品格より想像力を 暴行の日馬富士、傷害容疑で立件も=暴行問題で鳥取県警―角界、過去に逮捕者

日馬富士、傷害容疑で立件も=暴行問題で鳥取県警―角界、過去に逮捕者

 大相撲の横綱日馬富士(33)による暴行問題で、被害届が鳥取県警に出され、同県警は14日までに事実関係を確認するために捜査を始めた。

 診断書では頭の骨を折るなどしており、故意に暴力を振るい、けがをさせたなら傷害事件として立件される可能性もある。

 関係者によると、日馬富士は10月下旬、鳥取市での秋巡業中、酒席で口論となり、同じモンゴル人力士の貴ノ岩に暴力を振るったとされる。貴ノ岩は日本相撲協会に「右中頭蓋底骨折などで全治2週間」との診断書を提出した。

 貴ノ岩側が被害届を県警に10月下旬に提出したとされる。県警は被害届について「個別の事案についてはお答えできない」としている。

 警察当局者は「暴力は許されない。被害者、加害者双方から聴取し、事実関係を確認した上で、所要の捜査を進めていくことになるだろう」と話した。

 角界をめぐる暴力事件では2007年6月、時津風部屋の力士=当時(17)=が、当時の時津風親方(元小結双津竜)らからビール瓶で殴られるなどし、死亡。元親方と兄弟子3人が傷害致死容疑で愛知県警に逮捕され、元親方は実刑判決、兄弟子は有罪判決を受けた。

 10年に横綱朝青龍が知人男性の顔を殴ったことが発覚し、現役を引退した。

 15年には、男性マネジャーの腰や尻を金属バットで殴打するなどし、打撲などのけがをさせたとして、当時の宮城野部屋の熊ケ谷親方(元十両金親)が傷害容疑で警視庁に逮捕された。有罪判決を受けた。

品格より想像力を 暴行の日馬富士

 大相撲の地方3場所で最も集客に苦労する九州場所で、今年は21年ぶりに15日間満員御礼が確実視されている。先発隊をはじめとする日本相撲協会の営業活動、若手力士の台頭などさまざまな努力の成果だが、そんな場所に横綱が泥を塗った。

 日馬富士の幕内貴ノ岩に対する暴行。本人は事実関係を認めて師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)ともども謝罪しており、相撲協会は危機管理委員会を中心に事実関係などを詳しく調べた上で、処分を協議する。表沙汰になるまでの経緯には不自然さも感じないではないが、詰まるところ、日馬富士が暴力を振るわなければ何事もなかった。

 格闘技はそれ自体、お互いに体で相手の体に痛みを与え合うものだから、競技者が体の痛みに慣れている。激しい気性の持ち主も多い。しかも相撲界の人たちは、とかく自分たちの体がいかに超人的かを自慢する。酒豪、大食漢、怪力。その延長に「親方がゴルフクラブでひっぱたいても、あざ一つできなかった」とか「お相撲さんの頭は中華鍋で殴ったぐらいじゃ平気」といった話も出る。冗談好きな人たちだからどこまで本当か分からないが、痛みに対する慣れと頑丈自慢の表れといえる。

 2010年、朝青龍が一般男性にけがをさせて引退に追い込まれたのは記憶に新しい。共通点は力士の手本になるべき横綱の所業であること、酒席で起こしたこと。「酒の席だから」と弁解できたのは過去の話。この2点だけでも責任は重い。

 違いは今回の相手が力士仲間であることだが、そこに、力士同士が共有する痛みに対する慣れ、頑丈さへの安心感から来る気の緩みがなかったか。格闘技の世界の暴力は、そうした「生態」をもっと重く見て考えていく必要がありそうだ。

◇危うい相撲ブーム

 そしてもう一つ、現在の相撲人気に対する気の緩みはなかったか。「せっかく先場所の逆転優勝で称賛されたのに」と嘆いた親方がいたが、3横綱休場の窮地を自らの優勝で切り抜けたおごりが、日馬富士になかったか。

 ついこの間まで、世間でも暴力や体罰を「愛のムチ」や「けんか」と言っていたくらいだから、力士同士の暴力沙汰など珍しくなかった。当時のファンは、そうした粗暴さや、ともすれば「黒い交際」も、これが相撲界と割り切って許容し、その代わり相撲内容にも厳しい目を向けたが、今日の相撲ブームは、観客の層も見る目も変わりつつある。

 福岡県篠栗町から来た川端律子さん(48)は「残念ですよ。日馬富士はちょっと厳しそうな印象があったけど、それでも横綱は神様ですからね」と話した。連れていた友人の息子は2歳4カ月。最近、四股を踏み始めたという。

 3年ほど前から夫と毎年来ている宮本良子さん(33)=熊本市=は、7カ月の長男を抱きながら「日馬富士は優しそうなイメージが崩れてしまいました。2、3日前に横綱の中で誰が一番好きかという話になって、私は日馬富士だと言ったのに」と残念がった。

 「お相撲さん 気は優しくて 力持ち」が今日の、特に女性や子どものファンが抱くイメージだろう。力士たちにも、気のいい青年が増えた。かつてのように、混雑した支度部屋で気の荒い付け人に払いのけられることなどめったにない。ましてファンに対しては、にこやかに優しく接する力士が多い。そこには時代の変化とともに、不祥事続きで升席がガラガラだった時期の苦い経験が生きている。

 そうした「イメージ」で成り立っている相撲人気に、先場所は3横綱休場、今場所はこの騒ぎと、頂点に立つ者が水を差した。横綱の品格などという特別であいまいなものより前に持つべきは、世の中のリーダーたちと同じように、自分が今、何をしたらどうなるかという想像力だろう。

日馬富士、最初はビール瓶 素手で30発 マイクに灰皿も…注意中にスマホ操作の貴ノ岩に激怒

 大相撲の横綱・日馬富士(33)=伊勢ケ浜=が、前頭8枚目・貴ノ岩(27)=貴乃花=に暴行を加え、大けがをさせたことが14日、分かった。10月25日夜に鳥取県内でビール瓶などで殴打したという。日馬富士は相撲協会に「左上腕骨内側上果炎、左尺骨神経痛で約6週間の治療を要する見込み」との診断書を提出して休場。横綱審議委員会の北村正任委員長(76)は日本相撲協会に厳しい態度で接するよう求め、進退問題に発展する可能性も出てきた。

 午前8時半頃、福岡・太宰府市の部屋宿舎で疑惑について「どっか(報道)に出たの?」と語った日馬富士は、記事を見て「怖いな」とつぶやいた。稽古後は一転、暴行の事実を認めて謝罪。「けがについては貴乃花親方、貴乃花部屋の後援会関係者の皆様、相撲協会、うちの部屋の親方に大変迷惑をかけたことを深くおわび申し上げます」と観念したように言葉を並べた。

 鳥取巡業を翌日に控えた10月25日夜に“事件”は起こった。宴席には日馬富士と貴ノ岩のほか白鵬、鶴竜のモンゴル出身3横綱や鳥取城北高相撲部出身の関脇・照ノ富士、日本人力士や関係者ら10人前後が参加。1次会から酒が進み、2次会へ移ると雰囲気が一変した。貴ノ岩は日馬富士から兄弟子に対するあいさつが足りないなどと注意されていた。その時、着物の帯に差していた貴ノ岩のスマートフォンが鳴った。

 操作しようとした瞬間に暴行が始まった。日馬富士がテーブルのビール瓶で、近くに座っていた貴ノ岩の頭部を殴打。「人が話をしている時に…」と激怒し、血を流して倒れた相手にのし掛かるようにしながら、素手で殴打を繰り返した。カラオケのマイクや曲を入れる端末機、灰皿まで振り上げたという情報もある。

 同席者は「周りが気付かないほどの速さでゴーン!という大きな音が聞こえた。そのまま20~30発は手で殴っていた。貴ノ岩は両手で防ぎながら、殴られ続けていた」と証言。日馬富士の同部屋の後輩、照ノ富士も数発食らったという。荒れた日馬富士は止めに入った白鵬を突き飛ばし、後輩横綱の鶴竜に「お前がしっかり指導しないからだ」とかみついた。宴は重苦しいムードで終わった。

 酒癖の悪さは何年も前から指摘されていた。感情の起伏が激しく、いったんキレると元に戻れない性格。ある40代の親方は「あの横綱は酔うと手が付けられなくなると聞いていた。でもまさかこんなことになるとは…」と驚いていた。

 貴ノ岩は「脳振とう、左前頭部裂傷、右外耳道炎、右中頭蓋底骨折、髄液漏の疑い」の診断を受けて初日から休場している。日馬富士は事件の詳細などを語らず、伊勢ケ浜親方も「もう(協会に)話したから。今は場所中で相撲のことに…」と言葉を濁した。品格を問われる現役の横綱が、事実を伏せたまま初日から2日間、土俵に上がった。相撲人気に水を差した。

 ◆日馬富士 公平(はるまふじ・こうへい)本名・ダワーニャミーン・ビャンバドルジ。1984年4月14日、モンゴル・ゴビアルタイ出身。33歳。伊勢ケ浜部屋。2001年初、安馬(あま)のしこ名で初土俵。04年春、新十両。同年九州、新入幕。08年九州場所後に大関に昇進し、日馬富士に改名。12年秋場所後に第70代横綱に昇進。優勝9回。得意は右四つ、寄り。186センチ、137キロ。家族は夫人と1男2女。

日馬富士暴行の酒席は20年以上続く「モンゴル人飲み会」当初は3人でスタート

 大相撲の横綱・日馬富士(33)=伊勢ケ浜=が、前頭8枚目・貴ノ岩(27)=貴乃花=に暴行を加え、大けがをさせた件で、問題となった酒席はモンゴル出身力士の先駆けとなった元小結・旭鷲山のダバー・バトバヤル氏が関取になったことを機に少人数で始め、20年以上続く「モンゴル人飲み会」だった。

 バトバヤル氏が95年に十両に昇進して初のモンゴル出身の関取となった後、元関脇・旭天鵬(現・友綱親方)と元幕下・旭天山の3人で酒席を設けるようになったという。東京のモンゴル大使館で正月に集まったり、巡業先で食事をしたりする形で年に数回開催。同氏は「けんかや暴行は一度もなかった」と残念そうだった。

【横綱・日馬富士暴行】ビール瓶で殴打に「殺意」の有無は…「力士には腕力があり、生死に関わる行為」専門家らが立件可能性に言及

 幕内力士への暴行問題が14日発覚した横綱日馬富士関。貴乃花親方(元横綱)は鳥取県警に被害届を提出しており、角界の看板力士による不祥事は、刑事事件に発展する可能性が出てきた。県警が事実関係の確認などを進めているが、刑法に詳しい専門家らは「違法性は極めて高い」「被害者の生死に関わる問題」と厳しい見方を示す。

 問題では、暴行に至った動機のほか、“凶器”とされるビール瓶を使った暴行の状況の解明も焦点になるとみられる。

 甲南大法科大学院の園田寿(ひさし)教授(刑法)は今後の捜査について、当事者や目撃者などへの聴取から、暴行に至る経緯や動機を明らかにすべきだと指摘した。

 その上で、日馬富士関がビール瓶で貴ノ岩関を殴りつけたとされる行為を重視。さらに、負傷状況から人間の急所である頭部を殴った可能性が高く、「一般人よりも力士には腕力があることは明らか。生死に関わる行為ともいえ、殺意があったと判断されても不思議ではない」と推測する。仮に被害者側の貴ノ岩関の言動が暴行を誘発していたとしても「手段としての違法性は極めて高い」とみる。

 また、中央大の藤本哲也名誉教授(犯罪学)は、被害者側の態度が軟化しなければ「立件される可能性は高いとみられる」とし、今後の当事者間の話し合いなどの行方を注目。近畿大の辻本典央教授(刑事訴訟法)も示談成立の可能性はあるとしたが、「貴ノ岩関のけがと、日馬富士関の行為との因果関係は明らかにすべきだ」と述べた。

 「スポーツは暴力を否定することが当たり前。ただ相撲界には、いまだに暴力を否定できない風土があるということだ」

 こう批判するのはスポーツ評論家の玉木正之氏。「横綱の個人の問題で終わらせてはいけない。こうした風土に目を向けなければ、第二、第三の日馬富士関がいつ出てきても不思議ではない」とし、問題の徹底解明を求めた。


モンゴル人飲み会か?thinkモンゴル人はやっぱり「モンゴル国」に戻るべきだ。yell

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貴ノ岩の休場に疑問…診断書作成医師が見解示す「問題がないという認識」

 横綱日馬富士(伊勢ケ浜)の暴行事件で揺れる日本相撲協会の危機管理委員会は17日、13日に平幕貴ノ岩(貴乃花)から提出された診断書を作成した医師に診断根拠などを確認したことを発表。医師によると、退院した9日の時点で相撲を取ることに支障がないと判断していたことが明らかになった。

 危機管理委員会が発表した報告書によると、診断書の頭蓋底骨折と髄液漏れは、双方とも「疑い」であることを強調。今回の傷害との因果関係も分からないとしている。加えて「全治2週間というのは、事象が発生した10月26日から11月8日までの2週間という意味であり、11月9日の時点では状態が安定しており、相撲を取ることを含め仕事に支障がないと判断したので、退院とした。貴ノ岩の症状に現状は問題がないという認識である」と、初日から休場した貴ノ岩に疑問を呈している。

 また、「当院としても、重傷であるように報道されていることに驚いている」と結んだ。

朝青龍、日馬富士の報道に自身騒動重ね…「本当の事実を聞いて欲しい」

 元横綱の朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏が17日、フジテレビの独占取材に応じ、横綱の日馬富士の暴行騒動について「本人がそこまでキレる理由はなんでしょうと、聞いて欲しい」と、暴行に至った経緯をしっかり調べて欲しいと訴えた。この日放送の「とくダネ!」で放送された。

 ダグワドルジ氏は滞在先のロシアでフジテレビの取材に応じ、まずは日馬富士に対し「いいとか悪いとかは言わない。多少騒がせたこと自体は僕にとってもそういう経験あるし」と、自身が起こした暴行騒動にも思いを重ねた上で「本当の事実を今まで相撲を応援している人に伝えて欲しい」と訴えた。

 更に「先輩横綱に対して(貴ノ岩が)どういうことを言ったのか。(どんな)火を付ける言葉を言ったのか。そういうことを聞いて欲しい」と、何もないのに暴力を振るうことはないと説明。「本人から聞くのが一番いい。本人がそこまでキレる理由はなんでしょうと聞いて欲しい」と、暴力を振るった理由をしっかり聞いて報道してほしいとも訴えた。

 問題となっているビール瓶での殴打については「それはないから。多少握ってたけど、殴ってない。そういうものをきちんと警察とかが取り調べることが大事じゃないかと思う」と否定していた。

 また、ダグワドルジ氏は、2010年に起こした自身の暴行騒動にも触れ「今マスコミの流れを見ると(当時を)思い出したくない気分になっている」とも語り、弟分の日馬富士に同じ思いをさせたくないという気持ちをにじませ「本当の事実はどうなってるかを聞いて欲しい」と改めて訴えていた。

北村弁護士 貴乃花親方に「強い怒りある」と推察 テレビ番組で語る

 北村晴男弁護士が14日、フジテレビ系「直撃LIVEグッディ!」に出演。貴ノ岩への暴行を認めた横綱日馬富士と師匠の伊勢ケ浜親方が、貴ノ岩が所属する貴乃花部屋へ向かったが、謝罪がかなわなかったことについて、貴乃花親方に「強い怒り」があると推察した。

 番組ではこの日、午前10時半ごろに、日馬富士と伊勢ヶ浜親方が車で、貴乃花部屋に到着したシーンを放送。大勢の報道陣が集まる中、車から降りた2人の横を、貴乃花親方が乗っているとみられる白い車が出ていく様子が映し出された。

 このシーンを見た北村氏は「強い怒りとか、話し合いがこじれているとか、そういうことはあり得ると思いますね」との見解を示した。サバンナの高橋茂雄が「こんだけ報道陣とかいて、親方とか来てたら(貴乃花親方が)気付かへんことありえないですよね?」と問いかけると、北村氏は「あり得ないですよね」と言葉を重ねていた。

モンゴル先輩・旭鷲山 日馬富士ビール瓶暴行は「1発、思いっ切り。流血と聞いた」

 大相撲の横綱日馬富士が幕内貴ノ岩への暴行を認めた問題で、2人と同じモンゴル出身の先輩力士だった元小結・旭鷲山が15日、フジテレビ系「直撃LIVE グッディ!」(月~金曜、午後1・45)に出演。同番組の取材に、日馬富士について、優しい心を持っていて、普段はおとなしいと説明し「たまに飲むと、ちょっと酒癖が悪いとは聞いていたが、手を出すとは聞いていなかった」と話した。

 暴行があったモンゴル力士の宴席は、約20年前に旭鷲山ら3人で始めた親睦会。旭鷲山は、日馬富士や、宴席に同席していた横綱白鵬にも電話したが2人とも出ず「一緒に飲んでた若い人が出たんで、どういうことだと聞いた」という。

 旭鷲山が集めた情報によると、10月25日夜に巡業先の鳥取で行われたモンゴル出身力士の親睦会で「貴ノ岩が横綱がしゃべっているのにフェイスブックとか見ていたから、横綱が怒ってビール瓶を持って殴ったらしい」という。

 殴った回数については「1回だけ。1回、思いっ切り殴った」と聞いていることを説明し、「(貴ノ岩が)血が出たので病院にいき、みんなびびって怖くなり、そこで終わりになった」と話した。

 貴ノ岩に関して「救急車呼ぶのは恥ずかしいので、自分で出て行った」「(病院で)針で縫ってもらったらしいです」とした。

激怒する貴乃花親方「戦闘宣言」の真意 アイスピック証言も…角界関係者が“3つの謎”から分析

 東前頭8枚目の貴ノ岩(27)を殴打し大けがを負わせた横綱日馬富士(33)が、怒りにまかせてアイスピックまで持ち出していたとの証言が浮上した。鳥取県警は関係者の任意聴取を開始、日馬富士や横綱白鵬(32)からも事情聴取する。暴行について当事者間では一時「和解」していたが、貴ノ岩の師匠で元横綱の貴乃花親方(45)に被害届を取り下げる意図はなく、「最後まで戦う」と戦闘宣言も飛び出した。貴乃花親方の「真意」を角界関係者が解き明かす。

 暴行の現場に同席していた白鵬は16日、日馬富士の暴行について「相撲界、世間に本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。いい相撲を取って頑張っていくしかない」と謝罪した。当時の状況について、「(日馬富士は)ビール瓶では殴っていない。持ったのは持ったが手から滑り落ちた」と説明した。

 県警は鳥取市内の飲食店関係者らの事情聴取を始めた。傷害容疑で捜査し、17日に日馬富士に対し任意での事情聴取を行った。

 10月25日夜から26日未明にかけて開かれたモンゴル出身力士らの宴席で、日馬富士は貴ノ岩を約30発殴打した。16日付のスポーツ報知によると、灰皿やカラオケの端末、マイクを振りかざしたほか、アイスピックを手にしたが同席者に制止されたという。

 ただ、複数の関係者によると、日馬富士と貴ノ岩は暴行について和解していたといい、「翌日に握手していた」「巡業先の稽古中の土俵下で話し込んでいた」といった目撃情報もある。

 ここで最初の謎が貴乃花親方の行動だ。暴行から3日後の29日には広島県内での巡業を終えた貴乃花親方が鳥取県警に出向いて被害届を出した。

 「貴ノ岩はすぐに貴乃花親方に事実関係を正直に報告したはずだ」と角界関係者は話す。貴乃花親方は厳しい指導で知られるだけに、隠していたのがバレたら収拾がつかないことになることは容易に想像できるためだ。

 「報告を受けた親方は、大切な弟子が暴行を受けたことに激高して被害届を出した。当事者間で和解するのは横綱としてのふるまいとしては不十分だと考えたのではないか」と関係者はみる。

 第2の謎がその後の沈黙だ。被害届が出た後も貴ノ岩は、福岡県田川市長への貴乃花親方の表敬訪問に同行している。県警からの問い合わせを受けた協会が11月3日に貴乃花親方に事情を聴いた際にも「分からない」などとして暴行の事実を報告しなかった。

 貴乃花親方が被害届の件を協会に伝えたのは14日になってから。自ら被害届を提出していたにもかかわらず、理屈が合わない行動にみえる。

 前出の角界関係者は「昭和の大横綱、双葉山を尊敬している貴乃花親方は、自分にも厳しく、しっかりした横綱像を持っている。今回も日馬富士が筋を通して謝罪に来ると思っていたのだろう。自身が巡業部の部長ということもあり、きっちりした謝罪をしていれば、表沙汰にせず、被害届を取り下げることもありえた」と解説する。

 そして3つ目の謎が直近の行動だ。14日のスポーツニッポンの報道をきっかけに暴行の事態が明るみに出たが、貴乃花親方は「被害届を取り下げる意向はない」とし、謝罪に訪れた日馬富士と伊勢ケ浜親方をスルーしてみせた。その真意を前出の角界関係者はこう分析する。

 「貴乃花親方が考えていたような形での謝罪が実現せず、堪忍袋の緒が切れたのではないか。いったんこう思ったら曲げない人だけに、とことんやるということだろう。前回の理事長選に出て敗れただけに、協会に対しての複雑な思いもうかがえる」

 貴乃花親方の「横綱道」が日馬富士に伝わらず、「戦闘宣言」に至ったのか。

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日馬富士暴行:「堂々巡りだから」貴乃花親方、法的手段も

相撲協会側に「第三者を立てます」

 大相撲の横綱・日馬富士関(33)=伊勢ケ浜部屋=が10月の秋巡業中に前頭・貴ノ岩関(27)=貴乃花部屋=に暴行した問題で、貴ノ岩関の師匠の貴乃花親方(元横綱)が日本相撲協会側に「協会に聴かれても堂々巡りだから、第三者を立てます」と話し、法的手段に訴える姿勢を示していることが分かった。

 貴乃花親方は、問題が発覚した14日の協会の聴取に被害届を取り下げる考えがないことを伝え、その後も姿勢を変えていない。その背景について、ある親方は「傷害事件として有罪に持ち込み、民事でも訴訟を起こす可能性もある。それくらい徹底して争うのではないか。それぐらい、かたくなだ」と話す。

 貴乃花親方は10月25日深夜~26日未明に暴行問題が発生したのを受け、秋巡業最終日の29日に鳥取県警に被害届と診断書を提出した。貴ノ岩関は、26日以降の秋巡業にも参加し、取組を行った時には目立った外傷はなかった。さらに貴乃花親方は11月2日には九州場所宿舎のある福岡県田川市の市長を貴ノ岩関とともに表敬訪問。3日には鳥取県警からの連絡で問題を知った協会からの電話での聴取に「よく分からない」と答え、けがについては「階段から落ちた」と説明していた。

 だが10日には貴ノ岩関の休場を届け出て、13日には9日付で、10月26日にけがをし「脳しんとう、左前頭部裂傷、右外耳道炎、右中頭蓋(ずがい)底骨折、髄液漏の疑い」で全治2週間との内容の診断書も提出。鳥取県警に提出したものとは内容が異なっている。

 また日馬富士関は17日の鳥取県警の事情聴取に対し、素手による暴行は認めたものの、ビール瓶で殴ったことは否定したことが、捜査関係者への取材で分かった。これまで現場に同席していた横綱・白鵬関が「ビール瓶では殴っていない」と証言していたが、日馬富士関本人もビール瓶による暴行を否定した。

診断医師が貴ノ岩の重傷否定、日馬は聴取で「ビール瓶では殴っていない」

 大相撲の横綱日馬富士(33)=伊勢ケ浜=が平幕貴ノ岩(27)=貴乃花=に暴行し負傷させた問題で、日本相撲協会の危機管理委員会は17日、貴ノ岩の「診断書」の解釈を覆す調査内容を発表した。貴ノ岩の病状は相撲を取ることに支障はないとの認識が示され、休場そのものに衝撃の疑義が浮上。日馬富士は同日、東京・両国国技館で鳥取県警から任意の事情聴取を受け、「ビール瓶では殴っていない」と説明したことも分かった。

 傷害容疑での立件可否を検討する横綱への事情聴取が始まった。捜査関係者への取材では、日馬富士は暴行の事実を認めつつ、関係者の証言が食い違っているビール瓶での殴打については否定した。夜に聴取を終えた日馬富士は九州へは戻らず、東京都内のホテルにとどまったようだ。

 暴行問題が大きく動いたこの日、さらに事態の根幹を揺るがす調査結果も発表された。

 協会の危機管理委員会(鏡山部長=元関脇多賀竜)が、貴ノ岩の診断書を作成した福岡市内の病院の医師に診断の根拠などを聞き取り調査。同委員会が発表した文書によると、重傷の起因とされる「頭蓋底骨折」と「髄液漏れ」についてはともに「疑い」で、実際に髄液が漏れた事実はなく、今後実際に生じる可能性は「極めて稀(まれ)」とされた。

 「全治2週間」とされた診断結果も、鳥取市内の飲食店で事件が発生した10月26日から11月8日までの期間をさしていたことが判明。医師からは、5日から同病院へ入院した貴ノ岩が9日に退院した時点で「状態が安定しており、相撲を取ることを含め仕事に支障はないと判断したので、退院とした。貴ノ岩の病状に現状は問題がないという認識」との説明があったという。

 さらに「病院としても重傷であるように報道されていることに驚いている」と加えられた。

 春日野広報部長(元関脇栃乃和歌、55)は「(場所前に)全治2週間の期間は終わっていることになる」。開催中の九州場所を12日の初日から休場している貴ノ岩側の論拠に、大きな疑問が浮かび上がってきた。

 日馬富士の暴行があった宴席に同席していた横綱白鵬(32)が前日16日、これまで伝えられてきたビール瓶での殴打や馬乗りになっての殴打について「その事実はない」と証言したばかり。14日に協会による事情聴取に応じた貴ノ岩の師匠、貴乃花親方(元横綱、45)は席上「ビール瓶で殴られた。相撲を取れる状態ではない」と気色ばんだとされる。その基盤が、少しずつ崩れ始めたともいえそうだ。

 日馬富士の貴ノ岩に対する暴行は、許されるものではない。しかし、鏡山危機管理部長が3日に貴乃花親方に電話で事情聴取した際に「(状況が)わからない」と対応しながら、10月29日に同親方自身が被害届を提出していることなど同親方の対応が迷走。そこへ、また新たな“謎”が出てきた形だ。

★診断書は“2通”

 貴ノ岩の診断書は、右中頭蓋底骨折などの疑いとした福岡市内の病院のものと、暴行された直後に受診した別の病院のものがあり、内容が異なることが判明した。負傷直後に受診した病院の診断は、福岡での診断に比べて骨折について触れていないなど症状が軽かったとされ、貴乃花親方は被害届と合わせて県警に提出。協会も診断書が2通あることを確認している。

白鵬の制止を「うるさいよ」と怒鳴り、殴り続けて被害届出された日馬富士の酒癖

 現役横綱による異例の暴行事件で角界が激震している。

 横綱、日馬富士(33=伊勢ケ浜部屋)が平幕の貴ノ岩(27=貴乃花部屋)に対し、10月の秋巡業中の酒席で、ビール瓶で殴るなどの暴行を加えて頭部にけがを負わせ、貴ノ岩の師匠である貴乃花親方(元横綱)が同月下旬、鳥取県警に被害届を提出。その酒席には同じくモンゴル出身の横綱、白鵬、鶴竜も同席していたのだ。

 鳥取県警が捜査を進める中、日本相撲協会は14日、あわてて危機管理委員会が調査を始めると発表したが、問題の酒席でいったい何が起こったのか?

 同席した力士ら関係者を取材すると、横綱、白鵬の制止を振り切り、制御不能だった日馬富士の様子が浮かび上がった。

「最初は鳥取市内にある幕内のある力士のおやじさんのやっているちゃんこ鍋屋で飲んだ。そして盛り上がって、もう1軒となったが、鳥取市にはクラブはないし、大勢入れる場所がなく、後援者が紹介した居酒屋のような店に行った」(同席した関係者)

 この関係者によると、日馬富士は、1次会から貴ノ岩をよく思っていなかったようだったという。

「貴ノ岩は挨拶をしたつもりだったが、日馬富士は『なんだ、あいつ』とちょっとムッとしたシーンがあったそうだ。2次会では、ビール、日本酒、焼酎、すごい量がテーブルにならんだ。最初、日馬富士と貴ノ岩は離れた場所にいたが、ビールをつぎにまわった貴ノ岩たち若手といつしか位置が近くになっていた」

 最初は同席していた横綱、白鵬が「俺ももう年だよ」と皆を笑わせ、それを受けて鶴竜も「俺は休んでいるのでもっとダメだ」とツッコミを入れてなごやかだった。

 その時、貴ノ岩や照ノ富士が「これからは若者の時代ですか」などと軽口を言い、皆がガハハハッとなった。白鵬は「俺はまだまだ、50回まで優勝する」と笑っていたが、日馬富士は貴ノ岩の言い方が気に入らなかったようだ。

「2次会がはじまって、20~30分ぐらい経過し、日馬富士が貴ノ岩に対し、『お前、礼儀がなってないぞ』『先輩に挨拶をしろ』と説教しはじめ、不穏な空気になりました」(同前)

 そのタイミングで貴ノ岩の携帯電話が鳴り、取ろうとしたところ、日馬富士は目の前にあったビール瓶を手に、ガツンと頭を殴ったという。

「本当に一瞬、ただ絶句というか呆気というか、固まってしまい、咄嗟のことで誰も止められなかった。そして日馬富士が『この野郎』とか言いながら、貴ノ岩に襲い掛り、グーやパーで何度も顔面を殴りつけた。貴ノ岩は両手でガードし、直接当たったパンチは少なかった。照ノ富士らが止めに入ったが、日馬富士は『お前もやられたいのか、なんだ。俺に向かってくるのか』と怒鳴り、2、3発、胸を突いたりした。箸や灰皿を投げたりする日馬富士に対し、白鵬が若手に任せられないと立ち上がって『いい加減やめろ、何やっているんだ』と制止しようとしたが、『うるさいよ』と手を振り払い、さらに貴ノ岩を殴ろうとした。そこに何人もの力士が入ってなんとか収まりました。貴ノ岩のスマホは床に吹っ飛んでいました」(同前)

 店内のテーブルや床にビール瓶や割れた破片が散乱し、騒然とした雰囲気に。白鵬が日馬富士の耳元で何か注意をし、約5分後には店を出たという。

「先に頭から血を流していた貴ノ岩を店から出したが、『くそ、痛いよ、本当に。ビールで殴るなんて』と顔をしかめていた。白鵬や鶴竜が支えていたが、貴ノ岩は自分で歩いていた。大出血ではなかったが、頭が腫れているようにみえた。日馬富士は何も言わず、店の人に頭を下げるしぐさだけして、出て行きました」(同)

 日馬富士をよく知る力士はこう話す。

「日馬富士はとにかく酒癖が悪い。またかと思っていたら、あまりにエスカレートした。白鵬がいる前であそこまでやるとは思わなかった。銀座とか大阪の北新地でも暴れたことあるが、ああいう店はコップとか灰皿とかは高いものばかりで、壊したら大変。何回か後援者が謝ってまわり弁償したこともあった。出入り禁止になった店もありますよ。貴ノ岩をビール瓶で殴ったとき、ガツンとすごい音がした。大丈夫かとみな、真剣に思った。いくら力士でも、あれはきついと思った。けど、本人は歩いていたから、大丈夫なのかなと思った。貴ノ岩はその後、稽古中に『体がフラフラだ。しびれる』と言い出し、病院に行き、骨折で入院となったそうだ。たぶん、今場所は三役を狙いたいと最初は我慢していたんだろう。その後、貴ノ岩から親方に報告したら弁護士と警察に通報すると話していたので、大変なことになると思った。日馬富士はとにかく、酒癖が悪く、1軒目はいいんですが、はしごするともうだめ。鳥取市は相撲部で有名な城北高校があり、相撲取りに理解ある土地なんですよね。そこの出身力士も多くいたので、2軒目となった。でも、まさか白鵬のいる前で日馬富士も暴れたりはしないと思っていたんだが……。貴ノ岩以上に貴乃花親方がカンカンで『こればかりは許さない』と激怒しています」

 日馬富士は引退勧告の可能性もあるという。

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武井壮、日馬富士暴行事件の診断医師に不信感「お医者さんの見解としてはおかしくないですか?」

 タレントの武井壮(44)が20日放送のTOKYO MX「バラいろダンディ」(月~金曜・後9時)に出演。大相撲の横綱・日馬富士(33)=伊勢ヶ浜=が前頭8枚目・貴ノ岩(27)=貴乃花=に暴行を加え、大けがをさせた件について、貴ノ岩を当初、診断した医師に首をかしげた。

 「いろんな事が分からない」と話す武井は「この診断書がらみの事だけで話すと」と前置きし、「相撲なんて、張り手だったり、ぶちかましだったり、頭部にたいするダメージを負わせるような攻撃があるわけで。その状態で、頭部骨折、髄液漏の疑いがあってっていう状態で、なんで場所前に(出場を)OKするのか。お医者さんの見解としてはおかしくないですか?」と首をかしげた。

 さらに「疑いを、疑いじゃない方にちゃんと検査するべきじゃないかなって思った。レントゲン、CTとか色々撮ったりして、疑いをない状態にして『どうぞ』って言うのがお医者さんの仕事じゃないのかな? まず最初にそこが気になった。アスリートとして」と診断した医師に不信感を募らせた。

 また、MCでプロレスラーの蝶野正洋(54)は「格闘技の場合、顔の骨折も練習なり、別の場所でやっているかもしれない。そういう状態の中でも相撲はとるし、当たり前にやる。全治2か月とか、靱帯損傷してますとか、半月板損傷してます。それでもやるのが相撲取りですから。ただ、今回、酒の場だけどビール瓶は絶対にダメ」と話した。

鶴竜から参考人として事情聴取 日馬富士暴行問題

 日馬富士関の暴行問題で、鳥取県警は飲食店に同席していた横綱の鶴竜を参考人として事情聴取していることが分かりました。

白鵬「待った」があったと土俵下“抗議”に場内騒然…嘉風に敗れ1敗

 ただひとり全勝を守っている西横綱・白鵬(32)=宮城野=が、西関脇・嘉風(35)=尾車=と対戦した。

 白鵬は立ち合いから一気に嘉風にふところに入られると、そのまま寄り切られた。土俵下に落ちた白鵬は、勝負がついたあとも土俵下に立ったままで、右手を挙げ「待った」があったのではないかというような仕草を見せたが、行司も審判も黙ったまま。

 しばらく場内は騒然としていたが、やがて土俵に戻り、そのまま嘉風が勝ち名乗りを受けた。白鵬はまさかの展開で痛い1敗を喫し、2敗を守った隠岐の海と北勝富士に星1つの差となった。

 嘉風は「(待ったかなと思ったが)行司さんの『残った』の声が聞こえたので」と冷静に答え、「しっかり横綱のふところに入っていこうと思っていた。うまくいきました。残り4日間もしっかり相撲をとります」と語った。

 白鵬は10勝1敗、嘉風は6勝5敗。12日目は白鵬が東関脇・御嶽海(24)=出羽海=、嘉風は東前頭4枚目・千代の国(27)=九重=と対戦する。

白鵬 ファンに謝罪“抗議行動”に至った理由も明かす

◇大相撲九州場所12日目

 横綱・白鵬が結びの一番で関脇・御嶽海を寄り切り11勝目を挙げ単独トップをキープした。取組後には前日の嘉風戦後に行った抗議行動について「申し訳なかった」とファンに謝罪した。

11日目の嘉風戦。白鵬は寄り切りられて敗れた直後、土俵下で右手を挙げて審判に対して立ち合い不成立を主張。前代未聞の行為が物議を醸した。

 この日、審判部に呼び出されると支度部屋に入る前に審判部屋に立ち寄り、厳重注意を受けた。「今後気をつけます」と謝ったという。

 支度部屋を引き揚げる時には「ファンの皆さんもあんな(中途半端な)相撲を見たくなかっただろうし、だから(ビデオを)見てほしかった」と問題の行為に至った理由を説明した。

4~50回殴られ…片耳聞こえなく~貴ノ岩

 日馬富士の暴行事件に関連して、来日している元小結・旭鷲山が23日夜、貴ノ岩と電話で話したとする内容を、自身のフェイスブックで公表した。

 23日午後9時半頃に更新された旭鷲山のフェイスブックによると、23日午後6時、旭鷲山のもとにかかってきた電話で貴ノ岩は、「当時何が起こったか本当のことを言います」と、次のように話したという。

 「ニュースで横綱・日馬富士と喋(しゃべ)っている時に私が携帯電話をいじっていたというのはウソです」「みんなで話しているときにちょっとだけ携帯電話をいじった時、急に日馬富士がやって来て殴り始めました。灰皿やカラオケのリモコンなどで手当たり次第に殴られました。僕は両手で頭を抱えていました。4、50回ぐらい殴られました」

 「翌日、病院に行きました。医者が僕を診て、びっくりして頭を縫いました。僕の床山さんもうまく髪を結えませんでした」

 「事件後、部屋に戻った時に頭痛がひどくなり、片方の耳が何も聞こえなくなっていました。今もちゃんと聞こえません」

 「11月2日に頭がすごく痛くなって病院に行きました。11月4日にもう一回病院に行き、5日に入院しました。その日も耳が痛くて眠れませんでした。診断書には『頭が割れた』と書かれていました」

 「(貴乃花)親方が怖くて、事件のことを誰にも話さず秘密にしようと思っていましたが、親方が知ってしまい、警察に被害届を出しました」

 なお、事件発覚後、貴ノ岩はまだ公の場に出ていない。

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白鵬 前人未到V40「言葉にならない」 日馬暴行問題、物言い騒動…揺れた九州場所

 「大相撲九州場所・14日目」(25日、福岡国際センター)

 横綱白鵬が13勝目(1敗)を挙げ、自身の持つ最多記録を更新し、前人未到の大台40回目の優勝を果たした。2敗で追っていた平幕の隠岐の海、北勝富士がそろって敗れ、結びの一番で平幕遠藤を押し出して決めた。千秋楽を待たずの優勝も自身の最多記録を更新する18回。今年55勝目を挙げ、2年ぶり年間最多勝を単独で獲得した。横綱日馬富士の暴行問題に大揺れの場所で、ざんげの気持ちを胸に1人横綱の重責を果たした。

 館内のやや優勢な遠藤コールに白鵬が鬼の形相となった。勝てば優勝の結びの一番。左で張って、必殺の右カチ上げで相手はグロッキー。左のど輪で一気に押し出した。2場所ぶりV40が決まり、大歓声と拍手に包まれた。

 支度部屋で水を飲み干すと「うまい!」と緊張から解放されたような第一声。「言葉にならないほどうれしい」とかみしめた。

 異常な日々だった。3日目に日馬富士の暴行問題が勃発し、その酒席には自らも同席していた。16日には「(日馬富士の)殴打にビール瓶は使われていない。馬乗りにもなっていない」と証言。今場所後には参考人として鳥取県警の聴取を受ける予定で、騒動とは無縁ではなかった。

 初日から10連勝したが11日目に関脇嘉風に敗れた際、土俵下から1分以上も“物言い”をアピール。品位を欠く醜態に大批判を浴びた。崩れなかったのは7年前、どん底だった角界を知るからだ。

 2010年の野球賭博問題でファンが離れ、観客はガラガラだった。「7年前、大変な場所を経験した。こういうことがないようにと思ったけど、本当に申し訳ない」と当時を思いざんげ。それでも15日間大入りだった今場所に、「温かい声援を送ってくれたありがたい」と目をつむり、頭を下げた。

 先場所は左膝痛で全休。「不安があった」と言うが阿武咲、貴景勝、北勝富士ら台頭する若手を次々とはね返した。出場3場所連続優勝はさすがの勝負師。3横綱が休場し、1人横綱として土俵での話題を盛り上げる責務を果たした。

 場所前、白鵬は熱弁した。「運という字には『軍』がある。戦わないと運は来ない」。戦い続ける最強横綱は2年ぶり年間最多勝の単独での獲得も決めた。次なる視界はあと31勝に迫る幕内1000勝。貴ノ岩の「あなたたちの時代は終わった」という発言が発端とされる暴行問題だが、白鵬の時代は終わらない。

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白鵬の万歳「空気はよく分からない」横審が苦言

 大相撲の横綱日馬富士関(33)が、鳥取市内で幕内貴ノ岩関(27)に暴行した問題に絡み、27日の横綱審議委員会(横審=北村正任委員長)で、日本相撲協会の調査協力を拒んでいる貴乃花親方(元横綱)と、九州場所千秋楽のインタビューで観客に万歳を求めるなどした横綱白鵬関について、委員から苦言が相次いだ。

 記者会見で、北村委員長が明らかにした。

 貴ノ岩関への聞き取り調査を拒んでいる貴乃花親方に対しては、「親方の姿勢は納得できず、不可解。理事という立場であって、協会全体が進めることについて、ぶち壊すような動きをしているのではないか」などの意見が出たという。

 また北村委員長は、白鵬関の優勝インタビューも問題視。自身が暴力問題の現場にいたことなどを指摘し、「みんなで万歳しましょうという空気はよく分からない」と疑問を投げかけた。

マツコ、白鵬の万歳三唱は「あの場のお客さんに対してはすごいサービス」

 27日放送のTOKYO MX「5時に夢中!」(月~金曜・後5時)で、コラムニストのマツコ・デラックス(45)が、九州場所千秋楽で横綱・白鵬(32)=宮城野=が万歳三唱で締めくくったことに言及した。

 「あの場で適切だったかは別にして、あの時見に来ていた何千人というお客さんに関してだけいえば、世間でどんな騒ぎが起きていようが、すごく楽しみに見に来てたわけじゃない? (騒動を)持ち込まれるよりは、あっけらかんと万歳三唱してくれたほうが、あの場にいてくれたお客さんに対してはすごいサービスだった気がする」と持論を語った。

 「それなりの対応をしなければいけなかったという意見も分かる。少なくともあの場にいたお客さんに関して言えば、あの締め方というのも、そんなに間違いじゃなかったかなと思う」。株式トレーダーの若林史江(40)も「不安を抱えながら見に来ていた人たちもいたと思う。士気を高めるという行動としてはすごく効果的だったし、お客さんはすごく喜んだんじゃないかと思う」と同意した。

 「ほかにネタがないからずっとやってるのかもしれないけど、白鵬関が事情聴取を受けて、警察から何らかの答えを出してもらわない限りは、結局予想でずっとしゃべってるだけの話」とマツコ。「シンプルに考えれば暴行事件ですよ、っていうだけ。そこをすっ飛ばして臆測を広げてしまえば、おのおの全てが傷ついてしまう。警察の判断を待てば? って言いたくなる」と若林も警察の動きを見守ることを優先すべきとしていた。

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日馬富士「礼儀、直すのが先輩の義務だと」 引退会見

 大相撲の秋巡業中にあった暴行問題で、日本相撲協会に引退届を出し受理された横綱日馬富士(33)=伊勢ケ浜部屋=が29日午後、九州場所の宿舎がある福岡県太宰府市で記者会見した。日馬富士は「世間を騒がせ、支えてくださった皆さんに迷惑をかけて本当に申し訳ない」などと語った。

 会見の冒頭、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が日馬富士の引退について、うつむき加減で文面を読み上げた。「本日、横綱の引退届を提出しました」。伊勢ケ浜親方は肩をふるわせ、その声は時折、上ずった。横に座った日馬富士は正面を見詰め、涙を見せることはなかった。

 日馬富士は10月25日、鳥取市内の飲食店で同じモンゴル出身の幕内貴ノ岩(27)に暴行を加えたとされる。「貴ノ岩関にけがを負わせたことに対し、横綱としての責任を感じ、本日をもって引退をさせて頂きます」と日馬富士。師匠とともに30秒近く、頭を下げ続けた。

 暴行に至った経緯を問われると、「先輩横綱として、礼儀と礼節がなっていないと思い、直すのが先輩の義務だと思っている。しかったことが、彼(貴ノ岩)を傷つけ、世間を騒がし、ファンや協会に迷惑をかけることになった」と説明。「これからのことを思ってしかったが、行きすぎたことになった」と後悔ものぞかせた。

 暴行は宴席で行われたとされる。日馬富士は酒癖について問われると、「お酒を飲んで人を傷つけたり暴れたり、酒癖悪いといわれたことは一度もない」と断言。酒との向き合い方を問われ「酒飲んだからこその事件じゃないので、これは」と語気を強める場面もあった。

 およそ30分に及んだ会見。最後の質問は、横綱白鵬(32)=宮城野部屋=が九州場所千秋楽の優勝インタビューで「日馬富士関と貴ノ岩関を再び土俵に上げてあげたい」と発言したことへの感想だった。日馬富士は「その気持ちはうれしかったです」と淡々と述べると、師匠とともに再度、頭を下げて会場を後にした。

 引退後の人生について問われた日馬富士は「相撲界あってのわたしなので、相撲界に恩返ししていきたいという気持ちはあった。相撲道で学んだことを生かして、迷惑をかけないようにしていきたい」と話した。

何も決められなかった横審 日馬自ら引退決断、貴乃花親方は「第3の診断書」で捨て身の賭けも

 大相撲の平幕貴ノ岩関(27)=貴乃花部屋=を暴行して負傷させた横綱日馬富士関(33)=本名ダワーニャム・ビャンバドルジ、モンゴル出身、伊勢ケ浜部屋=が29日、現役引退を決めた。29日、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が明らかにした。27日の横綱審議委員会(横審)は「非常に厳しい処分が必要」とするのみで、日馬富士に引退を勧告する可能性を示唆したのみ。鳥取県警の捜査や日本相撲協会の調査が継続する中、横綱という地位の重みを考慮し、自ら責任を取る形で土俵を去ると決めたようだ。一方、頭部負傷で九州場所を休場した貴ノ岩は、12月3日に長崎県大村市からスタートする冬巡業も休場が濃厚。その場合、「第3の診断書」を日本相撲協会に提出する必要があり、このまま幕引きは難しそうだ。

 27日、両国国技館(東京都墨田区)。何も決められない横審だった。現役横綱による前代未聞の暴行問題を受け、会合は約1時間。相撲協会の危機管理委員会からの中間報告を受け、北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)は「非常に厳しい処分が必要だろうという意見は委員会の中であった」と言及、引退勧告やむなしの雰囲気が漂った。

 横審が「横綱としての体面を汚す」と判断した場合、全委員(9人)の3分の2以上の決議で引退勧告を行うことができる。2010年2月には、知人男性への暴行問題を起こした横綱朝青龍に対し「引退勧告書」を出し、結果的に自らの引退決断へとつながった。

 横審の不信感は、九州場所千秋楽で万歳三唱した横綱白鵬(32)=宮城野部屋=にも向けられた。40度目の優勝インタビューで万歳三唱したことに、北村委員長は「日馬富士問題で、これだけ協会が厳しい状況のなかで何で万歳ができるのか」と批判。膿を出すと発言したことにも「膿が何を意味しているのか。横綱として何かおかしいんじゃないか、という意見が多かった」と横綱としては厳罰とも言えるけん責、減俸も辞さない雰囲気が流れたという。

 さらに、貴乃花親方(45)=元横綱=に対する批判も強かった。協会理事でありながら、危機管理委による貴ノ岩への聴取要請を拒絶していることについて「理事という立場にあって、協会全体が進むことをぶち壊す。不可解、疑念とする声が大部分だった」と指弾した。

 問題発覚以降、一向に姿を現さない貴ノ岩。貴乃花親方は「貴ノ岩は(体調が)よくない」としており、今後、第3の診断書が提出される可能性がある。

 「本場所と同じで、巡業を休む際には基本的に診断書を日本相撲協会に提出することになっています。やはり直近の体調を医師の診察を受けてから提出することになるのではないでしょうか」と大相撲関係者。

 協会にとって巡業は、本場所に勝るとも劣らない重要なスケジュールで収入源でもある。簡単には休めない。今年の冬巡業は3日を皮切りに九州をめぐり、16、17日の沖縄県宜野湾市まで続く。

 飲み会の席で頭部殴打された貴ノ岩のけがの程度については、本人が事件発覚後、公の場に出てきていないために正確な情報がないのが実情だ。貴乃花親方は「普通に転んだり、普通に殴られてできるような傷ではない」と重傷を訴えているが、内容の異なる診断書が2枚存在していることが話を複雑にしている。

 1枚目は10月29日に鳥取県警に被害届とともに提出された。これに先立つ25日夜、鳥取市内の飲食店で頭部を殴打された貴ノ岩は、その後も巡業に出場していたが、29日になって鳥取県内の病院で作成された診断書を提出した。この診断書には骨折などの症状の記述はなかったという。

 2枚目は、貴ノ岩が11月5日から5日間入院した福岡市内の済生会福岡総合病院で作成された。この診断書は九州場所を休場するために11月9日付で協会に提出された。「脳振盪(しんとう)、左前頭部裂傷、右外耳道炎、右中頭蓋(ずがい)底骨折、髄液漏の疑い、全治2週間」と症状が記された。

 最初の診断書よりも重い症状のようだが、診断書を作成した宮城知也医師は「(11月)9日の時点では状態が安定しており、相撲を取ることを含め仕事に支障がないと判断したので退院とした」と説明。「全治2週間」は受傷した10月26日から11月8日までであり「当病院としても、重傷であるように報道されていることに驚いている」とコメントしている。

 貴乃花親方は巡業部長でありながら、事件を日本相撲協会に報告する義務を怠ったことが批判を浴びている。同医師の説明と貴乃花親方の説明に食い違いがあることは不可解で、これが協会執行部に不信感を抱く貴乃花親方に何か特別な意図があるのではないかとの印象を与えている。

 「現在、姿をくらましている貴ノ岩だが、改めて診断書を受けるとなると、再度医師の診察を受けることになる。一体どの病院で診てもらうのか。どんな診断になるのか。往診に来てもらうこともできるだろうが、これまでの2枚の内容が食い違っているだけに3枚目はいやおうなく注目される」(相撲関係者)

 貴乃花親方にとって“3枚目”は捨て身の賭けにもなる。鍵を握る貴ノ岩は一体いつ、公の場に姿を見せるのだろうか。

モンゴル出身力士が八角理事長に「巡業部長を代えてください」と直談判…「とくダネ!」が報じる

 29日放送のフジテレビ系「とくダネ!」(月~金曜・前8時)で日本相撲協会の八角理事長(54)=元横綱・北勝海=が28日に福岡市内で横綱・日馬富士(33)=伊勢ケ浜=の暴行問題を受けて、再発防止のための講話でモンゴル出身力士が理事長に「巡業部長を代えて下さい」と巡業部長を務める貴乃花親方の交代を訴えていたことを報じた。

 番組によると講話が終わった直後にモンゴル出身の関取が手を挙げて「ひとついいですか。貴乃花親方は冬巡業に行くのでしょうか」と質問。さらに「巡業部長を代えてください。冬巡業に行くなら、巡業に行きたくありません」と訴えたという。これに理事長は「力士会で話をまとめ、ルールに則ってやってください」と返答したという。

 この発言に関連して番組では相撲取材歴30年の横野レイコリポーター(55)は、貴乃花親方とモンゴル出身力士の過去の対立を紹介し「モンゴル力士たちへの貴乃花親方の態度がすごく冷たい」とコメントし、巡業の稽古でも「モンゴルの横綱が稽古をしても見ずに引き上げてしまう」、さらに「挨拶しても無視されたと感じている力士が多い」とし、巡業中のドライブインで貴乃花親方が同乗していた白鵬を置き去りにしてバスを出発させたことなどを明かしていた。

日馬 退職金など受給金2億円超か、「今後」について言及せず

 日馬富士は暴行問題の責任を取る形で引退したが、相撲協会から解雇されたわけではないため、退職金も受け取れる。その額は5000万円を超える見通しだ。それとは別に、特別功労金も手にすることができる。同じく暴行問題で自ら引退した朝青龍は1億3000万円だった。朝青龍は優勝25回で、日馬富士はその約3分の1の9回だけに、特別功労金は5000万円程度になるもようだ。引退後に支払われる懸賞金の積み立て金を合わせると、引退に伴う受給額は2億円を超えるとみられる。

 今後については答えることはなかったが、現在は相撲以外にモンゴルで心臓を患った子供の医療や、日本で使われなくなった救急車を現地に送る活動などを支援している。

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貴乃花親方「巡業」外し、白鵬は処分 ケンカ両成敗で激化する両陣営

 元横綱・日馬富士の暴行問題や、九州場所千秋楽での横綱・白鵬の言動を問題視した日本相撲協会は30日午後、東京・両国国技館で開いた定例理事会で一連の騒動について議論した。

 理事会後の会見では、八角理事長(元横綱北勝海)が「世間のみなさまには大変申し訳なく思っております。どうも、すいませんでした」と謝罪し、頭を下げた。

 理事会では白鵬を呼び、事情聴取。白鵬は28日にも「貴乃花巡業部長のもとでは冬巡業に参加できない」などと発言し、八角理事長からたしなめられたが、この日に厳重注意を受けた。

 同日午後1時から開かれた理事会は、3時間半という異例の長さとなった。暴行を受けた貴ノ岩の師匠である貴乃花親方も出席したが、巡業部長の貴乃花親方は、次の巡業には参加しないことで決定した。

 また、協会は貴ノ岩への事情聴取を求めたが、貴乃花親方は警察の捜査が終わった後に協力するとの意向を示したという。貴乃花親方は強硬姿勢を崩しておらず、騒動が収束する気配はない。

 なぜ、ここまでこじれてしまったのか。日馬富士による暴行事件については現在でも情報は錯綜しているが、日馬富士が貴ノ岩にケガをさせたことは事実。協会からすれば、日馬富士が引退したことで幕引きにしたかっただろう。それでも貴乃花親方が“手打ち”を拒否するのは、現在の角界にあるもう一つの“疑惑”にもメスを入れるつもりだからだ。貴乃花親方の関係者は「相撲協会の理事の座を捨ててもかまわないという思いだ」と、覚悟を決めたうえでの行動であると話す。

 そのことを示す発言もあった。貴乃花親方は29日、スポーツニッポンの取材に応じ、日馬富士の引退について「残念なことです」と語る一方、「現役のときに違う部屋の力士が酒席などをともにするのはどうなのか」とコメントした。

 貴乃花親方は、弟子たちに他部屋力士との交流を厳しく制限していることで知られている。現役時代は“ガチンコ相撲”の力士として知られ、当時は他の部屋との力士との交流は控えていた。酒席を一緒にすることなどを通じて力士同士が“馴れ合い”になれば、土俵上での取組に「私情」が入ることにつながるからだ。

 ところが、モンゴル出身の力士は、所属する部屋とは関係なく「モンゴル力士会」と称する集まりで親交を深めている。これが、記者の間で「馴れ合いの温床になっているのでは」と指摘されていた。

 もちろん、貴乃花親方は貴ノ岩にもモンゴル力士との交流を極力控えるよう命じていた。前出の貴乃花親方の関係者は言う。

「暴行のあった日の朝、貴ノ岩は貴乃花親方に『階段から落ちてケガをした』と説明していた。それが後になって日馬富士から暴行を受けたことがわかり、しかも貴ノ岩の出身高校のOB会だと思っていたら、白鵬や鶴竜らモンゴル人の横綱3人も来ていた。話が違うじゃないかとなり、貴ノ岩もきつく叱られたようです」

 ある親方はこう話す。

「白鵬は最初、日馬富士が1回殴った時に止めに入ったと話した。しかし日馬富士自身が『10発は殴った』『カラオケのリモコンでも殴った』と発言した。つまりは、日馬富士が貴ノ岩を“かわいがり”していたことを白鵬はなかば容認していた。警察にもそこをかなり聞かれたようで、協会内では、モンゴル力士同士の仲間割れによるリンチではないかと見られている。よほど貴ノ岩は恨まれていたのではないか」

 本場所15日間の取組では、優勝決定戦を除き、同じ部屋に属する力士が対決することはない。部屋が違っても、親戚同士であれば取組が組まれることはない。土俵外で関係の深い力士同士で取組をすると、いわゆる“星のやり取り”が生じやすくなるためだ。

 九州場所での幕内力士42人のうちモンゴル出身の力士は9人で、約2割を占める。所属する部屋が違う力士が、出身の国が同じだからといって必要以上に親睦を深めることは、他の力士の成績に影響が出かねない。

 ただ、協会に報告をする前に警察に被害届を出し、騒動が拡大し続けている状況に、貴乃花親方を批判する声もある。別の親方はこう話す。

「問題は、相撲協会と貴乃花親方の両方にある。しかし、被害者は貴ノ岩であり貴乃花親方。相撲協会が貴乃花親方を悪者にすると、貴乃花親方は態度を硬化させるだけだ」

 モンゴル人力士に限らず、力士同士の馴れ合いはこれまでも繰り返し問題になってきた。暴行事件に端を発して、現在の角界にメスを入れようとする貴乃花親方の“乱”の行方は、ますます見通せなくなっている。

元日馬富士、2日再聴取=暴行状況最終確認―鳥取県警

 大相撲の元横綱日馬富士関(33)=モンゴル出身=が幕内貴ノ岩関(27)=同=を暴行した問題で、鳥取県警は元日馬富士関から2日午前にも、鳥取市で再聴取する方針を固めた。

 捜査関係者の話で1日、分かった。

 県警は暴行があった酒席に同席していた横綱白鵬関ら関係者の参考人聴取を終えており、元日馬富士関から暴行の経緯について最終的な確認を行う。

 捜査関係者によると、元日馬富士関は11月17日に両国国技館(東京都墨田区)で行われた県警の任意聴取で、貴ノ岩関の態度に腹を立て、暴行したことや、素手やカラオケのリモコンで殴ったことを認めていた。参考人聴取した関係者の証言ともほぼ一致しているという。

 県警は貴ノ岩関の処罰感情を確認した上で、傷害容疑で元日馬富士関を書類送検する。

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藤田紀子、白鵬は「偉い立場だという勘違いを起こしている」

 タレントの藤田紀子(70)が1日、テレビ朝日系情報番組「ワイドスクランブル」(月~金曜・前10時25分)に出演し、横綱・白鵬が「貴乃花巡業部長の下では、冬巡業に帯同したくない。これは力士会の総意」と語ったと報道されていることについてコメントした。

 藤田は「みなさんのお話をいろいろな番組で見ていると、最近白鵬が変わってきたと言っているけど、私は白鵬が若い時から言動に注目してきた。32回目の優勝の後ぐらいから、“自分が天下を取った”“協会を牛耳ってやろう”という態度に見える。優勝回数を増やせば自分は偉い立場にいられるんだという勘違いを起こしている」との見解を示し、「横綱になった2人の息子には、トップになればなるほど周りには下手に出るように教えていた。“実るほど頭を垂れる稲穂かな”この言葉を胸に刻むよう言っていた」と語った。

 横綱審議委員会第14代委員長だった守屋秀繁千葉大名誉教授は「力士会の前の会長は白鵬で、今の会長は日馬富士だった。現在は白鵬が会長代行のようなことをしている。そのため自分の意見は“力士会の総意”と言っても良いだろうと考えている」と解説した。

 モンゴル力士会は元々、モンゴル出身力士の生活の互助会だったり、祖国の子ども達を支援するボランティアをするために結成された。これについて藤田は「モンゴル力士会が福祉的なものだったら反対しない。(モンゴル力士会には)それ以外のものがあるから、貴乃花親方は出るなと言っていたと思う」と私見を述べた。

 さらに、貴ノ岩が礼節、礼儀をわきまえなかったから殴ったと言われていることについて「相撲部屋では、礼節・礼儀の前にまず雪駄の並べ方からしつける。一連の経緯を見ていると、貴乃花親方が自分の弟子の生活態度を見ていないと言われているようで非常に不愉快です」とまくし立てた。

馬富士、総合格闘技転向も? 波乱含み第二の人生「在留資格」の帰化は高いハードル

 暴行問題で引退した元横綱日馬富士(33)。日本国籍を取得して親方になるという夢は崩れ、新たな生活の糧が必要になる。鳥取県警の捜査次第では在留資格にも悪影響が出てくる。プロレスや格闘技への転向を勧める声もあるが、第二の人生は波乱含みだ。

 「今日引退したばかりだから、それは出ないでしょう」

 11月29日の引退記者会見で今後について聞かれ、絶句した日馬富士を、師匠の伊勢ケ浜親方(57)はこうかばった。親方は報道陣に逆ギレするなどショックの大きさを感じさせた。

 鳥取県警は、日馬富士はビール瓶ではなくカラオケのリモコンで殴ったと結論付け、12月上旬にも傷害容疑で書類送検する方針だが、刑事処分の行方は日馬富士の今後を大きく左右する。

 甲南大法科大学院の渡辺修教授(刑事訴訟法)は「(引退で)責任を取ったことはインパクトがある」と指摘するが、平幕貴ノ岩(27)との示談は成立しておらず、「被害者の処罰感情が強ければ、検察は軽視できない」という。

 外国人の入国管理を専門に取り扱う平島国際行政書士事務所の平島秀剛行政書士は「執行猶予がつかず懲役もしくは禁錮1年を超える刑に処された外国人は、強制退去の対象になる。(懲役15年以下の刑に処される)傷害罪に問われる日馬富士も、その可能性が全くありえないということにはならない」と話す。

 被害の程度からみて、略式命令による罰金となる可能性が高いが、強制退去を免れても、その後の生活に影響は出てくる。法務省入国管理局によると、外国人のプロスポーツ選手が取得する興行ビザの期間は15日から最長3年だが、前出の平島氏は「これまで3年に1度の更新でよかったビザの取得が、1年に1回取りにくるよう命じられるようなことは考えられる」とみる。

 日本国籍取得についてもハードルは高くなる。平島氏は「傷害事件を起こした外国人の帰化は一般的には難しいかもしれない」と話す。

 角界からの転身について、相撲ファンとして知られる高須クリニックの高須克弥院長(72)は《プロレスラーに転向すれば力道山をしのぐ》とツイートした。夕刊フジの取材に「技を持っていない人が転向しても活躍できないが日馬富士ならスターになれる」と力説する。

 総合格闘技もラブコールを送る。「RIZIN(ライジン)」実行委員長の榊原信行氏(54)は「日馬富士、モンゴル、大相撲。そういうキーワードはほしいですね」と意欲を見せる。

 ところで、日馬富士は引退でいくらのお金を手にできるのか。横綱の場合、退職金に相当する力士養老金は1500万円。1場所ごとの勤続加算金や貢献度に応じた特別功労金、懸賞金の積立金も加わる。元横綱朝青龍(37)は合計3億円を超える額を手にしたとされるが、日馬富士も2億円程度になりそうだ。ただ、特別功労金支給の是非を理事会が検討する可能性もある。

 貴ノ岩に謝罪しないまま、日馬富士はどう生きるか。


外国人の帰化は一般的には難しいかもしれない?thinkじゃ、「モンゴル国」に帰ったら?yell

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