iPhoneは「iMessage」を使わないと損をする
設定すればSMSをiPadでも受信可能に
電話番号で短いメッセージをやり取りできるSMS(ショートメッセージサービス)は、ビジネスの場で重宝する機能だ。電話をかけるまでもないが、メールよりはすぐに返事が欲しい、かといってLINEやFacebookのメッセンジャーは、ビジネスシーンで使うのがためらわれる――SMSは、こんなシチュエーションで役に立つ。
iPhoneでは、SMSを「メッセージ」アプリでやり取りする。ただ、少々ややこしいのが、このメッセージアプリは、SMS専用アプリではないというところだ。メッセージを送る際に、相手がiPhone/iPadだと判断すると、自動でメッセージを「iMessage」に切り替えて送ってくれる。
SMSは電話回線を使った通信事業者のサービスのため、1通ごとに料金がかかる一方で、iMessageはインターネット回線を利用するため、データ量は消費するが、料金は無料だ。LINEのようなスタンプ機能があったり、音声メモを送れたりと、機能はSMS以上。上手に活用すれば、コミュニケーションの幅が広がるはずだ。今回は、iPhoneのSMSやiMessageにまつわる裏技を紹介していこう。なお、メッセージアプリではMMS(キャリアメール)も送受信できるが、ドコモが非対応なうえに他社と電話番号でやり取りできないため、ここでは割愛する。
1.iOS同士なら「iMessage」がお得で便利
通信事業者や送信する文字の量によっても異なるが、SMSの送信には料金がかかる。たとえば、ドコモは全角70文字までが1通3円。ドコモに送信する場合は、最大670文字までまとめて送信可能だが、料金は1通30円にハネ上がる。1通3円からという価格はauやソフトバンクも同じだ。ただし、auやソフトバンクは、料金プランによっては、自社同士であればSMSの送信料が無料になることもある。
1通3円からと安価だが、チリも積もれば山となる。メールやLINEなどを使えば、データ通信量を消費するだけなので、おカネがかかること自体に納得がいかない向きもあるはずだ。もっと気軽にメッセージを送りたいが、LINEなどのアプリはどうしてもプライベート感が強く抵抗がある――こんなときに活用したいのが、iMessageだ。
iMessageはアップルのメッセージサービス。サーバー上に登録されている電話番号やApple IDを使い、メッセージをやり取りすることが可能だ。電話網を使うSMSとは異なり、データ通信網を使うため、1通当たりいくらという料金はかからない。相手がiPhone/iPadでなければならないという制約はあるが、条件に当てはまれば積極的に使いたいサービスだ。
といっても、特殊なアプリが必要なわけではない。メッセージアプリでiMessageを使う設定になっていれば、相手を見て自動的にSMSからiMessageに切り替わる。ユーザーインターフェースが同じため、SMSなのか、iMessageなのかが見分けづらいのは難点だが、iMessageの場合、宛先の電話番号や名前が青になり、本文入力欄に「iMessage」と薄く表示されるので、覚えておきたい。SMSの場合、宛先欄の電話番号や名前が緑色で表示される。
アプリからのデータを追加でき、LINEのスタンプのような「ステッカー」をやり取りすることも可能だ。iPhoneを横向きにすると、手書きモードになるなど、とにかく多機能。送信ボタンを長押しすると、テキストのメッセージにエフェクトを加えることもできる。ビジネスで使う場合に便利なのが、音声メッセージ。急いで相手に要件を伝えたいときに、サッと声を吹き込んで送信することができる。
相手がiPhone、iPadでないときは、自動でSMSに切り替わる仕様なため、うっかり送ってしまうと料金が発生してしまう。iMessageしか使いたくないというようなときは、「設定」の「メッセージ」で、「SMSで送信」をオフにしておくようにしたい。
2.iPadやMacでSMSを受信する方法
iPad(無線LAN版はもちろん、セルラー版も)やMacは、残念ながらSMSに非対応。メッセージアプリはあるが、iMessageしか利用できない。ただ、休憩時間や電車での移動中にiPadを使っていて、SMSが届いたときだけ、チェックのためにわざわざiPhoneを取り出すというのは少々面倒だ。仕事でPCに向かっているときも、iPhoneに目を移すと集中力がそがれてしまう。実は、iPadやMacでも、SMSを送受信できる方法がある。iPhoneと連携させればいいのだ。
連携の設定は、iPhone側から行う。iPhoneの「設定」を開き、「メッセージ」の中にある「SMS/MMS転送」をタップする。ここで、SMSを転送したいデバイスを選択すればいい。オンにすると、iPad/Mac側に6ケタのコードが表示される。これをiPhone側に入力すれば、連携の設定は完了だ。以降、SMSを受信すると、iPad/Mac側にもiPhoneと同じように通知が届く。
便利なのが、同じApple IDを設定しておけば、iPhoneとiPadやMacが同一ネットワーク内になくても、転送できるところだ。たとえば、iPhoneを家に忘れてしまったようなケースでも、あらかじめSMSの転送設定さえしておけば、iPad/Mac側でメッセージを見たり、送ったりすることができる。iPad/Mac側から送信したメッセージのコピーは、iPhone側にも残る仕組みだ。
ちなみに、SMSを送信する場合の通信料は、iPhone側で契約している通信事業者から課金される。便利だからといって、メッセンジャーアプリ感覚で何通も送ると、あとで請求に驚くことになるため、料金がかかることは忘れないようにしておきたい。
3.iPhone解約時はiMessageの設定を解除する
iPhoneを使い続けるかぎりは関係ないことだが、iPhoneから機種変更の形でAndroidや従来型の携帯電話(ガラケー)に替えたとき、SMSが届かなくなってしまうことがある。原因は、ここで取り上げたiMessageの仕様にある。
iMessageはアップルのサーバー上に電話番号やメールアドレスを登録することで、利用が可能になる。電話番号やメールアドレスを入力するだけで、自動的に入力欄がiMessageに切り替わるのはそのためだ。この登録情報を残したままの状態でiPhoneから端末を替えてしまうと、ほかのiPhoneユーザーがSMSを送ろうとしたとき、自分がiMessage利用者だと判断されてしまう。
そのため、相手はiMessageを送った形になるが、これはiPhoneでないと受信ができない。機種変更後の端末がAndroidや従来型の携帯電話だと、メッセージ自体が行方不明になってしまい、肝心な連絡が取れなくなるおそれがある。
こうしたトラブルを防ぐためには、iPhoneから機種変更する前に、iMessageの利用を忘れずに解除しておくようにしたい。設定は、「設定」の「メッセージ」で「iMessage」をオフにするだけ。ひと手間かかるが、連絡が取れなくなるよりはいいだろう。機種変更後に設定する場合は、SIMカードをiPhoneに差し替え、iMessageをオフにする。
下取りに出してしまったり、iPhoneが故障して動かないような場合は、アップルのサイトから電話番号の登録を削除することができる。サイト上のフォームから電話番号を送信すると、その電話番号にSMSが送られてくる。ここに記載された6ケタのコードを入力すると、iMessageの登録を解除することが可能だ。
