漫画村など海賊版3サイト遮断は違法か 立法なしの対策、法廷で議論

海賊版サイト遮断は違法か 立法なしの対策、法廷で議論

 漫画の海賊版サイト対策として、政府が今年4月に打ち出したインターネット接続事業者(プロバイダー)によるサイトブロッキング(接続遮断)をめぐる訴訟の第一回口頭弁論が21日午後、東京地裁で開かれる。プロバイダーによる接続遮断が、通信の秘密を侵すかが争点だ。背景にはどんな議論があるのか。

 政府は4月13日、漫画村など海賊版3サイトを名指し、プロバイダーによる接続遮断の緊急対策を打ち出した。

 1~2日前に総務省の鈴木茂樹総務審議官がNTT(持ち株会社)、KDDI、ソフトバンクの3社を訪れ、各社長に遮断の趣旨を説明したという。鈴木総務審議官は「立法化したうえで遮断するのが望ましいが、著作権侵害の違法行為を見過ごすわけにはいかない、という政府の判断を3社に説明した」と話す。

 NTTグループのみ、同月23日に今後、海賊版対策として遮断を実施する方針を表明。KDDIは「慎重に対応していきたい」、ソフトバンクは「検討を進めている」として実施していない。ただ、同月17日ごろから接続できなくなった漫画村など3サイトは、自ら閉鎖したとみられている。

 背景には、一部の専門家が、立法せずに行政判断で遮断すれば、通信の秘密を侵し、対象の無制限の拡大を許す危険性もある、と批判していることがある。政府による3サイトの名指しを「検閲の恐れがある」と指摘する学者もいる。

 こうした中、ネットに詳しい中沢佑一弁護士が4月26日、3サイトへの通信を妨害しないよう求め、遮断を打ち出したプロバイダーのNTTコミュニケーションズを相手取り東京地裁に提訴した。

 訴状では、海賊版3サイトへの遮断は約款などの変更や顧客の同意がないうえ、遮断するためにはアクセスする通信の行き先をすべてチェックし、海賊版サイト向けのものをブロックすることから、電気通信事業法4条で電気通信事業者に保護が義務づけられた通信の秘密を侵害する、と主張している。

 ネット上での書き込み削除や発信者情報開示請求を数多く手がけてきた中沢弁護士は「海外でも法律がないのに遮断するのは中国など一握りだ。これまでNTTを含めプロバイダーは通信の秘密を厳格に守り、権利を侵害する情報であっても原則として発信者の情報開示を拒否してきた。今後、どうするつもりか」と疑問を投げかける。

 これに対し、NTTコムは「通信の妨害は多義的で不明確」として請求の棄却を求めて争うとみられる。(川本裕司)

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海賊版サイト「漫画村」の運営者を特定か 法的措置へ

著作権を無視した漫画の海賊版サイト「漫画村」の運営者とみられる人物を、日本の弁護士が特定したことがBuzzFeed Newsの取材でわかった。【BuzzFeed Japan / 播磨谷拓巳】

米国での訴訟手続きを通じて、漫画村にCDN(コンテンツ配信ネットワーク)サービスを提供していたクラウドフレア社から、サービス契約者などに関する情報を得たという。今後は日本国内で刑事告訴、民事訴訟を行う構えだ。

米国で民事訴訟を提訴

米国で起こした民事訴訟は、漫画村に作品を無断で掲載されていた、ある漫画家が原告となった。

カリフォルニア州弁護士の資格も持つリンク総合法律事務所の山口貴士弁護士が代理人となり、インターネットユーザー協会幹事の中川譲氏が漫画家との連携を取っていた。

山口弁護士は、米ロサンゼルスにあるロバート・W.・コーエン法律事務所に協力を求め、クラウドフレア本社がある米国で民事訴訟を提訴した。被告は運営者の氏名が不詳だったため「匿名者」とした。

その上で、証拠開示手続き(ディスカバリー)を行い、クラウドフレア社から漫画村に対する課金関係の資料を取り寄せ、漫画村運営者の特定を試みた。

その主な流れは、以下のとおりだ。

・6月12日、アメリカで民事訴訟を提訴

・同月15日、裁判所がクラウドフレア社に対し課金関係資料の提出を求める罰則付召喚令状(Subpoena=サピーナ)を送付

・同月29日、クラウドフレア社から資料が届く。より詳細な情報が必要であればPayPal子会社に召喚令状を送るようにとの記載あり

・7月10日、PayPal子会社に対し、資料の提出を求める召喚令状を送付

・同月16日、PayPal子会社からの資料が届く

・8月28日、民事訴訟を取り下げ(いずれも現地時間)

この一連の手続きで、クラウドフレア社とPayPal子会社は、サーバー契約者の氏名(ローマ字)や住所、メールアドレス、携帯電話番号、IPアドレス、サーバーレンタル代などの情報を開示した。

それによると、この人物は2017年5月にクラウドフレア社と契約していたことがわかった。この契約者が、漫画村を運営していた可能性が高いという。

開示された情報では、クラウドフレアと契約している男性の住所は東京都内のマンションになっていたが、部屋番号の記載はなかった。

この情報をもとに山口弁護士が調べたところ、男性の本名や住所、男性が親族の名義でこのマンションを借りていたことなどが分かった。

山口弁護士は「大阪弁護士会の壇俊光弁護士、作家で投資家の山本一郎氏からの情報提供には感謝しています」と話す。

今後は刑事告訴、民事訴訟へ

山口弁護士は「今後は刑事告訴、損害賠償請求を求める民事訴訟に進んでいく予定です」と話す。

また、まず国内ではなく米国での提訴を選択したことについては、こう語った。

「率直に考えて、米国企業であるクラウドフレア社から情報を得るには、米国での手続きの方が有効だろうと考えました。また、これまで米国で民事提訴から和解に至るまで訴訟に関与してきた経験があり、そのときに、米国のディスカバリー制度の柔軟性と、使い勝手の良さを知っていました」

「漫画村について、日本の裁判所でクラウドフレア相手にプロバイダ責任制限法に基づき発信者情報開示請求訴訟を起こすことも考えました」

「しかし、国際送達にかかる手間と時間、相手方が送達を無視するリスク、判決に従わない場合の強制執行の方法、プロバイダ責任制限法で開示可能な情報が情報が厳しく限定されていることなどを考えると、米国で民事訴訟を提起した上で、柔軟で使い勝手が良くスピーディーなディスカバリーを用いた方が良いだろうと考えました」

「米国ではSubpoena(サピーナ)に対して情報を開示することは日常的に行われていることなので抵抗感はありませんし、従わない場合にはペナルティーもあり得るので、実効性が高いことも考慮しました。訴訟提起からクラウドフレアから資料が送られて来るまで、約20日でした」

「一方、日本の裁判所で発信者情報開示請求訴訟を起こした場合、訴訟提起から第1回期日が入るまで半年近い時間がかかってもおかしくありません。同様に、日本の裁判所で発信者情報開示請求の仮処分を起こしたとしても、現行の運用では開示されるのはIPアドレスなどであり、氏名や住所は開示されません」

「それも、クラウドフレアが日本の裁判所の決定に従えば、という前提です。仮にIPが開示されたとして、次はIPを管理しているプロバイダに対し、改めて発信者情報開示請求訴訟を起こして勝訴しなければならず、IPアドレスが開示されてから最終的な発信者の特定まで、半年はかかります」

そして、インターネットユーザー協会幹事の中川氏は、次のように話した。

「クラウドフレア社は、Transparency Reportを見ても遵法的な情報公開を必要十分に行っている会社に見えました。直接の権利者であり被害者である作家が、弁護士の力を借りて法に則った適切な権利行使をすれば、必要十分な情報開示がされることが証明されたと思います」

政府の知的財産戦略本部が進めていた特定海賊版サイトへのブロッキング法制化。特定サイトへのブロッキングの法制化については「合意できなかった」とする中間とりまとめ案を示した。

政府は今回、3サイトを名指ししており、その中のひとつが漫画海賊サイト「漫画村」。違法に漫画が掲載されており、4月に閉鎖。直前の月間アクセス数は約1億6000回だったとされている。

冒頭、異例のあいさつ 海賊版サイト対策で深まる対立

 漫画などの海賊版サイト対策を話し合う政府の検討会議で、インターネットの自由と監視を巡る対立が先鋭化している。政府は30日の会議で、特定のサイトの接続を遮断するサイトブロッキング(接続遮断)の法制化も記した中間まとめ骨子案を出したが、反対派は法制化に強く反発。これまでの会議で、「身内」の総務省から法制化はネットの監視につながるとの意見が出るなど、混迷が深まっている。

 「若干、否定的とか攻撃的なトーンのものも入っている気もしますが、ぜひ、クリエーティブな議論を」

 30日、政府の知的財産戦略本部の検討会議は、事務局の住田孝之・内閣府知的財産戦略推進事務局長が専門家の委員らが提出していた意見書を批判する異例のあいさつで始まった。

 出版社や通信事業者、弁護士、関係省庁で構成し、6月に始まった検討会議は、回を追うごとに接続遮断を巡る対立が明確になってきた。漫画などコンテンツ産業保護のためには、インターネット接続事業者(プロバイダー)による遮断が唯一の方法とする賛成派の主張に対し、反対派は憲法が保障する「通信の秘密」を侵害する恐れがあるなどと指摘してきた。

 象徴的だったのは、24日の5回目の会議。総務省でネット利用者の保護などを担当する消費者行政第二課長が、接続遮断は、プロバイダーが利用者を守る立場から監視する役割に変わると指摘。「今後のネット社会のあり方として、監視の方向に進むのか、自由なネット社会を目指すのか」と警鐘をならした。この発言に対し、知的財産に詳しい弁護士が「政府の一員としての総務省が、そのような次元の対立軸をいまさら立てることに奇異な感を持った」と批判した。

 政府の中から接続遮断を懸念する声が出たことを受け、30日の会議では、反対の委員たちが総務省職員の発言を次々と支持。「ブロッキングありきで議論が進んでいる」「事務局の進行の仕方も重大な疑問」と会議の運営そのものに批判が相次いだ。

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海賊版サイト対策、中間報告を断念 接続遮断で対立

 漫画などを無料で読ませる海賊版サイトの対策を検討する政府の有識者会議は15日、事務局が示した中間報告案について、強制的に閲覧を止める接続遮断(ブロッキング)の法制化を認めるかどうかで議論がまとまらず、中間報告としてのとりまとめを断念した。この日の議事録は公開する方針だが、今後は政府の対応が焦点となる。

 同会議では本来、9月に中間報告をとりまとめる予定だったが、接続遮断の法制化をめぐり委員の半数が反対する異例の事態となり、先送りに。この日の会合でも委員から、「中間報告としてまとめた時点で、接続遮断の法制化の動きが進む」などの異論が続出したため、結論はまとまらなかった。

 海賊版サイトの接続遮断は、政府が4月に法制化の方針を打ち出した。接続遮断に踏み切る場合、インターネット事業者が全ての利用者のアクセス先を検知する作業が必要となる。

 出版業界などは「他に有効な手段がない」と支持する一方で、通信業界や一部の弁護士らからは「『通信の秘密』の侵害につながる」などとして慎重論が相次いでいた。

「漫画村」潰したら「漫画タウン」で復活… 海賊版サイト対策カラ回り

 インターネット上で漫画や雑誌などを無許可に公開する違法な「海賊版」サイトが横行し、著作権侵害の損失額は約4000億円ともいわれる。政府はプロバイダー(接続業者)が自主的に利用者のネット接続を遮断(サイトブロッキング)するよう促すが、通信の秘密や検閲禁止を定めた憲法21条に抵触するとして反対の声も強い。対策は一筋縄ではいかないようだ。

 政府がプロバイダーに自主的なアクセス遮断を促したのは、漫画の海賊版サイト「漫画村」、アニメを配信する「AniTube!(アニチューブ)」、アニメ、実写動画を配信する「MioMio(ミオミオ)」。

 このうち「漫画村」は17日午後に接続不能になった。ブロッキングは実行されていないが、運営者による閉鎖のほか、運営者と利用者の間にある海外事業者が何らかの対策をしたことなどが考えられるという。

 一方で、「漫画タウン」なる類似サイトが登場、公式ツイッターでは「漫画村が漫画タウンとして復活したよ。村から町に成長」と挑発する。

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「ブロッキングについてはまとまらず」混乱つづいた海賊版対策「座長メモ」の形で報告

知的財産戦略本部の「検証・評価・企画委員会」コンテンツ分野の第1回会合が10月30日、都内で開かれた。この委員会のタスクフォースとして、海賊版サイト対策について議論してきた村井純共同座長と中村伊知哉共同座長が「ブロッキングに関する法制度整備については、意見がまとまらなかった」と報告した。

●「中間まとめ」ならぬ「座長メモ」

村井・中村氏は、「中間まとめ」ではなく、連名による「座長メモ」というかたちで報告をおこなった。座長メモでは、次のような5つのポイントが示されている。

◯正規版流通の環境整備に加えて、海賊版サイトに対して緊急に対応することができるようにするため、著作権教育・意識啓発・海賊版対策に資する出版業界・通信業界における環境整備、海賊版サイトに対する広告出稿の自主的な抑制、フィルタリングの強化等について、関係者が民間主導で連携して直ちに取り掛かり、これを関係省庁が連携して支援する。

◯さらに、関係省庁の連携も推進し、リーチサイト規制の法制化や、著作権を侵害する静止画(書籍)のダウンロードの違法化の検討を進め、加えて、様々な側面から必要な制度設計の検討を進める。

◯我が国の重要な電子コンテンツである漫画とアニメーションの海賊版サイトの課題を迅速・適切に解決するため、本検討会議で議論された内容について、継続・発展的な議論ができる適切な環境を引き続き整備する。

◯以上の措置を進め、その効果を検証すべきである。

◯ブロッキングに関する法制度整備については、意見がまとまらなかった。

●村井純氏「ブロッキングをどうするかの対立が非常に大きかった」

村井氏と中村氏は、上記の「座長メモ」のほか、中間まとめ案の修正した書類も、「検証・評価・企画委員会」に提出している。

中村氏は「ブロッキング法制化をめぐる議論は大変な注目をあつめた。著作権と通信の秘密が衝突して、知財とITの政策をどう調整するかという問いだったと認識している。今後ますます進展する情報社会のなかで、知財とITが同調する領域をどう広げるかという問いでもあった。同時に、漫画・アニメ大国である日本が、ITの落とし子である海賊版サイトにどう立ち向かうのか、世界にモデルを示せるのかというものだった」と振り返った。

日本のインターネットの父として知られる村井氏は「結果として、法制化としてのブロッキングをどうするかという議論を尽くすことには至っていない。ブロッキングをどうするかの対立が非常に大きかった。最後の手段という位置づけや、出版業界・ISPなどステークホルダーが強い使命のもとで、海賊版サイト対策に取り組むという体制が大事だということは、合意・認識されている」と強調した。

●タスクフォースは無期限延期となっている

海賊版サイトをめぐっては、政府が今年4月、特に悪質な海賊版サイトとして「漫画村」など、3つのサイトを名指ししたうえで、法制度の整備まで緊急的な措置として、民間の事業者(ISP)が自主的にブロッキング(アクセス遮断)することが適当とする決定をおこなった。

この決定を受けて、知的財産戦略本部の「検証・評価・企画委員会」のもとに、「インターネット上の海賊版対策に関する検討会議」(タスクフォース)が設置された。今年6月から10月にかけて、出版業界やISP事業者、憲法学者、弁護士など、各分野の論客が勢ぞろいして、ブロッキングを導入すべきかなどについて、集中的な議論をおこなった。

憲法で定められた「通信の秘密」を侵害するとして、ブロッキングに反対する森亮二委員(弁護士)と、ブロッキングしかないと主張する川上量生委員(カドカワ社長)らの間で激論が繰り広げられた。森委員を含む9人から「中間まとめ」の取りまとめにも反対する意見書が提出されるなどして、結論が出ず、終了宣言もないまま無期限延期となっている。

●「多くの関係者が合意できる対策を優先すべきだ」

この日開催の「検証・評価・企画委員会」コンテンツ分野の委員17人のうち、中村座長を含めて7人がタスクフォースとメンバーが重なっている。しかし、ブロッキング反対派のメンバーは1人も入っていない。事務局によると、ブロッキングの法制化についての議論をすすめていくかなどについて、何も決まっていないという。

一方、この日の会議では、委員から「ブロッキングの法制化を早急にすすめるべきだ」という意見や、「タスクフォースの延長戦はすべきではない」「ブロッキングをめぐる対立を固定化して、混乱を長引かせるだけだから、多くの関係者が合意できる対策を優先すべきだ」といった声があがっていた。

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「漫画村」元運営者の拘束報道、Google検索結果に天皇陛下の写真が表示されるトラブル

閉鎖された海賊版サイト「漫画村」の元運営者がマニラ空港で拘束された事件を報じる記事に7月9日午後、天皇陛下の写真が付いてしまうトラブルがあった。

Googleで「漫画村」や「漫画村 47」と検索すると、「『漫画村』元運営者を比で拘束 香港行きの途中、強制送還へ」というタイトルの共同通信の記事が表示されるが、このタイトルの横に記事とは無関係の天皇陛下の写真が表示されている。

午後7時14分現在、陛下の写真は表示されたままだ。

記事や写真をクリックすると、記事が表示されるが、47ニュースの記事には写真は付いていない。

共同通信社の47ニュース編集部は「記事には写真を付けていない。写真がない記事の場合は、『47NEWS』のロゴが出るようになっている。しかし、たまにGoogle側が関係ない写真を拾ってサムネイルに表示してしまうことがある。共同通信としては意図しないトラブルであり、なぜこのような写真を記事に表示したのかは分からない。Google側に写真の削除依頼を出します」とコメントしている。

Googleにも取材を申し込んでいる。

【Googleのコメントが得られ次第、追記します】

(※共同通信社の回答を加筆しました 7/9 19:47)

「漫画村」元運営者に逮捕状 著作権法違反容疑

 人気漫画を無料で読める海賊版サイト「漫画村」を運営していたとして、フィリピンで拘束された星野ロミ容疑者(27)について、福岡県警などが著作権法違反の疑いで逮捕状をとったことが、捜査関係者への取材でわかった。今後、日本に送還され次第、逮捕する方針。サイト運営に関わった他の関係者もいるとみて調べている。

 捜査関係者によると、星野容疑者は、漫画家の了承なしに無断で作品をウェブ上に掲載する「漫画村」を運営していた疑いがある。サイトは2016年1月に開設され、18年4月に閉鎖された。

 フィリピンの入国管理局によると、7日、星野容疑者がマニラ国際空港から香港行きの飛行機に搭乗しようとしていたところを、空港内で拘束。著作権法違反の疑いがあるとして、日本大使館を通じてフィリピン当局に捜査協力の要請が出ていた。

 漫画村を巡っては、一般社団法人「コンテンツ海外流通促進機構」が被害額が推計約3200億円に上ると試算。著作権を侵害されたとして、講談社が漫画家の委任を受け、17年夏以降、容疑者不詳で福岡県警などに告訴。漫画家には、人気漫画「進撃の巨人」(講談社)の作者、諫山創(はじめ)さんらも含まれるという。(島崎周)

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「漫画村」関与の2人逮捕 運営者?にも逮捕状、友人か

 人気漫画を無断で掲載していた海賊版サイト「漫画村」をめぐる著作権法違反事件で、漫画「ワンピース」の画像を誰でも閲覧できるようにしたとして、福岡県警などは10日、アルバイト藤崎孝太容疑者(26)=東京都中野区上高田2丁目=ら男女2人を同法違反(出版権の侵害など)の疑いで逮捕し、発表した。

 サイバー犯罪対策課によると、藤崎容疑者と派遣社員の伊藤志穂容疑者(24)=東京都府中市住吉町2丁目=は2017年5月29日ごろ、集英社の著作物である漫画「ワンピース866話」の画像ファイルを漫画村のサーバーに保存。誰でもダウンロードして閲覧できるようにした疑いがある。両容疑者は「間違いありません」と容疑を認めているという。

 また、漫画村を運営していたとされ、7日にフィリピンのマニラ国際空港で拘束された星野路実(ろみ)容疑者(27)についても、福岡県警などが著作権法違反容疑で逮捕状を取っていたことがわかった。日本に強制送還され次第、逮捕する方針。別の日本人の男1人も関わっていたとみて、逮捕状を取って指名手配している。星野容疑者ら4人は友人関係にあったとみている。他の関係者についても捜査中という。

 事件をめぐっては、17年5月に出版社が福岡県警に被害を相談。集英社を含む複数の出版社から出された告訴状を受理し、捜査を進めていた。

 「漫画村」は16年1月に開設され、18年4月に閉鎖された。一般社団法人「コンテンツ海外流通促進機構」の試算によると、被害額は推計約3200億円に上るという。(島崎周)

「私は関係ない」 漫画村の元運営者?に記者が迫った

 人気漫画を無料で読める海賊版サイト「漫画村」を運営していたとして、福岡県警などが星野路実容疑者(27)=フィリピンで拘束=について、著作権法違反の疑いで逮捕状をとった。

 漫画村が掲げていたキャッチコピーは「無料で見れるビュワーサイト」。違法にアップロードされた数万点におよぶ漫画が読み放題だったとされ、昨年4月の閉鎖まで、3千億円以上の被害を出版社などにもたらしたとされる。

 漫画村の実態を追い続けた記者が、星野容疑者本人に迫った経緯をつづった。

     ◇

 漫画村が世間で注目され、アクセスが集まるようになった2017年秋。記者はホワイトハッカーの協力を得て、正体不明の運営者が誰なのか探っていた。

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「漫画村」事件 広告収入数億円 運営者、10人以上に分配か

 人気漫画を無断で公開していた「漫画村」(昨年4月閉鎖)の著作権法違反事件で、海賊版サイトの運営による広告収入が少なくとも数億円に上ることが、捜査関係者への取材で判明した。福岡県警などは運営管理者の星野路実(ろみ)容疑者(27)が、広告収入で得られた多額の収益を20代を中心とした10人以上のメンバーに分配していたとみて実態の解明を目指す。

 捜査関係者によると、メンバーはネット上に出回る人気漫画「進撃の巨人」など数万冊分の海賊版画像などを手分けして収集し、漫画村に掲載していたとみられる。サイトは複数の広告を表示し、閲覧数に応じて企業から掲載料を集めていた。

 メンバーは身元が特定されないように複数の海外サーバーを経由して画像を転用。県警などは既に著作権法違反容疑で関係先を家宅捜索してパソコンなどの通信機器を押収しており、実際に画像を記録していたサーバーの特定を進める。

 県警は著作権法違反容疑で星野容疑者を含む4人の逮捕状を取り、既に星野容疑者の友人の男女2人を逮捕した。星野容疑者は今月7日にフィリピンから香港に出国しようとしたところをフィリピンの入国管理局に拘束されており、県警などは送還され次第、逮捕する。【中里顕】

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「漫画村出張所」運営の男性逮捕、「闇金ウシジマくん」のデータを無断販売

著作権者に無断で、人気漫画「闇金ウシジマくん」(小学館)などのデータをフリマアプリを使って販売していたとして、東京都日野市の20代男性が8月20日、著作権法違反の疑いで宮城県警サイバー犯罪対策課に逮捕された。

宮城県警によると、男性は2018年10月から12月にかけて、著作権者の許可を受けることなく、「闇金ウシジマくん」など、漫画のデータをフリマアプリを使って、ダウンロードさせる方法によって、3人に販売した疑いが持たれている。

男性は「漫画村出張所」を名乗っていたとされる。海賊版にくわしい中島博之弁護士は、弁護士ドットコムニュースの取材に次のようにコメントした。

「海賊版サイト(はるか夢の址、漫画村)運営者の逮捕が続いており、今回も漫画村出張所を名乗った人物が逮捕されております。このような事例を積み重ねれば、著作権侵害行為を行っても逮捕されるという抑止力・啓蒙ともなります。著作権侵害・海賊版サイトが減少するか否かは今が正念場であり、今後、抑止力・啓蒙となるような事例を、いかに継続して作ることができるかが重要となってくると思います」

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「漫画村の後継サイト」出版大手4社、米で提訴

 集英社、KADOKAWA、講談社、小学館の出版大手4社が、漫画の無断公開をしたとして海賊版サイトの運営者に損害賠償請求や運営者情報の開示などを求めて、米ニューヨーク南部地区連邦地裁に提訴したことがわかった。提訴は4日付。4社は、同様の海賊版サイトで現在は閉鎖されている「漫画村」の「後継サイト」と位置づけている。この海賊版サイトは17日現在、つながらない状態になっている。

 訴えによると、新たな海賊版サイトは、フィリピンで拘束された「漫画村」の元運営者とされる星野路実容疑者の名前を冠した「星のロミ」。9万3千冊以上の漫画や小説を無断で掲載したと主張している。同サイトは日本語で運営されていたが、米国企業のプロバイダーを利用していることなどを理由に、4社は米国で提訴したという。

 小学館によると、「星のロミ」は5月下旬に開設され、月間アクセス数を3千万台にまで拡大させていたという。同社は「昨年4月に閉鎖された『漫画村』以後、もっとも悪質な海賊版サイト」と位置づけ、海賊版サイトに対して「今後も断固たる態度で対応して参ります」とコメントした。

 集英社も「第2の『漫画村』となりつつあった悪質な海賊版サイト」として、「著者が心血を注いで作り上げた作品を守るため、今後も断固とした措置をとって参ります。海賊版サイトの抑え込みには、アクセスしないなど、読者の方々はじめ、みなさまのご協力が必要です」とコメントを出した。(宮田裕介)

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