中国、トランプ氏に「国賓以上」の待遇 晩さん会は故宮で
アジア歴訪中のトランプ米大統領は8日から中国を訪問する。中国側は北京の世界文化遺産、故宮(旧紫禁城)内で晩さん会を開くなど、トランプ氏を異例の待遇で歓迎する。
北京に到着するトランプ氏とメラニア夫人を、習近平(シージンピン)国家主席と彭麗媛(ポンリーユアン)夫人が出迎えて、かつて明朝、清朝の歴代皇帝が暮らした故宮を案内する。
1949年の中国建国以来、外国首脳らを迎えた晩さん会が故宮で開かれるのは初めて。
最近大規模な改修を経て新たに公開されている区域もあり、豪華な城内がトランプ氏の印象に強く残ることは確実とされる。
中国の崔天凱・駐米中国大使はトランプ氏の訪中に先立ち、「国賓以上」の待遇で迎えると表明していた。
「ほぼ皇帝のような待遇」と表現する専門家もいる。トランプ氏を満足させることが中国の利益になるからだと、同専門家は指摘する。
トランプ氏は昨年の大統領選で中国の通商、経済政策を強く批判していたが、4月に習氏と会談してからは強硬な発言を控えてきた。
今回のアジア歴訪では、すでに日本と韓国で手厚い歓待を受けた。
両国は米国と同盟関係にあるが、中国では通商問題に加え、北朝鮮の核問題をめぐって習氏の協力を取り付けるという困難な課題が待ち受けている。
トランプ氏は7日、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領との共同会見で、中国は北朝鮮問題を解決するために「大変大きな努力」をしていると評価し、中国とロシアの協力が得られれば解決策が「非常に素早く」実現するだろうと期待を示した。