ついに登場! Apple純正のビデオアプリ「Clips」を試す
今、SNSでは動画クリップがはやっていて、それもリアルタイム性の高い「録ってすぐシェア」的なものがどんどん出てきている。TwitterもFacebookもLINEもアプリで簡単にライブ配信を簡単にできるし、Instagramアプリも、それに近い「ストーリー」っていう機能に対応している。
写真の時代から、ちょっとした動画をガシガシとシェアする時代になってきたわけだ。
そんな時代に新たに登場したアプリが、Appleが4月7日から配信している「Clips」。従来からある「iMovie」が「動画を編集して簡単な作品にする」、あるいは「考えて動画を編集」するアプリとするなら、Clipsは「その場の楽しさをサッとまとめてシェアする」、あるいは「勢いで動画を作っちゃう」アプリといえる。もちろん、無料で使えるアプリだ。
●作るのは「正方形」ムービー
Clipsが作るのは「1080×1080ピクセル」の正方形の動画。素材は何でもOKだ。その場で動画や写真を撮影しても良いし、すでに撮った写真や動画を読みこんで使うこともできる。
起動すると、いきなり自分の顔がドカンと映ってビックリするけれど、「インカメラに向かってなんかしゃべったり芸をキメたりしよう!」というのがこのアプリの基本スタンスなのでしょうがない。
ぶっつけ本番でカメラに向かってしゃべったり何か動画を撮ったりするアプリか、と思っちゃうけれど、まあ確かにそうなんだけれど、繰り返しだがあらかじめ撮影してある写真や動画を「ライブラリ」から選んで素材にすることもできるのでご安心を。
その場で手早くとってさっとシェアするリアルタイム性が高いものと、ちょっと一手間掛けて楽しむものと分けて考えるのが賢明そうだ。
●とりあえずビデオクリップを作ってみる
Clipsは「誰でも簡単にビデオクリップを作ろう」っていうものだから、やることはシンプル。録画ボタンは長押し。押してる間だけクリップが追加される。インカメラとアウトカメラを切り替えたい時は、右下のカメラアイコンをタップするとできる。本当に簡単。
写真(静止画)の時も簡単。撮ったら、その後にボタンを長押しすれば追加できる。2秒押すと、その写真が2秒分表示される。「2秒の動かない動画」が追加されるっていう感じだ。
ライブラリから既存の写真や動画を追加する時も、同じように操作できる。
動画や写真をいくつか組み合わせて、「これでOK!」となったら素材集めは完了である。
●もっと楽しむなら「エフェクト」をかけよう
素材には、大きく3つのエフェクトが用意されている。動画作りをもっと楽しみたいなら、使わない手はない。
ライブタイトル
個人的に一番面白いエフェクトが「ライブタイトル」。しゃべりながら録画した動画の音声を拾って、文字に起こしてタイトル(字幕)として動画に挿入してくれるのだ。
ライブタイトルを使うには、3つ並んだアイコンの一番左にある吹き出しのアイコンをタップする。ライブタイトルの挿入方法にはいくつかパターンがあるので、好みのものを選ぼう。
今回は「小雨降る中、東京古道散歩中です」としゃべってみたけれど、字幕は「家小雨降る中、東京都道散歩中です」となってしまった。「家」は、しゃべり始める前の「えー」が入ってしまったもの。とほほ。「古道(こどう)」は「都道(とどう)」と認識されてしまった。都道を散歩したわけじゃないのに……。
ある意味当然といえば当然なのだけれど、一般的ではない言葉や、聞き取りづらいしゃべり方をすると「聞き取りミス」が発生することがある。まあ、仕方ない。逆に言えば、屋外というノイズが多い環境で、これだけ聞き取ってくれたのだから優秀かもしれない。
ちなみにこの素材、筆者が先日講師を務めた「東京古道散歩」っていう野外講座の休憩中にこっそり撮ったものである。
フィルタ
2番目に紹介するエフェクトは「フィルタ」。3つ並んだアイコンの真ん中を選択すると、「コミックブック」とか「フェード」とか、いろいろなフィルタが出てくる。
ただ、いろいろあるのは良いのだけれど、アジア圏をターゲットにするなら、美肌機能というかビューティー機能というか、そっち系のエフェクトも欲しいよねぇ……。
何というのか「ありがちな」内容にとどまっているので、フィルターに関してはまだ改良の余地アリですな。
スタンプ
3番目に紹介するエフェクトは「スタンプ」。素材の中に画像をペタペタ貼るものですな。3つ並んだアイコンの一番右にある星印のやつを選択すると、素材にオーバーラップする形でスタンプの一覧が表示される。
スタンプは大きくフキダシやテキストを追加するものと、絵文字を入れるものがある。テキストはあとから修正できる。スタンプは拡大・縮小も可能だ。
と、こんな感じで加工していくのである。
●素材はスクリーンショットなどでもOK
続いて、地図の画像を追加してみた。
ライブラリから写真を選択したら、2本指でピンチイン・ピンチアウトして収めたい範囲を決める。その後、ボタンを必要な時間だけ長押しすればOKだ。
ちなみに、この長押し中にしゃべりながら作業をすると、画像に対する説明なんかをリアルタイムに入れることもできる。これは便利だ。
で、素材の撮影・編集が終わったら「完了」をタップすれば完成。共有ボタンから「共有」を選べば、SNSアプリなどで共有したり、作成した動画をライブラリに書き出したりできる。
で、できあがった動画がこれ。良い感じに仕上がっていると思う。
●他にもできることがある
動画にドカンとタイトル文字を入れたいときは、「ポスター」と呼ばれる機能を使ってみよう。
また、複数のクリップの順番を入れ替えたい場合は、入れ替えたいクリップをドラッグ&ドロップで移動すればOKだ。また、あるクリップが「長すぎるなぁ」と思ったら、長さを調節する機能もある。
さらに、クリップにBGMを挿入する機能もある。あらかじめ用意されているサウンドクリップも豊富だ。
という感じで、猫動画をひとつ作ってみた。まだ慣れてないので細かいところがアレだけれど、ご笑覧を。
うん。iMovieよりずっと簡単に作れるし、映像の知識は不要だし、作業は感覚的で楽チン。リアルタイムで録るのもいいけど、今まで撮影してきた写真や動画をClipsでまとめて1つの動画にするって使い方も良い。
1日の出来事をまとめてシェアする時は、写真をたくさん上げるより、これを使ってひとつの動画にした方が見てもらいやすいし、見ていて楽しいし、表示時間の長短でメリハリをつけられるし、コメントも入れられるしで、スライドショーを作るアプリとして使うのも結構良い感じだ。
「動画を撮ってそのままアップ」じゃなくて、Clipsで一手間掛けて面白い作品にしようよ、っていうAppleの提案ですな。
AppleがiOS向けビデオ作成アプリ「Clips」を配信 4月上旬から
Appleは、オリジナルのアニメーションを作成できるアプリ「Clips(クリップス)」を4月上旬からApp Storeで提供する。対応機種はiPhone 5s以降、9.7型の新型iPad、iPad Air、iPad Proの前モデル、iPad mini 2以降、iPod touch(第6世代)以降。iOS 10.3以降が対象。
Clipsは、写真、動画、音楽を組み合わせてオリジナルのビデオを作成できる、iPhoneとiPad向けアプリ。アプリ上で写真や動画を撮影するか、ライブラリから追加すればよい。Clips向けのサウンドトラックも用意されており、ビデオの長さに合わせて自動で音楽が調整される。Appleは「タイムラインやトラック、複雑な編集ツールなどを操作しなくてもビデオを作成できる」という簡単な操作性を特徴に挙げている。
ユーザーが話しかけることで字幕やタイトルのアニメーションを作成できる「Live Titles」機能や、コミック風のフィルター、フキダシ、図形、アニメーションポスターなどのエフェクトも用意した。
作成したビデオはInstagram、Facebook、YouTubeなどで共有できる。メッセージアプリを使って共有するときは、ビデオに映っている人物やこれまで共有した回数の多い人などが候補に表示される。
