ソニーの家庭用ゲーム機PS4盤石のソニー、「クラウド戦」に備え-発売5年も売れ行き好調

PS4盤石のソニー、「クラウド戦」に備え-発売5年も売れ行き好調

ソニーの家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)4」はゲームのラスボス(最後の敵)のように手ごわい。

発売開始から5年が経過したPS4は、継続的に販売した人気ゲームの効果で、好調な売れ行きが続く。前型機のようなペースで値下げをしていないにもかかわらず、出荷数は米マイクロソフトの「Xbox One(エックスボックス・ワン)」の2倍超だ。

PS4のおかげで、ソニーはインターネットを通じてゲームが配信されるクラウドゲームの時代の戦いにも備えができている。インターネット上で情報を処理するクラウドがゲーム機を時代遅れにすると数年にわたり予想されてきたが、ようやく舞台が整ってきた。

米グーグルのゲームサービス「プロジェクト ストリーム」では、人気ゲーム「アサシン クリード」の最新作を同社のブラウザー「クローム」を通じ、どの端末からでも遊ぶことができる。ゲーム配信のツイッチを買収し、クラウドサービスでも優位を保つ米アマゾン・ドット・コムは、クラウドゲームに攻め込むのに最良の立場にいる。

ゴールドマン・サックス証券の杉山賢アナリストは、「プレイステーションの歴史の中で、一番盛り上がる年末商戦が次の四半期に控えている」と述べた。「今まではマイクロソフトしかライバルがいなかったが、グーグルとアマゾンも入る中、どうやって差別化を図るのか」が難題だという。

マイクロソフトも黙って見ているわけではない。来年には、世界規模のクラウドサービス「アジュール」を用い、どの端末でも高機能のゲームで遊べるようになる。グーグルのクラウドゲームサービス「プロジェクトストリーム」の評価は高く、ゲーム機やパソコンを所有しなくても、同様のゲーム体験ができると評判だ。

現時点では、Xboxの販売台数3900万台を大幅に上回るPS4の8400万台という規模が、ソニーに恩恵をもたらしている。アナリストらはソニーに追い風が吹いているとし、今期は約7900億円の営業利益を上げると予想。吉田憲一郎社長兼最高経営責任者(CEO)が30日に発表する7-9月期決算では、同社の販売記録を塗り替えたPS4向けのスパイダーマンの新作が最大の利益貢献になるとみている。

ソニーは年末商戦を含む10-12月期に、ここ数年で最も魅力的なゲームタイトルをそろえた。PS4がXboxよりも普及しているため、「レッド・デッド・リデンプション2」や「コール・オブ・デューティ・ブラックオプス4」などの人気ゲームはPS4で遊ぶ人が多くなる。

通常、業界全体の売り上げの8割を占めるゲームソフトは、PS4の製品寿命の鍵になる。ソニーは発売以降、PS4を25%値下げしたが、前型機は同期間が経過した時点で50%値下げしていた。値下げによってユーザーを増やすことで、ソニーは2021年までは収益性を改善することができるとジェフリーズ証券のシニアアナリスト、アツール・ゴヤール氏は分析した。

PS4の後継機はクラウドゲームへの対応や持ち運びができるかどうか、VR(仮想現実)、拡張現実(AR)への対応に関心が寄せられている。PS「5」の発売時期は明らかになっていない。アナリストや専門家の見解が一致するのは、新型機はPS4のゲームを遊ぶことができるということだ。新型機への移行がうまくいけば、ユーザーをソニーのエコシステムの内にとどめることができ、クラウドゲームのライバルから遠ざけることができる。

マッコーリーキャピタル証券のアナリスト、ダミアン・トン氏は「トロフィーや記録が保存されたアカウントとつながったゲームがたくさんある場合、最もやりたくないのはそれらを全て捨て、別のプラットホームに移行することだ」と述べた。

クラウドゲームがソニーの弱点だったことを考慮すると、ソニーはゲーム機に集中し続けることになりそうだ。14年にPSナウを開始したが、勢いを欠いており、安定しない動作に不満が出ている。吉田社長は英紙フィナンシャルタイムズに対し、PS4の後継機は形のあるゲーム機だと話していた。

ゴールドマンの杉山アナリストは、「クラウドとローカルの戦いが始まる」とした上で、「クラウドできないことをどうやってPS5で実現できるかどうか」が課題だと述べた。

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