春は新しいCMが流れ始める季節、あのCMで株価が急騰?広告から有望銘柄を発掘する方法とは

あのCMで株価が急騰!?  広告から有望銘柄を発掘する方法とは

春は新しいCMが流れ始める季節。なぜか印象に残るCMは、運命の銘柄に出会えたシグナルかもしれません。

 CMをきっかけに投資家が商品やサービスを知るきっかけになることも多く、株価に影響を与えることがあります。株式相場でも話題になったスポーツジムのライザップの場合、私自身も14年の夏ごろに印象的なCMを見てびっくりさせられたことで興味を持ちました。始めに調べたのは「何の会社なのか」ということ。検索すると「やせることができるスポーツジムだ」ということがわかり、どこにあるのか、自分にも通えるのかということを調べました。

 投資を考える場合、未上場なら関連銘柄を調べますが、ライザップは健康コーポレーション(現・RIZAPグループ・2928)が立ち上げたジムでしたから、わかりやすい材料でした。しかし、ダイエットで痩せることにばかり目が行ってしまって買いそびれてしまい、その後の株価の動きはご存じの通りでとても残念な思いをしました。

 普段何気なく見ているCMは、ライザップのようにサービスや商品を紹介する「商品広告」だけではありません。企業自体を広告する「企業広告」もあります。企業は企業広告を使ってブランドの構築やイメージアップ、社員の意識向上や優秀な人材確保などを狙います。上場企業の場合、投資家を訴求対象としながら制作することもあります。

 このような企業広告を見つけたら、企業が何かを伝えようとしているのか、しっかりとチェックすることが大切です。評価すべき企業の変化があれば、株価も上昇しやすいのです。

■ 新しいCMが持つ意味

 新しいCMを作るということは、「企業が社会にメッセージを送っている」と素直に受け止められ、投資先としても注目が高くなっていきます。企業として、未来のビジョンがしっかりしていて、事業や経営を真剣に考えているからこそ、CMや広告をうまく使って世の中に知ってもらおうと努力しているのです。

 BtoB企業や部品メーカーなどは、企業名が消費者の目に触れることがないので、投資家からもなかなか見つけてもらえません。新社会人や中途採用でもまったく知らない企業の入社試験を受けようと思うことは少なく、企業の財産である人材も集まらなくなってしまいます。このような状況が、CMによっていい方向に変化することがあるのです。

 広告を出すには、お金や労力がかかります。すぐに結果としてあらわれないこともあり、長い時間をかけて広告を発信することで、ようやく世間のイメージが変わってくるということもあります。

 広告だけでなく、見本市などで大きなブースを出したりする広報活動も、同じような効果を生みます。どちらも重要な活動ですから、個人投資家としてはチェックしておきたいイベントになります。

 また、消費者や投資家向けではなく、合併先を探したり融資を求めるなど、企業自体を売り込むときもCMを流すことがあるようです。ライフネット生命保険(7157)は、2015年4月20日に資本・業務提携を発表する前に、頻繁にCMを流していました。このようなイベントの前にはCMが派手になったり、著名なタレントを使うことがあります。

 2016年4月に合併した伊藤ハム米久ホールディングス(2296)も、合併の発表前に「ももいろクローバーZ」を使った米久のインパクトの強いCMが何度も流れていました。絶対に何かあると決めつけることはできませんが、変化の兆しが出ていると読むことができます。

■ CMで売れ行きが良くなることも

 起用しているタレントが変わっただけで、商品の売れ行きが良くなることもあります。もちろんほかの要素もありますが、富士通ゼネラル(6755)のエアコン「ノクリア」は、俳優の山崎賢人さんが起用されてから注目が高まっています。

 売れたからタレントが変わったのか、商品イメージが変わったから注目されたのかはわかりません。しかし、株価もしっかり上昇しました。CMは制作料も媒体料も高いため、タレントの起用には強いメッセージがこめられているといえるでしょう。

 3月決算企業のなかには、中間決算が終わって業績が堅調で経費に余裕が出てきたタイミングで、CMを増やすこともあります。3月の就活解禁日を意識しているというのもあるでしょう。また、期末までに作ったCMを4月入って新しいCMとして世に出していくこともあります。4月に新しいCMを積極的に投入してくる企業は、本決算の結果が良好な可能性があるのかもしれません。

 あさひ・まさみ●テクニカルアナリスト。投資教室アルゴナビスで初心者向け株式講座講師を務める。企業広告の制作プロダクション勤務を経て、個人投資家に。13年から現職。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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