iPhoneバッテリー、日本は3200円で交換へ
米アップル日本法人は30日、iPhone(アイフォーン)の旧機種の動作が遅くなる問題に関連し、対象機種の電池交換を、日本では3200円で行うと発表した。iPhone6以降の機種が対象で、来年12月までは保証対象外の電池交換料金を、通常(8800円)より安い3200円にする。すでに米国で発表した費用(29ドル)の円換算とほぼ同じとなる。
アップルは当初、交換を来年1月後半から始めるとしていたが、ウェブサイトでこの表現を削除した。「すぐに交換できる準備は整ったが、初期の電池の供給には限りがある」(日本法人広報)という。詳細は近く公表するとしている。
iPhoneを巡っては、旧機種の電池が劣化した際に処理速度を遅くしていたことに利用者の疑念が出て、米国などで訴訟が起きた。米アップルは本国で28日、「説明不足だった」などと謝罪し、電池交換費用の値下げなどを発表していた。
iPhone処理遅くした変更 説明不足をアップル謝罪
米アップルは28日、電池が劣化したiPhone(アイフォーン)の処理速度を遅くしていたことについて「説明不足だった」などと謝罪し、電池交換を従来より安くすると発表した。
アップルが自社のサイトに掲載した説明によると、約1年前にソフトウェアの更新を行った際、iPhone6、6s、SEシリーズで、稼働がピークに達したときに電源が突然落ちるのを防ぐため、処理速度を遅くするなどの対応をしたという。
しかし、利用者の間では「新製品に買い替えさせるために意図的に処理速度を遅くしているのでは」といった疑念が広がり、米国、フランス、イスラエルなどでは訴訟が起きる騒ぎにもなった。
アップルは「多くの誤解もあったが、アップルに失望したと感じた利用者には謝りたい」と表明。iPhone6以降のモデルについて、保証対象外の電池交換を来年1月下旬から従来の79ドル(約8800円)から29ドル(約3200円)に値下げし、来年のソフトウェア更新時に電池の劣化状態と処理速度を表示するといった改善を約束した。(サンフランシスコ=宮地ゆう)
