侍ジャパンが17被安打8失点の投壊で台湾選抜に完敗、第2戦台湾に逆転で9-3圧勝!

<壮行試合速報>侍Jが17被安打8失点の投壊で台湾選抜に完敗

WBCを目前に控える侍ジャパンと台湾リーグ選抜の壮行試合が28日、ヤフオクドームで行われ、日本は先発の則本(楽天)から牧田(西武)、増井(日ハム)の3投手が総崩れとなり、終わってみれば計17安打を打たれ5-8で完敗した。日本の長所である投手陣がコントロールを含めた調整不足を露呈した。
 
 先発の則本は、立ち上がりにソフトバンクで投手としてプレーしていた陽耀勲、林智平に連打を許し、無死一、三塁から王柏融にライトへ犠牲フライを打たれ、あっさりと先取点を許した。
 日本は、すぐさま筒香(横浜DeNA)の同点タイムリー二塁打、二回には、松田(ソフトバンク)の左中間二塁打を皮切りに大野(日ハム)がバントで送り、確実に内野ゴロか外野フライで1点が欲しい場面で秋山(西武)がピッチャーの頭を超えるタイムリー内野安打で勝ち越した。

 しかし、則本は3回に再び逆転を許してしまう。

 一死一塁から台湾リーグのラミゴで、台湾史上最高打率となる.414&29本塁打を打って、MVPと新人王を獲得した“台湾最強打者”の王柏融にバックスクリーンへ特大の逆転2ランを浴びた。左の強打者に対し不用意なストライクを取りにいったカットボール。WBC用の新球だが、左打者、及びカウントの状況次第では、細心の注意が必要なボールであることが判明した。ちなみに王柏融はチーム方針によりWBC台湾代表からは外れている。

「初回に入りを意識し過ぎた。上手くかわしていこうと思ったが、上手く打たれてしまった。2回は立ち直ることができた。本番まで1週間しかない。直せるところはしっかりと直して本番に臨みたい」が、降板後の則本の談話。

 4回からマウンドに上がった2番手の牧田(西武)も、潘武雄、マイナーでプレー経験のある陳俊秀に連続二塁打を浴びて、さらに1失点。背走したセンターの秋山がグラブに当てたが、ピンチを救う好捕とはいかなかった。経験と海外選手に武器となる下手投げの牧田には、ロングの中継ぎだけでなくストッパー構想もあるが、制球ミスに思わず苦笑いを浮かべた。

 牧田は、5回にも連打で作られたピンチから内野ゴロで1点を失い、二死一、二塁から台湾リーグ、陳俊秀に右中間を破る2点タイムリー二塁打を許して、2-7と大きく点差を広げられた。3番手の増井もコントロールを乱して、二死一、二塁から連続四球を与えて押し出しの1失点。

 日本は、台湾選抜の3番手のダウンズから7回、連続四球からひとり気を吐いている好調の菊池(広島)が右中間を破る2点タイムリー三塁打。さらに無死三塁から坂本(巨人)のショートゴロの間に1点を返したが、3点差に迫るのが精一杯だった。

 4番手の左腕の宮西(日ハム)が、三者連続三振を奪い、9回にストッパー登板した左腕の松井裕(楽天)もチェンジアップが効果的で、3人でピシャリと抑えるなど収穫もあったが、先発、第2先発を予定している投手陣には、調整不足という不安が残った。

 また打線では山田(ヤクルト)、坂本に当たりが戻っていないのが心配だが、日ハムのオープン戦からノーヒットだった中田(日ハム)に9回一死からセンターオーバーの二塁打が、1本出たのは朗報。

 試合後、小久保監督は、「打線では菊池の状態がいいなと。最後、中田にも1本出ましたしね。実戦形式でヒットが出ていなかったので、彼もこれで、ほっとしたのではないですかね。牧田にしろ、則本にしろ、今日は結構、試すところがあったので、あまり結果は気にしていません。坂本? 7日(キューバとの開幕戦)に向けて昨年の首位打者ですからね。信じて待ちます。明日は基本的には菅野が長いイニングを投げます。7日に、いい状態に持っていくためには無駄な試合はないですね」とコメントした。

<侍ジャパン速報>日本、台湾に逆転で9-3圧勝!

侍ジャパンの台湾代表との強化試合、第2戦が6日、大阪の京セラドームで行われ、重盗を仕掛けられ1点を先制された日本は、4回に2番の広島・菊池の気迫溢れるプレーをきっかけに同点に追いつくと、5回に楽天・銀次の勝ち越しタイムリーに続き、1番に入っていた広島・丸も追加点を弾き出して逆転に成功。9回には4番に座った横浜DeNA・筒香の2ランなどで大量6点を奪い9-3で連勝した。

 手痛いミスから先に失点した。

 先発のソフトバンク、武田が三回、守備の乱れなどで、一死一、三塁のピンチを背負う。王柏融をショートライナーに打ち取り、二死にして、昨季、台湾球界初のトリプルスリーをマークした林智勝を迎えたところで電撃のダブルスチールを仕掛けられた。三塁走者のスタートは速かったが、炭谷は迷わず二塁へスロー。送球を途中で、カットするようなオプションを日本は用意しておらず、ベースカバーに入った今宮が、すぐさまバックホームしたが、間に合わなかった。三塁走者の林智平は、台湾プロ野球で2年連続盗塁王を獲得していた韋駄天。打者を追い込み、走者にノーマークとなってしまっていたが、1点を争う国際試合では命取りとなる準備不足のミスだ。

 1点を追うことになった日本は、4回、2番手の台湾歴代1位の124勝を誇る藩威倫の初球を、菊池が意表をつくセーフティバント。ピッチャー前に転がったが、一塁へ気迫のヘッドスライディングを敢行、処理したピッチャーの送球がそれると、さらに二塁へもヘッドスライディング。再び送球が乱れて、菊池は一気に三塁を陥れ、ベース上で両手を叩いた。無死三塁からロッテの清田が死球で歩き、一、三塁となって、4番の筒香が、センター後方に、あっさり同点犠飛。「ランナーを返すことだけ考えていた。最低限の仕事はできたと思う」。侍戦士の気持ちを表に出したプレーで得点につなげた。

 5回にも一死からソフトバンクの今宮がセンター前ヒットで出塁すると、続く楽天・銀次の初球に盗塁成功。銀次も「目の覚めるようなライナーをライト前に弾き返し、ライトの処理ミスも手伝って勝ち越しに成功。
さらに二死二塁で台湾は、ピッチャーを左腕へスイッチしてきたが、1番に入っていた広島の丸が「打線の流れに乗させてもらった」と、カーブをセンター前へ。昨季のレギュラーシーズンで苦しんだ「菊ー丸コンビ」が躍動してリードを2点に広げた。

日本自慢の投手陣は、オリックス・西が伸びのあるストレートを武器に2回を無失点、6回は、権藤投手コーチに見初められ、選出となった左腕の巨人・戸根が力感のあるピッチングで3人でピシャリ。7回は、ソフトバンク・森、8回は、横浜DeNAの“小さな大魔神”山崎が揃って、一人も走者を出さない。

 守りのリズムが、打線を刺激したのか。9回は、昨季の台湾プロ野球のセーブ王、陳鴻文から途中出場の巨人・坂本が三塁線を破る二塁打で出塁、銀次も四球で歩き、西武・炭谷が送りバント。一死二、三塁として西武・秋山は、フルカウントから一塁正面のゴロだったが、この強化試合にも採用されたコリジョン(衝突)ルールの恩恵を受け、バックホームは追いタッチとなり、スライディングでうまく避けた坂本がホームイン。

 ヤクルト・山田が四球で歩き満塁とチャンスが広がり、中日・平田が、逆らわずライト線に走者一掃の三塁打。筒香の特大の2ランまで飛び出てて大量6点を追加して勝負を決めた。9回は、ロッテの守護神、西野が、連打を浴びるなどして、2失点したが、9-3でゲームセット。圧勝のスコアの一方で、守備のミスが出るなど、来春のWBCに向けてのチームの方向性と課題も浮き彫りになった。

 試合後、場内で行われたインタビューで小久保監督は、「日本の誇る投手陣がしっかり活躍してくれましたので、よかったです。抑える、打たれるよりも、開幕前の大事な時期に、選手が大きな怪我やアクシデントもなく終えることができて一番よかった。(菊池のセーフティ?)そう点は取れないので、ああいうアイデアで、相手のミスを誘うのが、日本の良さ。菊池以外でも、坂本勇人のあの走塁ですよね(9回)。西野が間があいて投げにくかったと思うが、4番の筒香がいいホームランで締めてくれた。ちょうど来年のこの時期に(WBCの)本戦が始まるはず。台湾ともあたるし、今回の試合のデータを分析しながら来年に備えたい」と、淡々とした表情で、2試合を総括した。

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