海賊版サイト、接続遮断も=菅官房長官
菅義偉官房長官は19日の記者会見で、漫画や雑誌を無料で読めるインターネットの海賊版サイトについて「被害が深刻化していると認識している。サイトブロッキングを含めてあらゆる方策の可能性を検討している」と述べ、接続遮断措置も視野に対策を検討していることを明らかにした。
菅長官は「漫画やアニメはクールジャパンを代表する重要なコンテンツだ。漫画家やクリエーターの収益が奪われることはコンテンツ産業の根幹を揺るがす事態となりかねない」と指摘。「関係省庁連携の下、早急に対策を講じてきたい」と強調した。
海賊版サイトを非難=漫画家協会
日本漫画家協会(ちばてつや理事長)は13日、作者への著作料支払いなど正規の手続きを経ずに多くの漫画単行本や雑誌の内容を無料で公開する「海賊版サイト」を非難する見解を発表した。
同見解は、インターネット上に複数存在し、「全く創作の努力に加わっていない」これらサイトが「利益をむさぼっている現実」を指摘。「このままの状態が続けば、日本のいろいろな文化が体力を削られてしまい、ついには滅びてしまう」と訴えている。
運営者ら侵害認める=海賊版サイト誘導、著作権法違反-大阪地裁
違法コピーした漫画や雑誌を公開するインターネットサイトにリンクを張って利用者を誘導する「リーチサイト」を運営したとして、著作権法違反罪に問われた会社代表成合太彰被告(23)ら5人の初公判が9日、大阪地裁(飯島健太郎裁判長)であった。成合被告や元大学院生和宇慶真被告(22)ら4人は著作権侵害を認め、1人は認否を留保した。
検察側は冒頭陳述で、和宇慶被告が漫画や雑誌などは著作権者の追及が緩いと考え、2011年にサイトを開設したと指摘。成合被告が広告収入を得る計画を立て、提案したと主張した。
成合被告らはサイトの利用拡大を図り、競合するリーチサイトをつぶそうと考えてサイバー攻撃を仕掛けていたという。
起訴状によると、成合被告らは16年8月、リーチサイト「はるか夢の址(あと)」で、人気漫画「NARUTO-ナルト-」の海賊版サイトのリンクを張って、不特定多数が閲覧できるようにし、著作権を侵害したとされる。
海賊版数十万点、被害年730億円=出版関係者ら、歯止めに期待-リーチサイト事件
人気漫画の海賊版サイトに誘導するリーチサイトに捜査のメスが入った。取り締まりは難しいとされてきたサイトの摘発に、出版関係者は「歯止めになれば」と期待する。
出版社などで作るコンピュータソフトウェア著作権協会によると、摘発された「はるか夢の址(あと)」は、これまで延べ数十万点の海賊版へのリンクを掲載。アクセスは国内外から月1400万件、違法ダウンロード(DL)は同300万回、被害額は今年6月までの1年間で731億円相当に上るという。
同協会は海賊版サイトには削除要請や通報などの対策を取ってきたが、指摘すれば、閉鎖して新たに立ち上げたサイトに移転する。普通の検索では困難な海賊版がすぐ見つかるリーチサイトの特性が、移転を容易にしている面もあったという。
リーチサイトは画面からワンクリックで簡単に違法DLができる一方、画像やファイルは未掲載。掲示されているリンク先で違法性を問うのは難しく、同協会も警察に相談するだけで、対策は取れずにいた。
大阪府警は今回、運営側が海賊版の作成で報酬を得られる仕組みを整え、摘発逃れを指南するなど、密接に作成者と関係していることを解明。共謀して著作権を侵害していると判断し、逮捕に踏み切った。
はるか夢の址は7月に府警などの家宅捜索を受け閉鎖されたが、同種サイトは200以上あるとされ、既に後継と目されるサイトも登場している。海賊版サイトと同様、いたちごっこが続く可能性もあるが、同協会は「著作権侵害は看過できない規模で、逮捕は大きな進展だ」としている。
