通販返品、入場券… コンビニ、より暮らしに密着
インターネット通販で注文した商品を、自分の指定したコンビニエンスストアで受け取れる機会が広がっている。家で待たずとも荷物が確実に手に入るので、留守をしがちな人に便利な仕組みだ。コンビニが力を入れる最近のサービスを見ていこう。
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ネット販売を手掛ける企業の間でコンビニ受け取りサービスを始める例が相次いでいる。ユニクロは1月、ファミリーマート、ローソンでの受け取りサービスを今春から始めると発表。提携済みのセブンイレブンも含め、利用可能な店は全国約4万3000に広がる見通しだ。「留守がちな人や、出張先や旅行先で着替えの衣料を受け取りたい人の需要にも応える」という。
昨夏からサービスを始めた日本トイザらス(川崎市)では「通販で買う人のうち2割がコンビニ受け取りを選んでいる」。不在者への再配達などの負担に悩む宅配事業者にとっても、24時間営業のコンビニは配達先として有望だ。
使い勝手を確かめてみた。1歳と4歳の子がいる記者の場合、帰宅後は食事や入浴などに気を取られ、インターホンが鳴っても気付かないことがある。注文したのは書籍や絵本数冊。通販大手アマゾンの「当日お急ぎ便」(対応商品は限定)で試した。
朝、スマートフォンを使って手続きをする。受取場所を決める画面で、自宅の住所を入力すると、周辺にあるコンビニ店や宅配業者の営業所が計20店並ぶ。それらのうち、最寄り駅からの帰路上にあるファミリーマートの店舗を選び、注文を確定した。
その晩にお店へ行き、マルチ端末に認証番号などを入力してレシートを店員に渡すと、レジの奥から小包を取り出してきてくれた。持ち運びにくい重く大きな荷物を除けば利便性は十分。家で荷物の到着に気をもむ必要もない。
コンビニでは通常、荷物を到着後7~10日間ほど保管してくれるが、ファミリーマートによると「利用者の9割強は3日以内に取りにくる」(サービス・雑誌部)。保存がきかない、壊れやすいといった商品特性や通販ショップ側の事情によりコンビニ受け取りを選べないケースはあるが、同社の場合、利用件数は年3割ペースで増えている。
「返品」に応じる例も一部で出てきた。
セブンイレブンの店舗では、同じグループで展開する通販サイト「オムニセブン」で注文した商品を対象に、店舗での返品に応じる。しかも、通常かかることが多い送料などの手数料は不要だ。
このサイトでたまたま記者が靴を注文したところ、店頭に届いて家に持ち帰った後、サイズが合わないことが判明。そこで返品を頼もうとサイトの窓口に電話すると、「明日以降、受け取ったお店にお持ちください」と促された。
翌日、返品票を段ボールに貼り、靴を持ち込む。店員に手渡すと、返品票のバーコードを読み取ったうえで荷物を引き取ってくれた。無料なのでかえって気が引けたものの、対応はスムーズだった。
コンビニにとって店頭サービスは、来店客に「ついで買い」を誘う狙いがある。同様に来店客の増加につなげるため、人気の高い娯楽チケットを販売する例も増えている。
子供向け職業体験施設「キッザニア」の入場券を扱うのはファミリーマート。3カ月前の月の1日から発売する。「公式サイトなどで売り切れていても、チケットが残っている場合がある」という。
「三鷹の森ジブリ美術館」の券はローソンが独占的に販売する。セブンイレブンは阪神タイガース公式戦のグループ向けチケットを1試合当たり約150人分販売。4月に名古屋市で開業する屋外型テーマパーク「レゴランド・ジャパン」の入場券も扱う。
コンビニ各社はこのほか、店先のスペースを自転車シェアリングの発着場にしたり、電気自動車向けの充電器を設置したりと集客に工夫をこらす。コンビニエンスストアは暮らしにより近い拠点になってきている。
