いま最も自慢したいことを投稿するのがSNS!Tik Tokでキスやハグ!SNS最新女子高生事情

Tik Tokでキスやハグ!SNS最新女子高生事情

 いま最も自慢したいことを投稿するのがSNSです。青春真っ盛りの中高生は恋人とのラブラブな日常だって投稿しちゃいます。最近の中高生カップルは、自分たちの幸せをどのようにシェアしているのでしょうか。

■恋愛真っ盛りでスマホを手にする世代

 皆さんの初恋はいつでしたか? 幼稚園の頃という人もいれば、小学生のときという人もいるでしょう。でもおそらく、相手と両思いになり、「お付き合い」となったのは中学生以降の人が多いかと思います。中学生や高校生は最も盛んに恋愛を楽しむ時期でしょう。筆者の周りを見ていると、中高生は付き合って3日で別れ、別の人とすぐ付き合って1カ月で別れ、という人が珍しくありません。

 そして、初めてのスマホを持つのもこの年代です。少しずつ早まってはいるものの、スマホを持ち始めるのは中学入学をきっかけに、という人が最も多いのです。SNSはLINEから始め、そしてツイッター、インスタグラムへと利用が拡がっていきます。

 また、親のスマホなどで幼い頃からYouTubeを見ている世代なので、動画も大好きです。YouTubeだけでなく、今最も熱い動画SNS「Tik Tok(ティックトック)」を一日中眺めています。

 そんな中高生が恋をすると、当然SNSにも恋ネタを投稿したくなります。好きな人が自分を好きでいてくれることを自慢したい、こんなに愛し合っていることを見せつけたい――そんな思いでネットの海原にのろけてしまうのです。

この連載を始めた2016年は、カップルといえば「MixChannel」にラブラブな動画を投稿していました。ツイッターではアカウントをカップルで共有する「共同アカウント(もしくは共同垢)」を作り、お互いへの思いを1つのアカウントに投稿し合っていたのです(参考記事:女子高生がTwitterにラブ写真を載せる事情)。しかし2年経った今、その共同アカウントはすっかり下火となりました。もちろん、今でもツイッターで愛をささやき合っているカップルはいます。その人たちは「アカウント乗っ取り」を行うのです。

 「乗っ取り」というと、一般的には自分のアカウントを第三者に取られてしまうことを指しますが、中高生の乗っ取りはそれだけではありません。自分の彼氏、または彼女にアカウントのメールアドレスとパスワードを渡し、自由に使えるようにすることも指します。

 ツイッターはDM(ダイレクトメッセージ)がよく使われるようになったため、浮気していない証拠にアカウントを全部見せて真実の愛を誓うわけですね。また、プロフィールに「アカウント乗っ取り中」と書くことで、他の人に狙われないように牽制します。束縛し合うことで愛が深まると考えるあたりは若さですが、そうやって恋愛を学んでいくのかもしれません。

■インスタグラムにものろけが投稿される

 2年前からの変化はそれだけではありません。SNSごとの人気も大きく様変わりしています。そう、インスタグラムとティックトックが急激にユーザー数を伸ばし、人の移動も少しずつ始まっています。

 SNSはミクシィ時代から、人が多く集まるところへどんどん移動していく傾向があります。まだLINEとツイッターの2強は揺るぎませんが、中高生はツイッターにつぶやいていたことをインスタグラムのストーリーに投稿し始めています。

 ストーリーは24時間で消えること、文字や画像、動画を6秒という短い時間で見せられることから投稿のハードルが非常に低く、中高生によく利用されています。日常の風景や学校の愚痴などがどんどんアップされていくのです。

 インスタグラムでは、プリクラで撮った画像や見栄えのよい写真は投稿にしっかり残し、残すまでもないことはストーリーに上げられています。

 「彼氏とディズニー行った」「記念日デート」といった画像や動画は通常の投稿です。「#カップル」で検索すると、執筆時点では115万件もの投稿がヒットします。大学生や社会人の投稿も含まれますが、試しに見てみると幸せそうな画像や動画ばかりです。相手のアカウントをタグ付けしていたり、ハッシュタグで相手への愛をつぶやいていたりと、「インスタ映え」とはまったく異なる世界観でインスタグラムが使われていることがわかります。

 ストーリーには気軽に投稿できるため、カップル同士のケンカが中継状態になることがあります。1人が「私の気持ちを全然わかってない!」と怒りの文章を投稿すれば、相手が「勝手にしろ」などと投稿するわけです。なぜ公開の場でケンカするのか、不思議といえば不思議ですね。目にした共通の友人たちはそれをスクショ(スクリーンショット)し、LINEで「何やってるんだろうね」「また更新されたよ」などと楽しみます。

 そして、ストーリーで最も「ウザい」と聞いたのが、カップルのティックトック動画です。ある女子高生が言っていたのですが、「ストーリーを見ていると、突然カップルでダンスしてる動画が出てビビるときがある。こっちが恥ずかしくなる」とのこと。

 さっそくティックトックを見てみると、まさにカップル動画が投稿されていました。

 ティックトックで「#カップル」を検索してみると、6801件とインスタグラムに比べればかなり少なめですが、これはハッシュタグを付けていない動画や、投稿者よりも閲覧者のほうがまだ多いからかもしれません。

 ティックトックで人気のアカウントは「Tik Toker(ティックトッカー)」と呼ばれます。ある日ティックトッカー同士でお付き合いが始まり、突然カップルでの動画がアップロードされ、ファンが驚かされたこともあります。ある中学生女子は「ティックトッカーのための出会い系みたい」とまで言っていました。ティックトッカーだけでなく、一般のカップルでも人気者がいます。とあるカップルアカウントは「ファン(フォロワー)」が43万を超えており、美男美女のカップルにあこがれる人たちが投稿をチェックしているのです。

■ティックトックにはハグやキスも

 人気のカップル動画は、ほぼYouTubeに誰かがまとめて転載しています。YouTubeとティックトックはどちらも見ている人が多いので、YouTubeで見つけてティックトックで見たり、その逆もあったりと、どちらで見ても変わらない状況になっています。

 カップル動画は、カップルでの共同アカウントか、個人アカウントに投稿されます。ほかのティックトック動画と同じように人気の曲に合わせてダンスしていますが、「La La(Feelgud Radio Remix)」という曲の「こっちを見て」の歌詞に合わせて振り返る動画など、カップルらしいチョイスが多いですね。

 もちろん、ティックトックらしい動画だけでなく、「過去pic」と称して以前撮影した2人のプリクラ画像を上げたり、LINEで好きだと言い合っているトークをiPhoneの「画面収録」機能で動画にして投稿したりと工夫を凝らしています。動画の中には、ひざ枕やハグ、キスをしているところもしっかり残されています。

 控えめな中高生は、自己アピールが強く出てしまうティックトックへの投稿はハードルが高いため、恋愛の様子までは投稿できず、インスタグラムのストーリーに「匂わせ」ることで精いっぱいです。「匂わせ」とは、誰とどこにとはっきり書かず、でもどう考えても一緒にいるよね? という投稿をすることです。大人でも、異性と2人でお酒を飲んでいることを「匂わせ」る人はいますよね。

 さて、気になる方は多いと思いますが、こうしたカップルが別れると投稿はどうなるのでしょうか。基本は「全消し」です。投稿を1つずつ消す、もしくはアカウントごと削除します。「いつか別れる日が来る」とは思っていないからこそ恋愛は盛り上がり、その愛を知らしめたくて投稿するわけですが、なかなか難しいのかもしれませんね。

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