飲み応え重視、カップ酒大容量化 京都、酒造大手が新商品
カップ酒が大容量化している。従来は1合(180ミリリットル)が主流で最大でも270ミリリットルだったが、京都や兵庫の酒造大手が300ミリリットルを次々と市場に投入。飲み応えを重視する左党のニーズを取り込もうとしている。
黃桜(京都市伏見区)は7日、カップ酒「黄桜『辛口一献』」の商品展開に、300ミリリットル入りの「ビッグカップ」を追加した。すでに販売している270ミリリットルと価格を据え置いたまま、30ミリリットル増量した。「カップ酒の『ヘビーユーザー』を取り込みたい」(広報担当者)と狙いを語る。
月桂冠(同区)は昨年8月、300ミリリットル入りの「月桂冠カップ」を通年販売商品に加えた。今年2月には8月までの限定品としてフルーティな香りの「しぼりたてカップ」を発売。カップ酒の市場では、大容量タイプの需要が高まっているといい、味の種類を増やして他社との差異化を図る。
2009年に300ミリリットルカップ酒を業界で初めて販売した日本盛(兵庫県西宮市)。「270ミリリットルでは少し足りない」というカップ酒愛飲家の意見を基に商品化し、昨年5月までに累計4000万本を販売した。コンビニ専売商品は「超盛(ちょうもり)」の名前で販売するなど工夫し、「若い年代など新たなファンの獲得につなげたい」(広報担当者)としている。
1本3万円超、「至宝」の純米大吟醸を限定発売 宝酒造
酒造大手の宝酒造(京都市下京区)は、酒米を20%まで磨いてぜいたくに造り上げた1本3万円超の純米大吟醸酒「松竹梅白壁蔵『至宝』」を15日から20本限定で売り出す。同社の清酒で過去最高価格といい、超高級日本酒市場を開拓する。
兵庫県産の酒米・山田錦を3日以上かけて20%まで精米し、低温で醸した。もろみを入れた袋をつるし、滴り落ちる酒を集める「袋吊(づ)り」と呼ばれる製法で時間をかけて丁寧に仕上げた。高貴な香りと雑味がなくやわらかい飲み口が特徴だ。
日本酒造組合中央会によると、普通酒の生産量が年々減る一方で、吟醸酒や純米酒などは増加。1本1万円を超す清酒も次々に登場している。宝酒造も高級清酒市場の拡大に着目し、製法や品質にこだわり抜いた商品を送り出すことにした。
ボトルは滴をイメージした形状で、1本640ミリリットル入り。税込み3万2400円。宝酒造のオンラインショップで販売する。
