。

・Pixel 3aには公式な防水性能は付けられてないですが、Googeいわく、時たま水がかかるとか雨に降られるくらいなら大丈夫だそうです。

・タイムラプスモードはPixelとしての最新機能なので、旧モデルにも順次、展開していきます。

・GoogleはPixel 3aについて3年間のソフトウェアアップデートをコミットしているので、すぐに取り残されることはなさそうです。

・Pixel 3aは米国では従来のPixelと違い、VerizonだけじゃなくT-Mobile、Sprint、U.S. Cellular、Project Fiでも取り扱われます。

なお、日本での取り扱いキャリアは発表されていません。

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