安室奈美恵の紅白出場が決まった舞台裏
NHKは19日、大みそかの「紅白歌合戦」に、来年9月に引退すると表明している歌手、安室奈美恵(40)が出場すると発表した。
NHKは安室引退の特別番組として11月23日に「安室奈美恵告白」(NHK総合)を放送。安室への紅白の出演交渉を続けていると明らかにしていた。
紅白の総合司会に決まったウッチャンナンチャンの内村光良が11月末には「ポケットビスケッツとして出たときが、(安室の)出産後復帰されたステージ。感動敵なシーンに立ち会えた。また立ち会えたら、それはそれで『すげー!』って思います」と待望論をぶち上げるなど、状況は整いつつあったようだ。芸能評論家の三杉武氏がこう話す。
「NHKは紅白に安室を出すため、特番をスタッフ総力をあげて作りましたが、ふたを開けると、視聴率は9%と振わず、同時刻の『秘密のケンミンSHOWスペシャル』(日テレ系)の10.1%にも及びませんでした。それでもNHKはあきらめる感じはなく、内村氏に待望論をぶち上げさせ、紅白出場の雰囲気を盛り上げていた。来年1月8日(月・祝)の午前0時から安室特番が再放送されることが決まりましたが、異例のことで、紅白出演がついに決まったのではないかと業界では噂になっていました」
ただ、三杉氏が違和感を感じたのは、このタイミングでのNHKの発表だという。
「普通だと匂わせたりし、メディアに書かせて煽ってから、サプライズとして年末に発表するのかなと思いましたが、わざわざこのタイミングで発表したことは意外でした。他局が裏番組として強烈なラインナップを発表し始めたので、早めに公表した方がいいと判断したのかもしれません」
いずれにせよ、大晦日の楽しみがひとつ増えた。
安室奈美恵、紅白「特別出演」決定 番組側は“究極の大トリ”検討
来年9月に引退する歌手の安室奈美恵(40)がスポニチ本紙既報通り、大みそかのNHK紅白歌合戦(後7・15)に14年ぶりに出場する。同局が19日、発表した。「特別出演歌手」として生出演する。安室を三顧の礼で迎えた番組側は、20分間の放送時間を割き、組の枠を超えた究極の大トリでの出場を検討している。
本番を12日後に控え、本命中の本命の出演がようやく決まった。NHKは「特別出演歌手として、安室奈美恵の出場が決定した」と発表した。安室がテレビで生歌を披露するのは、10年7月30日のテレビ朝日「ミュージックステーション」以来、7年ぶりだ。
関係者によると、安室は会場のNHKホール(東京・渋谷)ではなく別の場所から生中継で2、3曲をメドレーで披露する予定。13年の北島三郎(81)以来となる、紅・白組の勝負を超越した究極の大トリが検討されている。一方で「大トリが中継出演では出場歌手に示しがつかない」との指摘もあり、出番は「嵐」が有力視される大トリの前になる可能性もあるという。
安室がテレビで歌わなくなった理由は2つある。1つは民放の生音楽番組で苦い思い出があること。もう1つは、音楽番組に出演してCDセールスにつなげるという王道スタイルを脱し、ライブステージを主戦場とすることで独自のメッセージを伝えるという思いだ。
それでもNHKとは出演する前提で話し合いを進めてきた。安室が引退表明した9月20日、ホームページでの発表とほぼ同時に速報したほか、先月には独占インタビューを放送し、今月15日には再放送(来年1月)の発表をするなど、異例の厚遇で出演への布石を打った。
安室は紅白に95年に初出場し、03年まで9年連続で出場。98年には産休からの復帰を果たし、歌手別最高の瞬間視聴率64・9%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を記録。ブレークから結婚、出産まで人生の節目をともにし、思い入れは深い。
NHKのリオ五輪・パラリンピックテーマ曲「Hero」を手掛け、出場が取り沙汰された昨年は打診を断った。「あの時すでに引退することを決めていて、出るなら今年だと決めていたのだろう」と同局関係者。目玉不在とされていた紅白の注目度が一気に高まった。
