白鵬、日本国籍取得の意向 将来「白鵬親方」誕生へ「モンゴル語が…」日本人化を打ち明ける

白鵬、日本国籍取得の意向 将来「白鵬親方」誕生へ

 横綱白鵬(32=宮城野)が、将来的に日本国籍を取得する考えを持っていることが、関係者の話で分かった。時期、詳細は不明だが、日本国籍を取得できれば、引退後は親方として日本相撲協会に残る見通しが立つ。

 この日の玉鷲戦で、白鵬は通算1047勝を達成した。歴代1位の魁皇(現浅香山親方)に並ぶなど実績は十分。年寄名跡を取得するためには、(1)最高位が小結以上(2)幕内通算20場所以上(3)関取通算30場所以上-のいずれかの満たさないといけないが、白鵬はどれもクリアしている。唯一、「日本国籍を有する者」という条件だけは、満たしていなかった。

 すでに史上1位となる38回の幕内優勝を果たしており、日本国籍を取得できれば、「一代年寄」が贈られる見通し。著しい功績があった横綱だけに与えられるもので、現役時代のしこ名のまま「白鵬親方」として弟子を指導することになる。

 白鵬はすでに、幕内石浦、十両山口、序二段炎鵬を“内弟子”として入門させている。かねて、独立して部屋を持ちたい意向は示していた。

 白鵬は2007年2月に徳島県出身の紗代子さんと結婚し、4人の子供を授かっている。日本国籍取得の手続きを進めれば、受理されるまで時間はかからないともみられている。

白鵬「モンゴル語が…」“日本人化”を打ち明ける

14日、客員教授を務める拓大の文京キャンパスで約130人の地域住民を前に特別講義を実施。「モンゴルに帰ると3、4日はモンゴル料理が懐かしくておいしいけど、5日目から白い米とみそ汁が飲みたくなる」「優勝インタビューで両親や国に感謝の気持ちを伝えるが、次の日にお母さんから電話で『もう少しモンゴル語を勉強しなさい』と言われる」と“日本人化”を打ち明けた。また、20年東京五輪の追加種目に相撲も申請しているが、主催する国際少年相撲大会「白鵬杯」を来年はモンゴルで開くことを明かして「それがだんだん(世界に)広がって五輪種目になれば、これ以上うれしいことはない」と話した。

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モンゴル国籍の横綱・白鵬は帰化しないと親方になれない…国籍差別にならないのか?

自身の記録を更新する史上最多39回目の優勝を決めた横綱・白鵬。今回の名古屋場所では、魁皇の記録を抜き、通算勝利数でも歴代トップに踊り出た。しかし、そんな偉大な横綱がこのままでは引退後、相撲協会の運営には携われない可能性があるという。

白鵬はモンゴル出身で、現在もモンゴル国籍。しかし、引退後、親方になるのに必要な「年寄名跡」の襲名継承には、日本国籍を有することが条件となっている(日本相撲協会寄附行為施行細則)。

規定がない「一代年寄」(偉大な功績を残した横綱に与えられる一代限りの名跡。現役時代のしこ名で親方を務められる)になれば、国籍に関係なく親方になれそうだが、相撲協会はこれまで、外国籍の白鵬には与えないとの見解を示している。

報道によると、白鵬には帰化の考えがあるとされているが、こうした対応は法律的に問題ないのだろうか。たとえば、7月22日付の東京新聞朝刊では、小倉秀夫弁護士が、国籍による差別を禁じた労働基準法3条に抵触すると指摘しているが、どう捉えたら良いのか、指宿昭一弁護士に聞いた。

●ポイントは力士の労働者性、「力士=労働者」という裁判例も

「労基法3条をめぐっては、在日朝鮮人であることを隠すため、履歴書の氏名欄などに日本名を書いたことを理由に、内定を取り消したことが無効とされた判例があります(日立製作所事件・横浜地裁昭和49.6.19判決)。また、外国人研修・技能実習生と日本人労働者の住宅費・水道光熱費に格差を設けることは認められないとして、差額賃金等請求を認めた判決もあります(デーバー加工サービス事件・東京地裁平23.12.6判決)」

しかし、そもそも力士は「労働者」と言えるのだろうか。

「力士は、各部屋ではなく、相撲協会と役務提供契約を結び、十枚目以上の力士は月給を、幕下以下の力士養成員は本場所手当をもらっています。力士の契約が 労働契約かどうかについて判例の結論は分かれており、労働契約としているもの(東京地裁平20.10.30決定)と、労働契約ではないとしているもの(東京地裁平23.2.25決定、東京地裁平25.3.25判決)、この点について判断をしていないもの(東京地裁平22.3.1判決)があります」

もし、相撲協会と力士の契約が労働契約と言えるのであれば、白鵬に対する取り扱いはどう考えられるのだろうか。

「その場合は、労基法3条の国籍差別の禁止に違反する可能性があります。ただし、年寄名跡や一代年寄を力士に与えることが『労働条件』に該当するかどうかは若干微妙で、争いはあるでしょう。

とはいえ、労基法3条の労働条件には、退職に関する条件も含まれます(昭63.3.14基発150号)。引退後、相撲協会の運営に関わったり、親方になったりする権利を伴う年寄名跡や一代年寄の制度が、労働条件に該当する可能性はあると思います」

では、力士と相撲協会の役務提供契約が、労働契約に当たらなかった場合はどうだろうか。

「仮に、労働契約に当たらなくても、労働契約類似の契約ではあります。労基法3条が類推適用される可能性はありますし、すべきだと思います。

外国人力士を受け入れて、活躍してもらうなら、力士引退後の処遇について、差別すべきではありません。相撲協会と力士の契約が労働契約ではなかったとしても、外国人力士に、年寄名跡や一代年寄になるチャンスを与えないのは、憲法14条1項の平等原則に反し、許されないことだと思います」

指宿弁護士はこのように話していた。

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