発覚1年、捜査難航=警察署8500万円盗難―広島
広島県警広島中央署(広島市中区)の金庫から現金約8500万円が盗まれた事件が発覚して8日で1年。
県警はこれまでに警察内外の約600人から事情を聴いたが解決に至らず、現金も見つかっていない。投入した捜査員は延べ約2万8000人に上る。
事件は昨年5月8日午後8時ごろ発覚した。同署の会計課長が金庫の鍵を保管していた引き出しの鍵穴が壊れているのに気付き、金庫を確認したところ、詐欺事件の証拠品として同2月2日から保管していた現金8572万円がなくなっていた。
県警は発覚から1年を前に、複数の捜査員が昨年3月15日午後2時ごろ、現金が全額あるのを確認していたと明かした。発覚まで2カ月近くの間に盗まれたとみられるが、3月下旬の人事異動で担当者が引き継ぎをした際、規定通りに証拠品を確認したかどうかは明らかにしていない。
捜査の長期化について県警は、同署の規模が大きく人の出入りが多いため、聞き取り対象者も多い点や、犯行日時を絞り切れない点を要因に挙げる。県警は関係者の銀行口座など約5万件を照会済みで、分析を進める。
発覚後、県警は各警察署で証拠品管理体制の緊急点検や、防犯カメラ増設などの再発防止策を講じてきた。石田勝彦県警本部長は「一日も早い検挙に向けて捜査に全力を尽くす。警察の任務を着実に全うすることで、県民の信頼の回復につなげたい」とコメントした。
