撮影の楽しみアップ 仲良くなったスマホとデジカメ、「SnapBridge」から「Nikon Z 6」に接続

撮影の楽しみアップ 仲良くなったスマホとデジカメ

「もはやデジタルカメラはいらないのでは」と思ってしまうほど、スマートフォン(スマホ)のカメラ機能はドンドン向上している。しかし、大きなセンサーを搭載したり、望遠やマクロなどさまざまなレンズを装着できたりするなど、デジタル一眼レフやミラーレス一眼カメラの方が優れた部分もまだ多い。そんなデジカメをスマホとアプリを介して接続することによって、写真がさらに面白くなる。

多くのカメラメーカーはiOSやAndroid OS向けにカメラとスマホやタブレットを連係させるアプリを提供している。デジタルカメラで撮影した画像を自動的にスマホに転送し、すぐさまスマホアプリで加工してSNSなどにアップロードして楽しことも可能だ。代表的なアプリはニコンの「SnapBridge」、ソニーの「PlayMemories Mobile」などだ。

使い方を説明しよう。どのメーカーでも基本的には同じだ。まずカメラの通信機能をオンにする。メニューの「設定」から行おう。上の写真のソニーα7R IIIの場合Bluetoothで接続する。ニコンのスマホアプリ「SnapBridge」から「Nikon Z 6」に接続するところで、数十秒で完了した。

ペアリングが確立すると、メニューには「自動連携」「画像取り込み」「リモート撮影」が表示される。撮った画像を自動的にスマホに転送するか、カメラ内のオリジナル画像を手動でスマホに取り込むか、離れた場所からカメラをコントロールするかである。

「自動連携」すれば自動的にデジタルカメラで撮影した画像がスマホに転送される。初期設定ではデータサイズが2メガピクセルと軽くなっている。ここから好みの画像を選択してInstagramにアップしたりメール添付したりできる。

もちろんスマホのアプリを使った加工も可能だ。例えばグーグルの「Snapseed」は無料でさまざまなフィルター加工や文字入れなどができる。写真の不要な部分を自然に修正できるスポット修正機能があり、センサーについたゴミが写真に映り込んでしまったときにそれを取ったり、肌のシミやそばかすなどを簡単に目立たないようにしたりできる。

パソコンで定番ソフト「Photoshop」を使っている人なら「Adobe Photoshop Lightroom CC」がなじみやすいだろう。Creative Cloudの有料ユーザーである必要があるが、慣れ親しんだLightroomのインターフェースで「現像処理」ができる。細かな調整は画面の大きいタブレットで行うと作業が捗る。デジタルカメラ内で行う処理よりも、アプリを介してスマホで現像処理する方がより直感的かつ効率的な作業ができる。

リモート撮影ができるアプリも多い。例えば屋外にカメラを設置して、かたわらに止めた車内からデジタルカメラを操作することもできる。撮影モードの変更や露出補正をしたりシャッターを切ることもOKだ。自分が写る記念写真もスマホの画面を見ながら立ち位置を決められるので、三脚があれば一人での旅行時にも役に立つ。

スマホをデジタルカメラのコンパニオンとして活用すれば写真の面白さがグンと深まってくる。スマホもデジタルカメラも写真を楽しむツールなのである。

三井公一

iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影している。2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。

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