日本の報道自由度67位=世界で「民主主義の危機」―国際団体
国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団(RSF)」(本部パリ)は25日、世界180カ国・地域を対象とした報道の自由度に関する調査結果を発表した。
日本は昨年の72位から67位に改善。RSFは「安倍晋三政権の対メディア圧力が(昨年に比べ)相対的に軟化した」と説明している。
RSFは声明で、報道を「フェイク(偽)ニュース」と根拠なしに批判し、記者を「国民の敵」と呼ぶトランプ米大統領を例に、「民主的に選ばれた国家指導者が、メディアを民主主義に不可欠な要素と見なしていない」と指摘。ドロワール事務局長は「記者に対する憎悪は民主主義にとって最悪の脅威の一つだ」と危機感を示した。
報道自由度1位はノルウェー、最下位は北朝鮮でいずれも2年連続。米国は昨年から2位後退し45位、中国は変わらず176位だった。韓国は昨年の63位から43位に上昇した。
日本の「報道の自由」に懸念=5年ぶり審査で国連人権理
国連人権理事会は14日、日本を対象とした人権審査の作業部会を開いた。対日人権審査は、2012年10月以来5年ぶり。会合では、米国など加盟国の一部から日本の報道の自由に関する問題が初めて取り上げられ、懸念が示された。
米国は、放送局の電波停止権限を規定する放送法など「メディアに対する規制枠組みを懸念」しているとして、政府から独立した監督機関の設立を提言。オーストリアやブラジルなどもメディアの独立性や特定秘密保護法に懸念を示した。日本側は「政府が不当な圧力をかけた事実はない」と反論した。
日本での報道の自由をめぐっては、人権理のデービッド・ケイ特別報告者が5月に調査報告を公表。特定秘密保護法や放送法の改正を勧告していた。
人権理の「普遍的定期審査」では、国連加盟の全193カ国の人権状況が定期的に審査される。日本は08年5月に初めて実施され、今回が3回目。14日の作業部会では前回までと同様、従軍慰安婦問題について韓国、北朝鮮、中国が懸念を表明。死刑制度に関しても、欧州を中心に多くの国が廃止を勧告した。
