10秒で理想の靴とマッチング。3DスキャンとAIで足本来の形を測ってくれるデバイス

10秒で理想の靴とマッチング。3DスキャンとAIで足本来の形を測ってくれるデバイス

靴選びって終わりのない旅みたい。

私は足を浮かせたときと踏みしめたときで幅が変わる「開帳足」(いわゆる「こんにゃく足」)でした。過去形なのは、5年間年中夏なマレーシアでビルケンシュトックだけ履いていたために、いつの間にか治っていたからです。でも治ったからといって靴選びから解放されたわけではありません。昔と比べると楽ではありますが。

では女性の靴選びってどれくらい大変なのでしょうか? 女性の足元、特にヒールに注目してみればわかるかもしれません。かかとがパカパカしている、踏み込むと両幅にスペースが広くできている、こねくり回すように歩いている、足の指が歪んでいたりつま先の形を変形させるほど出ている…こういった場合、靴のサイズがあっていないのです。

デパートの靴コーナーで働く女性ですら、足長、足囲、足幅がきちんとフィットした靴を履いていない場合があるので、デザインと足長だけで選んだ「間違った靴」を履いている率が高いのはしょうがありません。

ここまで読んで「へー、なら足長、足囲、足幅を合わせた靴を買えばいいんだね」と思うかもしれませんが、これがむっちゃハードル高いんですよ。ファッション系靴屋に行って「細幅ありますか」とか言っても「?」なんて反応されますしね。

そこで靴選びに悩む全女性に朗報!! シューフィッターさんの豊富な知識と経験と接客時間に大きく左右されていた「靴選び」が3DスキャンとAIの力で簡単に、そう超簡単になったんです! すでに店頭で扱われているので見たことがある人も多いかもしれませんが、改めてご紹介しましょう。

それは、高精細3DスキャナーとiPadと専用アプリでカスタマーにぴったりの一足を瞬時に提案する「FlicFit(フリックフィット)」です!

動画を見ていただければわかる通り、足を3Dスキャナーの上に乗せれば10秒で最適な靴を見つけてくれます。

「ぴったりな靴」を探せる秘密は「3D x AI」と「靴の内寸」を計測できる世界初の「シューデジタイザ」技術にあります。3Dデータでシューフィッティングをするなら靴の内寸計測が不可欠ですが、スキャナーだと外寸しか測れないんだそう。Flicfitは独自の特殊技術を開発することで、この問題を解決したそうです。

ここ10年、私は特定のショップの特定のシューフィッターさんからしか靴を買っていません。長い付き合いで私の足の具合だけでなく好みまで把握してくれているので大変助かっていますが、それでも靴選びはフィッティングを含めて1時間ほどかかります。私の場合はシューフィッターさんとの関係も楽しんでいますが、そんなやりとりなしにすぐ手に入れたいなら、Flicfitが大活躍すること間違いありません。

簡単スキャンなので接客時間を大幅に削減することができるうえに、知識と経験の浅いスタッフでも顧客が満足できるサービスを提供することができます。商品は後日宅配されるので、かさばる荷物を持って帰らなくていいのも嬉しいですね。

ヒールに悩んでいる方、是非試してみてはいかがでしょうか。自分の足を理解することもできて靴選びが楽になるかもしれませんよ。

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「難しいからこそ需要がある」 AIが足に合う靴提案するマッチングシステム、開発の理由は?

 「3Dプリントを出力するだけでなく、インプットする側でビジネスをできないかと考えていた」―――足と靴の3Dデータを使って、女性におすすめのパンプスをマッチングするシステムを開発したフリックフィットの廣橋博仁社長はこう話す。かつて経営していた3Dプリンティング企業で人体のスキャニングに取り組んでいた際、「ECサイトなどでは試着ができない。この技術で解決できないか」と考えていたのが、マッチングシステム開発のきっかけになったという。

 ヒールで傾斜がついていたり、スニーカーや革靴よりも足を固定する部分が少なかったりと、何かと選ぶのが難しいパンプスから着手したのは、「難しいからこそ靴探しの需要がある」と考えたから。「売り場の要望としても多かったし、知り合いの女性もECでは靴が買えないと言っていた。だから、会社のブランディングも含めて一旦『女性向け』でやろうと考えた」(廣橋社長)

●顧客の足と靴をマッチングする仕組み

 現在、同社のマッチングシステムは、靴と足をそれぞれ専用の3Dスキャナーで測定し、そのデータをクラウドに送ってAIでマッチングしている。靴の計測には、フリックフィットが独自開発した「シューデジタイザ」という3Dスキャナーを使用する。靴の片方を入れると、レーザーセンサーが下りてきて靴を内側から360度スキャン。そのデータをクラウドに送信してノイズ除去などの処理をすることで、マッチングのためのデータが完成するという。1回の計測にかかる時間は3分半ほどだ。

 一方、足を計測するのは米Intelのデプス(深度)カメラ技術「RealSense」を活用した3Dスキャナー「フットデジタイザ」だ。こちらは靴を脱いで上に乗ると、取り付けた4台のカメラが15秒ほどで両足をスキャンし、つま先からくるぶしあたりまでの3Dデータを作成してくれる。女性向けに作成したため、現在計測できる足のサイズは26センチほどまでだが、30センチまで測定可能な男性向けのフットデジタイザも開発しているという。

 フットデジタイザで測定した足のデータをクラウドに送信すると、AIが先にアップしてあった靴のデータと照らし合わせて「おすすめの靴」をレコメンド。合っている靴の判定には機械学習を活用した他、プロのシューフィッターの協力も得たという。

 マッチングシステムはまず靴売り場の販売員をサポートするツールとして展開予定で、今のところは販売員が最終的な判断や調整を行うことを前提としている。例えば靴選びに難航する「甲が高い」「足の幅が広い」といった悩みを持っている人の場合、足の形状に近いものの中から少し大きめの靴を候補に上げる。左右の足で大きさが異なる場合、左右それぞれ異なるサイズを販売できる店舗ならそれぞれの足に合うサイズを、百貨店など基本的に左右同じサイズしか販売していないところでは大きい方に合わせたものをマッチングする。

 ちなみに記者がフットデジタイザで足を測定したところ、長さは左が23.0センチで左は23.5センチ、幅は左が7.9センチで右は8.8センチと大きく差がつく結果に。足幅が狭いこともあり普段履いている靴は22.5センチのものがほとんどだが、マッチングされた靴は23.5センチのものが中心だったため、特に左足は調整が必要になりそうだ。

 サイズや幅が合わないといった問題については、マッチング結果を表示するアプリでも対応。マッチングした結果をベースに「同じサイズで幅が違うもの」や「同じ幅(ワイズ)でサイズが違うもの」などを探すことができる。広報担当の天野良香さんは「さまざまな靴をデザインで選んでも、実際に履いてみないと合うか、合わないかが分からない。その無駄を省きたい」と話している。

 今後は実店舗に展開して多くの人に試してもらい、レコメンドのアルゴリズム改善を図るほか、シューデジタイザの計測時間の短縮など、さまざまな改良を加えていくという。システム開発に携わったエンジニアの張朕檳さんは「シューフィッターの経験を数値化していく。“職人の答え”を出せるようにするのがわれわれの目標」と話す。

 また、廣橋社長は「まだスタート地点に立ったという感覚。ようやくお披露目できるところまできた」と話す。計測方法の改良も検討しており、現在は足を地面につけたフラットな状態で計測しているが、将来的には「パンプスを履いている時のように、かかとを上げた状態でスキャンする」「お客さんが履いてきた靴をスキャンする」といった方法も考えているという。

 「お客さんは靴を形状だけで選んでいるわけではない。マッチングサービスを、色やデザインなどと同じ『靴選びの基準』の1つにできたら」(廣橋社長)

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