iPhoneとAndroidの意外な違いとは?3つのポイントに着目

iPhoneとAndroidの意外な違いとは? 3つのポイントに着目

調査会社のGfKが発表したスマホ&携帯電話の最新販売ランキングを見ると、6位までアップルのiPhoneシリーズが占めており、日本では最新モデルのiPhone 7が人気を集める。5位には、ワイモバイル扱いのiPhone 5s(32GB)が、10位には同じワイモバイル扱いのiPhone SE(32GB)もランクインし、価格やサイズを重視する人にも支持されていることが分かる。

 iPhoneが選ばれる理由として、「ケースやカバーの種類が多く、好みに合うものが見つけやすい」「メールアドレスやLINEを交換せずに写真などのデータがワイヤレスで送れるAirDropが便利」といったAndroidにはないメリットが挙げられることが多い。だが、これ以外にもiOSとAndroidではさまざまな違いが存在する。スマホ選びの際、忘れずに着目したいポイントをまとめた。

●iPhoneは悪意のあるアプリを導入してしまう心配が少ない

 まず着目したいのがセキュリティーだ。老若男女を問わず生活に欠かせない存在となっているスマホだが、写真や連絡先など重要な個人情報が詰まっているうえ、さまざまなサービスにアクセスするためのIDやパスワードを保管しているだけに、うっかりしていると知らないうちに情報漏洩や金銭の被害につながる可能性がある。

 スマホのセキュリティーに詳しいトレンドマイクロ コンシューマセキュリティグループ プロダクトマーケティングマネージャーの転法輪浩昭氏は、「IDやパスワードなどの情報を盗み出そうとするフィッシングサイトは手口が日々巧妙になっているうえ、実在する通販サイトを模倣したニセのeコマースサイトも増えている。SNSの投稿内容や個人設定の不備が原因で、個人のプライバシーがダダ漏れになるリスクもある。スマホの利用にあたっては、セキュリティーには十分留意しなければならない。これはiPhoneでもAndroidでも同じ」とまず釘を刺す。

 悪意のあるマルウエアを含んだアプリも増えている。うっかり導入してしまうとバックグラウンドで密かに働き続け、SNSやオンラインバンキングのログイン情報やキーの入力内容など、重要な情報を読み取ってどこかに送信するものが多い。端末に勝手にロックをかけて起動できなくし、解除と引き換えに金品を要求してくる悪質なランサムウエアも増えている。なかには、インカメラやマイクを悪用して盗撮や盗聴をするものもある。ただ、このようなマルウエアに対する脅威はiPhoneとAndroidでは違いがある。転法輪氏は「マルウエアを含んだ不正なアプリを使った攻撃はAndroidのみで見受けられ、iPhoneは基本的に心配はいらない」と解説する。

 iPhoneは、OSレベルで厳しい制限をかけているので、アプリストアのApp Store以外からアプリを導入することはできない。アプリ自体も、アップルの厳しい審査やチェックをクリアしたものでないとApp Storeに掲載されないため、不正なアプリが入手できる状況になることもない。「App Store以外から自由にアプリを導入できるようにする『Jailbreak』という行為をユーザーが意図的に実行しない限り、iPhoneはアプリ経由でマルウエアに感染する可能性は基本的にない」(転法輪氏)のだ。iOS版のウイルスバスターには不正アプリ対策の機能が搭載されていないことからも、アプリ経由の感染の心配がないことが分かる。

 それに対し、Androidは「マルウエアを含んだ不正なアプリが流通しやすい仕組みになっている」(転法輪氏)。アプリは、アプリストアのGoogle Play経由で導入するのが基本だが、Androidはパソコンのようにインストーラー経由でも導入できるため、Google Playを模した画面で偽装して不正なアプリのインストーラーをダウンロードさせる手口が広まっている。SNSの口コミで不正なアプリの情報が広まることも少なくないという。転法輪氏は「Android用の不正なアプリは、亜種も含めれば1000万種類以上も存在する。Androidを安心して使うには、ウイルスバスターなどのセキュリティーソフトによる不正アプリ対策が欠かせない」と警鐘を鳴らす。

 トレンドマイクロは、セキュリティー関連の情報を提供するWebサイト「is702(アイエス・ナナマルニ)」を公開している。スマホやPC、インターネットのセキュリティーを分かりやすく解説しているほか、子どもや保護者、企業向けのセキュリティー学習資料も用意している。ウイルスバスターの利用の有無にかかわらず誰でも無料で利用できるので、参考にしてみたい。

人気アプリ、Android版よりiOS版のリリースを優先するケースも

 iPhoneとAndroidでは、利用できるアプリのラインアップも異なる。例えば、iOS版しかないアプリとして有名なのが、写真を水彩画調にする人気アプリ「Waterlogue」(有料、480円)だ。色を塗り重ねていく過程がアニメーションで表示され、にじみを伴う味のある仕上がりがSNS向きと話題になった。だが、Android版が登場する気配はない。色あせた紙焼き写真の雰囲気が巧みな加工ソフト「Formulas」(有料、400円)も、iOS版のみのアプリとして知られている。

 Android版も用意するものの、iOS版のリリースを優先するケースも多い。写真内の不要物をワンタッチで除去するアドビシステムズの「Adobe Photoshop Fix」(無料)は、今でこそ両OS版があるが、しばらくはiOS版しか登場せず、Androidユーザーをやきもきさせた。アドビシステムズ広報の中西りさ氏は「特にiOS版を優先しているわけではなく、Android版とともに両方の製品を提供している」とコメントするが、クリエイティブ系のアプリはベンダーを問わずiOS版優先の傾向が見られる。

 逆にAndroidが優れるのが、ウィジェットのカスタマイズアプリが充実していることだ。スケジュールや天気を見やすく変更したり、付箋などのメモをホーム画面に貼り付けるといったカスタマイズが手軽にでき、自分の手になじむように仕上げられる。iPhoneもウィジェットの追加はできるものの、Androidほどの柔軟な変更はできない。自分だけのカスタマイズを極めたいという人は、Androidのほうがベターといえる。

中古で購入する際もiPhoneはメリットが多い

 中古スマホの販売や買い取りで日々さまざまなスマホを試しているイオシス アキバ中央通店の上野暁子氏は、「予算を抑えるためにスマホを中古で購入する人が増えているが、IT機器に詳しくない普通の人にはiPhoneが薦めやすい」と語る。

 「Androidスマホは、メーカーや機種によって“方言”というべき微妙な違いが存在するのがやっかい。当店で悩まされたのが『ポケモンGO』。リリース直後、ポケモンGO用の中古スマホの引き合いが増えたが、Androidは機種によってアプリが導入できなかったり正常に動作せず、混乱した。かたや、iPhoneは動作対象とされたiPhone 5以降の機種なら、さしたるトラブルもなく導入できた。アップル1社がハードウエアを提供することで信頼性が確保されていることは、Androidにはないメリットだと感じる」と評価する。

 修理やメンテナンスのコストが抑えられることも挙げた。「iPhoneのバッテリーや液晶パネルを低価格で修理・交換してくれる業者が多いのも、Androidにはない特徴といえる。中古スマホは、多かれ少なかれバッテリーがへたっているが、iPhoneならばそのような業者に依頼することで安く新品バッテリーに交換できる。作業時間も30分程度で済む。安さを求めて購入した中古スマホに高い修理代をかけるのはナンセンスなので、修理業者の選択肢が多いiPhoneは魅力的だ」と語る。

 手持ちの旧モデルから購入した中古スマホへの環境移行がスムーズにいく点も評価する。「バックグラウンドで定期的に実行されるバックアップが済んでいれば、中古で買ってきたスマホへの環境移行が手間をかけずにできるのもiPhoneならでは。導入済みのアプリだけでなく、撮影した写真や動画、アイコンの配置も完璧に復元されるのが便利。Androidの場合、ここまでスムーズにはいかない」と解説する。

 後述するが、Androidの買い取りはiPhoneよりもやや安い水準に設定されているので、中古を買う際はiPhoneよりも安上がりで済むことが多いのはAndroidのメリットといえる。ただ、同一機種でも数台~十数台の在庫から選べるのが一般的なiPhoneと比べて、Androidの在庫はそこまで多くないことは覚えておきたい。

2~3年ガッツリ使った旧モデルでも、iPhoneなら高く売れる

 iPhoneは、手持ちの端末を売却する際もメリットがある。2~3年ガッツリ使った端末でも高く売れ、新機種を買う際の負担が軽減できるのだ。「3年も4年も前のスマホなんて捨て値にしかならないだろう」と考えるのは早計で、iPhoneは古めの機種でも思いのほか高く手放せる。

 イオシスでの買い取り価格は、2年半以上前に登場したiPhone 6の16GB版が2万2000円、128GB版だと3万円になる(いずれもNTTドコモ版で使用感が少ない場合、価格は2017年4月28日調べ。以下同)。登場してから3年半以上経つiPhone 5sですら、16GB版が1万3000円、64GB版は1万6000円で買い取ってくれる。Androidは、人気のXperiaでも買い取り価格はここまで高くない。iPhone 6と同時期に登場したソニーモバイルの「Xperia Z3 SO-01G」は2万円、iPhone 5sと発売時期がほぼ同じ「Xperia Z1 SO-01F」は1万円と、やや安めの水準だ。

 キャリアの下取りも、iPhoneはAndroidよりも高めの価格が設定されている。NTTドコモでは、iPhone 6の下取り価格が2万2000円、iPhone 5sが1万5000円とかなり高い(いずれも2017年4月28日時点の下取り価格。以下同)。Xperia Z3 SO-01Gは2万2000円とiPhone 6と同額だが、Xperia Z1 SO-01Fは1万1000円とかなり落ちる。リセールバリューの高さもiPhoneのメリットといえそうだ。

 スマホ選びをする際は、デザインやスペックなど好みに合う機種をいくつかに絞ったうえで、これまで解説した点を参考にして選ぶと後悔せずに済むだろう。

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