激売れトヨタ C-HR ハイブリッドの実燃費をテスト!ライバルやプリウスとの比較で驚きの結果に!

“激売れ”トヨタ C-HR ハイブリッドの実燃費をテスト!ライバルやプリウスとの比較で驚きの結果に!

期待の新型SUV“トヨタC-HR”が販売好調

モーターショーでコンセプトカー出展の度に進化を遂げ、2016年のニュルブルクリンク24時間レースにもプロトタイプで参戦するなど、都度話題に上りつつ昨年2016年12月に発売された“トヨタ C-HR”は、昨今世界的に人気が高まっているミドルクラスのSUVである。

C-HRは発売から約1ヶ月で6,000台という月販目標の約8倍となる約4万8,000台を受注するほどの人気車となっており、トヨタホームページで2月24日に更新された納期情報によると、販売の中心となっているハイブリッド車で5月上旬と約3ヶ月を要する。

数多くの車種を揃えるトヨタではあるが、日本市場におけるミドルクラスのSUVは一世を風靡したRAV4の影が薄くなって以来、意外にも手薄なジャンルとなっていた。だが、日本でもSUVの人気が高まってきたこともあり、トヨタにとっては世界戦略車としてもC-HRに大きな期待を寄せている。

前述で“ミドルクラスSUV”と述べたものの、実はC-HRのポジショニングは意外にも難解なところがある。

全長は4,360mmとミドルクラスとしては短く、ボディサイズは1クラス下の“ホンダ ヴェゼル”や“マツダ CX-3”に近い。しかし、クルマの土台となるプラットフォームは、4代目現行プリウスのTNGA(トヨタニューグローバルアーキテクチャー)がC-HRにも採用されているという点から、車格はミドルクラスであろう。

ポジションとしては、最近マイナーチェンジを受けたものの今や完全に忘れ去られている“三菱 RVR”が比較的近い。

さらにSUVという視点で見ると、C-HRのエクステリアはデザイン性を優先していることもあり全高が1,550~1,565mmと低く、最低地上高も140~155mmと乗用車並ということを考慮すると「サイズが小さめのSUVっぽい乗用車」と考えた方が無難かもしれない。

余談として、C-HRという車名は(コンパクトハイランダー)の頭文字である。
今回の実燃費テストではハイブリッドモデルを採用

C-HRには、4WDのターボモデルと2WD/FFのハイブリッドモデルという2つのラインナップが存在する。今回の燃費テストでは、ハイブリッドモデルをテストした。(※C-HR ターボの実燃費レポートは、次回お届けいたします[編])

C-HRハイブリッドモデルのエンジンやトランスミッションなどパワートレーン系は基本的にプリウスと同様で、1.8L直4アトキンソンサイクルエンジン(最高出力98馬力、最大トルク14.5kgm)+駆動用(72馬力、最大トルク16.6kgm)と発電用の2モーターによりシステム出力は122馬力を発生。

バッテリーもプリウスの量販グレードと同じで長い実績を持つニッケル水素が搭載され、カタログに載るJC08モード燃費はSUVでトップの燃費を誇る30.2km/L。エコカー減税は、取得税・重量税が免税される。

グレード体系は、ハイブリッドモデル、ターボモデルともに標準の“S”と上級の“G”の合計4グレード。

自立自動ブレーキは、ミリ波レーダーと単眼カメラからの情報を基に歩行者にも対応、車両に対しては約40km/hからの停止が可能な緊急ブレーキ機能、車線逸脱をドライバーに警告し元の車線への復帰をサポートするレーンディパーチャーアラート、停止と再発進まで対応するアダプティブクルーズコントロール、ハイビームとロービームの切り替えを自動で行うオートマチックハイビームから構成される“トヨタセーフティセンスP”を全グレードに標準装備している。

今回の燃費テストでは、約4万8,000台という初期受注の約8割を占めるハイブリッドのGを起用した。

(※JC08モード燃費30.2km/L、車両本体価格290万5,200円、この価格で最近の新型車では当たり前となっているLEDヘッドランプが標準装備ではない上、15万1,200円もするメーカーオプションというのはちょっと考えものではないだろうかとも思うが・・・)

テストは、2月3日(金)の正午ごろ開始。20時頃帰京するというスケジュールで実施。天候は終日晴天、最高気温は13度と冬場としては暖かく、道の流れは市街地を通過する時間帯が交通量のピークを過ぎていてせいか非常にスムースだった。

トヨタ C-HR 実燃費テスト/高速道路編

まず、トヨタ C-HRハイブリッドで高速道路を走って最も印象的だったのは「非常に静かな車」と感じたことであった。

高速道路を普通に走っている際に聞こえてくるのは小さなロードノイズと風切り音がほとんどで、エンジン音はごく小さく、C-HRの静粛性の高さは遮音性に加えてもともと音を出さないという各部の精度の高さも好影響しているのではないだろうか。

加えて直進安定性も高く、手を添えているだけでビシッと真っすぐ走ることも印象深かった。

高速道路の本線合流や追い越し加速における瞬発力などの動力性能は、プリウスより車重が100kg重いことに対応して最終減速比を15%程度加速重視とすることで、プリウスには若干劣るもののミドルクラスSUVとして評価すれば十分に満足できるレベルを持っている。

トヨタ セーフティセンスPに付帯するアダプティブクルーズコントロールは、高速道路で試したところ運転の上手なドライバーのように加減速がスムースで、ドライバーの監視や構えは当然の如く必要であるが、かなりクルマを信頼して運転を任せることができる。加えて、3段階から選べる車間距離の設定も適切であった。

車線逸脱をドライバーへ警告して元の車線への復帰をサポートするレーンディパーチャーアラートも説明通りの効果を確認できたが、この機構はレーンキープのようにハンドル操作自体をサポートしてくれるものではない点は誤解のないよう覚えておきたい。

また、上級グレードのGにはドアミラーの死角となりやすい斜め後方を監視するブラインドスポットモニターが標準装備され、この機能はどのクルマでも同様ながら効果が高く、筆者は装着を大いに勧めたい(標準グレードのSにはブラインドスポットモニターの設定すらないということは歓迎できないが)。

高速道路での燃費は、これまで実施してきたSUVの燃費レポートでは最も良い“24.8km/L”を記録した。

今回は、競合するケースが多いであろうホンダ ヴェゼルハイブリッドとディーゼルエンジンのマツダ CX-3、そして共通部分も多いプリウス(いずれもFFのAT車)の実燃費も比較として以下に記載したい。

結果としては、プリウスの燃費は車重や空気抵抗なども関係して一歩抜きんでている。また、C-HRハイブリッドはヴェゼルハイブリッドに対しては軍配が挙がるものの、CX-3にはスピードや上り坂、向かい風、荷重といった負荷が増えた際に大きな負荷に強いディーゼルエンジンを搭載するCX-3が、高速道路の燃費でC-HRハイブリッドを逆転する可能性も十分あるかもしれない。

【高速道路での実燃費】

トヨタ C-HRハイブリッド/24.8km/L
ホンダ ヴェゼルハイブリッド/22.1km/L
マツダ CX-3/23.5km/L
トヨタ プリウス/28.3km/L

トヨタ C-HR 実燃費テスト/郊外路編

特に“格好良さ”と“走り”に力を入れて開発されたC-HRは、ドイツの世界一厳しいと言われるニュルブルクリンクやその周辺の公道を走り込んで開発テストしただけに、日本のワインディングロードを走ってもハンドリングや乗り心地はSUVというカテゴリーどころか乗用車として見ても高レベルな仕上がりであった。

まずハンドリングは、走行ラインの狙いやすさを評価するライントレース性やステアリングフィールにそれほど目立った良さこそないものの、コーナーではジワジワと起こるコシのあるロールを伴いながら、安心感を保ちつつコーナーをクリアできてドライビングが楽しい。

乗り心地も、道路のジョイントや凹凸の形状によってときおり硬さを感じることもあるが、路面の大きな凹凸を通過する際も含めほとんどの場面で硬めながら不快さを感じないドイツ車的なしなやかな乗り心地であり、好感が持てる。ハンドリングと乗り心地の良さには、名門と呼ばれるドイツ・ザックス社製のショックアブソーバー(生産国はトルコ)を採用したことも大きく貢献しているに違いない。

また、ハイブリッドカーの弱点と言われていたブレーキを踏んだ際のフィーリングも、現行プリウスと同様に一般的なガソリンエンジン車に限りなく近い自然な感触となっている点も高く評価したい。

郊外路でのC-HRハイブリッドの燃費は“25.6km/L”を記録。プリウスに対する燃費の差は10数%と高速道路と変わらず、SUV同士ではヴェゼルハイブリッドとCX-3を大きく上回る数値で、トヨタのハイブリッドシステムの優位性を象徴する結果となった。

【郊外路での実燃費】

トヨタ C-HRハイブリッド/25.6km/L
ホンダ ヴェゼルハイブリッド/21.6km/L
マツダ CX-3/20.1km/L
トヨタ プリウス/30.3km/L

トヨタ C-HR 実燃費テスト/市街地編

市街地ではプリウスなどと大きな違いはないが、C-HRハイブリッドの2モーターハイブリッドシステムの印象を中心にお伝えしたい。

トヨタの2モーターハイブリッドの基本的な動きは、停止時からの発進はバッテリー残量に余裕があればモーターで発進し、普通に発進すれば20km/hあたりでエンジンが始動。あとは、基本的に発電用モーターやEV走行(EV走行はバッテリー残量などによっては100km/hでもすることもある)、アシストといった駆動用モーターの動き、マネージメントは走行状態に応じてクルマが行ってくれる。

減速時については、減速エネルギーを使って走行用モーターを駆動し発電。発生した電気をバッテリーに充電する回生制動で電気を貯める。

初代プリウスが登場して以来、トヨタの2モーターハイブリッドは熟成され尽くしているだけに、EVとエンジン駆動制御のスムースさなどは文句の付けどころが無く、すでに完成の域に達していると思える。渋滞の多い日本の市街地には、実によく合ったパワートレーンといえるだろう(ちなみに筆者はトヨタの2モーターハイブリッドにはこのシステムなりの面白さがあると思っており、つまらないと感じたことはほとんどない)。

またバッテリー残量にもよるが、スイッチ一つでEV走行ができるEVモードの上限のスピードは、他のトヨタのハイブリッドカーと同様の60km/hであった。

市街地でのC-HRハイブリッドの燃費は“21.4km/L”と、市街地でもSUVの中では依然トップであるもののその差は縮まり、逆にプリウスとの差は約25%に広がった。実は、念のためテスト後に市街地で再度燃費を測ってみたのだが、市街地での燃費はほぼ変わらずであった。

プリウスとの差は、C-HRの車重の重さそのもの、また重いがゆえに燃費の向上や航続距離を延ばすために非常に重要となる“効率の良い回生制動”を行うのが難しいこと、またプリウスに対して転がり抵抗が大きい太い大径タイヤを履いていた点などが原因として考えられそうだ。

【市街地での実燃費】

トヨタ C-HRハイブリッド/21.4km/L
ホンダ ヴェゼルハイブリッド/19.5km/L
マツダ CX-3/17.6km/L
トヨタ プリウス/28.1km/L

トヨタ C-HR 実燃費テスト/総評

【総合実燃費】

トヨタ C-HRハイブリッド/23.7km/L
ホンダ ヴェゼルハイブリッド/21.0km/L
マツダ CX-3/20.6km/L
トヨタ プリウス/28.8km/L

トヨタ C-HRハイブリッドは、ミドルクラスSUVとしては申し分無い燃費を記録し、好みは分かれるかもしれないにせよアグレッシブなスタイリングや質の高い走りなど、目指したコンセプト通りに仕上がったクルマであるといえる。

しかし、様々な事情はあるにせよハイブリッドには4WDが、1.2LターボにはFFがないといったトヨタにしては珍しくバリエーションが不足していることや、価格が全体的に安い設定ではないという要素もあり、筆者個人としては長期的な販売の推移がどうなるか少し不安な面もあるというのも事実だ。

次回は、C-HR 1.2Lターボの燃費テストを実施したのでその結果をレポートしたい。

新型SUVで需要開拓 石川のトヨタ販社、「C-HR」発表会

 石川県内のトヨタ系ディーラー4社は14日、新型の小型スポーツタイプ多目的車(SUV)「C―HR」を発売した。SUVは近年、幅広い世代で人気が高まっており、各社は年明け後の商戦を見据えて需要開拓を加速させる。

 石川トヨペット(金沢市)とトヨタカローラ石川(野々市市)でつくるシーグループは、金沢市の石川トヨペット本社で発表会を開いた。要明英二会長兼CEOは「完成度が高く、スマートさを求めるお客さまの期待に沿える車になっている」と述べた。

 石川トヨタ自動車(金沢市)、ネッツトヨタ石川(同)の石川トヨタハートグループは、同市のネッツトヨタ石川西泉店でお披露目した。架谷洋司社長は「販売現場が待望していた車だ。来年3月にかけての商戦で1台でも多く売っていきたい」と語った。

 C―HRはダイヤモンドをモチーフとする独創的なスタイルが特長で、ハイブリッド車の燃費はクラス最高レベルの1リットル当たり30・2キロを実現した。衝突回避支援パッケージ「トヨタ・セーフティ・センスP」を標準装備し、価格は251万6400円から290万5200円。

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