神戸ビーフ偽装、実は1年前から JA直営レストラン
全国農業協同組合連合会兵庫県本部(JA全農兵庫)の直営レストラン「神戸プレジール」本店(神戸市中央区)で神戸ビーフを注文した客の一部に、価格の安い但馬牛を提供していた問題で、兵庫県生活科学総合センターは22日、景品表示法に基づき、同本部に再発防止策を求める措置命令を出した。
同本部は当初、偽装期間は2016年4月以降、今年10月15日としていたが、同センターなどの調査で、さらに1年前にさかのぼり、15年4月から偽装があったことが判明。計520キロ分を偽って提供していた。同本部は「外部の調査委員会の提言がまとまり次第、速やかに再発防止策を県に提出したい」としている。
同センターによる行政処分は14年12月に消費者庁から権限が与えられて以降、初めて。(前川茂之)
神戸ビーフ偽装 全農が調査報告 11年10月から不正
全国農業協同組合連合会兵庫県本部(JA全農兵庫、神戸市中央区)の直営レストラン「神戸プレジール本店」で、神戸ビーフと偽って異なる商品を提供していた問題で、調査委員会は27日、偽装は2011年10月から今年10月15日まで行われていたとする報告書を発表した。「神戸ビーフフィレ」と偽って客に提供された「但馬牛フィレ」は推計で約950キロ、約9500食分に相当するとした。
同委員会は同店の運営を料理長に任せきりで調理現場がブラックボックス化していたことや県本部による管理体制や内部通報制度などに問題があったとして、改善を提言した。
会見でJA全農兵庫の曽輪佳彦本部長は「お客さまに多大なご迷惑をかけ、生産者関係者が築きあげた神戸牛、但馬牛のブランドを傷つけたことを深くおわびします」と謝罪。今回の提言を踏まえた再発防止と法令遵守態勢の強化を誓った。(辻本一好)
