堺洗濯機死亡:「チャイルドロック機能」使われず
5歳男児 扉、中からは開かず
堺市堺区の住宅で男児(5)がドラム式洗濯乾燥機の中でぐったりしているのが見つかり、搬送先の病院で死亡した事故で、洗濯機には、子どもが入らないよう扉を開かなくする「チャイルドロック機能」がついていたが、使われていなかったことが29日、捜査関係者への取材で分かった。大阪府警堺署は男児が自分で入って閉じ込められたとみている。
捜査関係者によると、男児の身長は約120センチで、前面の扉は直径46センチ。チャイルドロック機能は、特定のボタンを3秒間長押しすると、閉まっている扉が開かなくなる仕組みで、当時は使われていなかった。一方、扉が閉まると中からは開けられない構造だったという。
男児は27日正午ごろ、父親との昼食後一緒に昼寝。午後3時前、父親が目を覚ますと男児の姿が見えず、扉が閉まった洗濯機の中にいるのを見つけた。堺署は扉が閉まった経緯を調べるとともに、メーカーに問い合わせるなどして構造をさらに詳しく確認する方針。
一般社団法人日本電機工業会(東京)の担当者は「2015年に東京で男児が死亡した事故以降、扉が閉まっても内側から開けられるように各メーカーが改良を進めている」とした上で、「子どもを洗濯機に近づかせず、チャイルドロックの機能を使うなど、家庭内で注意することが事故を防ぐ上で一番大切だ」と話した。【藤河匠、山田毅】
