ソニーの高級コンパクトデジカメ、圧倒的な高画質に衝撃、オチアイ的「RX100」の選び方

圧倒的な高画質に衝撃、オチアイ的「RX100」の選び方

ソニーの高級コンパクトデジカメ「Cyber-shot DSC-RX100」の登場に大きな衝撃を受け、続々と登場するシリーズの進化ぶりをつぶさにチェックしてきたのが、連載「落合憲弘のへそ曲がりデジカメ生活」でおなじみの落合カメラマンだ。初代RX100のどこを高く評価したのか、進化を続けているRX100シリーズをどう見ているのか、実際にどの機種を自腹で購入したのかなど、RX100に対する率直な感想や思いを語ってもらった。

 あえて意識していたわけではないのだけど、振り返ると「飛び石購入」になっていた。ナンのハナシかといえば、2016年、見事に「スーパー戦隊シリーズ」と相似の布陣を確立したソニー「DSC-RX100」シリーズのお話である。目を閉じると、5種そろったRX100の背景で地面がボムボム爆発している画が浮かんできますね(笑)。そのうちレッド、ピンクを含めたカラバリがリリースされるに違いないと個人的には思っておりますです。

●圧倒的な高画質にひと目ぼれした初代RX100、買うのを見送ったRX100M2

 私が初代RX100を購入した理由は単純にして明快。「小さいクセにモノとしての質感が高く、そして何より超絶高画質!」。その一点買いだった。当時はまだ珍しかったマイクロBプラグでUSB充電できるところもナニゲに強めの後押しにはなっていたのだけど、まずは何より画質に惚れての購入だったのである。

 「1型センサー」というものにまだそれほど馴染みのなかった時期でもあった。そして、APS-Cとフルサイズの一眼レフを比較するよりも、1/2.3型と1型の比較のほうが“違い”はデカいという現実。「大きいセンサーってやっぱりいいんだなぁ~」。そのことを分からせるのに十分なインパクトを備えてのデビューだったおかげで、めでたく購入と相成り、それ以来ずーっと我が常時携帯機のポジションにはRX100シリーズが収まり続けている。

 でも、RX100M2は購入せず。チルトモニターの装備で少しばかりおデブになってしまったところと、EVFは欲しかったけれど外付けのソレがRX100にマッチするとは到底、考えられなかった(実際に使ってみて「これはナイ」と実感した)からだ。まぁ、でも、マルチインターフェースシューが欲しいのなら、買うべきはM2でキマリだ。

EVF搭載のRX100M3は即買いしたが、積層型CMOSのRX100M4は見送った

 その次のRX100M3はスペックを知った時点で購入を決意。最大の決め手は内蔵型EVFの装備だ。待望のEVFがついに! これはもう買わずにはいられなかった。

 EVFを使用するには「ポップアップさせて引き出す」という儀式が必要なのだけど、それもまた楽し。とかナンとかいっておりますが、いざフタを開けてみると、ポップアップさせるのはいいけれど、そのあとに引き出すのがけっこーメンドイという……(苦笑)。しかし、EVFがあるのとないのでは大違い。スローシャッターを切るときなどには大活躍なのであります。

 ちなみにM3は、操作性&利便性も初代やM2とはベツモノに進化。個人的には、撮影モード「M」時にISOオートが使えるようになったところとAFフレーム枠のサイズを変更できるようになったところを高く評価することとなり、初代はそのままの追加購入にも大満足でM3とともにここまで歩んできている。

 ってことは、M4は購入せず? 察しがいいねぇ。その通り。「飛び石購入」たるゆえんだ。新たに搭載された積層型センサーが生み出す種々の“効果・効能”は、RX100というサイズ感優先の高級コンデジではなく、高倍率ズーム搭載のRX10シリーズが担うべき機能向上であると判断、そのタイミングではRX100M4ではなくRX10M2を購入することになっている。本格的な望遠レンズが備わっていないと、あのセンサーの旨味は引き出しきれないと判断したのだ。

RX100M5の性能はコンパクトデジカメ最強との認識だが、購入をためらう

 というワケで、ココでこんなコトをいうのもナンだけど、RX100M5にも正直ココロはあまり動かされていなかったりする。24-70mm相当のレンズでAF追従最高24コマ/秒のスペックを使い倒す自信がないし、「連写時のブラックアウトを低減」とかいわれても、RX100シリーズのキャラクターでそれをありがたい進化であると実感できそうにはないからだ(あくまでも個人的には、ね)。

 ただ、実際に使ってみると、RX100シリーズとしては断トツに新しいAFと、最高約24コマ/秒の超高速連写を組み合わせて無造作に切り撮るスナップ撮影をしているときの感触がヒジョーに小気味よいのは確か。これは、いままでのコンデジでは絶対に味わうことのできなかった“快速爽快な撮り心地”だ。ついでにいうなら、ブラケット撮影がナニゲに超高速でこなせちゃうのも、やってみりゃ分かるけど案外ウレシイもの。ちなみにワタシは、富士フイルムの「FUJIFILM X-T2」が持つ高速性にも同じ印象(動体を追うためではなく各種ブラケット撮影を素早くこなすための高速連写であるとの認識)を持っている。

【編集部注】 ブラケット撮影…露出やフィルムシミュレーションなどの設定を1コマごとに自動で変えながら撮影する機能のこと。露出を1枚ずつ自動的に変えて撮影する機能は「AEブラケット」と呼ばれる。

 画質だけを見るなら、初代でもいまだまったく不満は感じないという驚きの現実を前にすると、最新のM5に対し軽い気持ちで“買い”の判断を下すわけにはいかないというのが正直なところではある。価格が価格なので、前述の「小気味よいポイント」だけで購入を決意するのには相当な勇気がいるのだ。でも、コンデジとして最強のスペックを持つ小さな巨人であるのは確か。ソコに惚れたら“買い”でしょうな。

 ただねぇ。個人的にはやっぱり「RX10M4」(?)待ちかなぁ……。RX10シリーズはすでに3台持っているんで(要するに歴代のモデルを全部買っているということ)、もうこれ以上は増やしたくないんだけど、RX10シリーズにもし万一RX100M5と相似のスペックが載ったら、何も考えずに買っちゃいそうなんだよねぇ……(苦笑)。

落合憲弘(おちあいのりひろ) プロカメラマン

街中スナップ大好きのしがない写真撮り&物書き。生まれながらの天の邪鬼。もともと機材関係には興味がなく、そもそもカメラにもこだわりはなかったハズなのだが、デジカメ時代に突入してからは「より自分にピッタリの一台を追い求める」という都合の良いイイワケのもと、年間5~10台のデジカメを購入するハメに陥りつつ、青息吐息で現在に至る。だが、カメラ好きではなく写真好きを自認。加えて、クルマにもチトうるさいと自分では思っている。カメラグランプリ2017選考委員。

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