自動車関連株値下がり、日産も トランプ発言影響
6日の東京株式市場は下落している。外国為替市場の円高傾向に加え、トランプ米次期大統領がトヨタ自動車を名指しで批判したことから、トヨタをはじめとする自動車関連株が下落した。
午後1時の日経平均株価は前日終値より74円02銭安い1万9446円67銭。東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は同5・02ポイント低い1550・66。午前の日経平均の終値は同78円51銭(0・40%)安い1万9442円18銭。TOPIXは6・08ポイント(0・39%)低い1549・60。出来高は8億8千万株。
トヨタ株は取引開始直後に前日終値より3%超値下がりした。その後下げ幅は縮小した。日産自動車など他の自動車関連株も下落した。
トランプ氏、トヨタのメキシコ新工場批判「米に建てろ」
トランプ次期米大統領は5日のツイートで、トヨタ自動車がメキシコで計画している新工場について「米国に工場を建てるか、国境で高い税金を払え」と名指しで批判した。米自動車大手フォードなど米国企業に工場移転をやめるよう求めて来たトランプ氏だが、大統領選後初めて日本企業にも矛先を向けた。
トランプ氏は「トヨタはメキシコのバハ(カリフォルニア半島)に米国向けのカローラを作る工場を建てると発表した。とんでもない!」とツイートした。トランプ氏は選挙中は建機大手コマツなどを批判していたが、当選後に日本企業を個別に批判するのは初めて。
トヨタは2015年4月、メキシコ中部のグアナフアト州にカローラを生産する工場を約10億ドル(1160億円)かけて新設すると発表した。トヨタは昨年9月、米国カリフォルニア州との国境に近いバハ・カリフォルニア州のティフアナにある工場を増強し、ピックアップトラック「タコマ」の生産を増やす方針を発表しており、トランプ氏は二つの工場を混同したとみられる。
トヨタの豊田章男社長は5日、自社のメキシコ工場での増産計画について「現段階では変更はないが、新大統領の決断などを見ながら判断していく」と語った。この発言は外国メディアも広く報じており、トランプ氏が反応した可能性がある。
トヨタ幹部困惑「米雇用減らないのに」 トランプ発言
メキシコ工場をめぐり、トランプ米次期大統領から名指しの批判を受けたトヨタ自動車。品質問題から米世論の反発を招き、豊田章男社長が米議会に呼び出された2010年以来の危機に発展しかねないと、警戒感が強まっている。
「メキシコの増産は、米国市場で売る車を増やすため。米国の雇用をマイナスにするわけではないのに」
トヨタ幹部は6日朝、トランプ氏の突然の攻撃に困惑の表情を隠さなかった。
メキシコ工場の増強は、対米輸出の増加を通じて米国販売網の雇用維持につながる。小型車カローラをつくる計画の新工場も、米国から生産を移すものではない。ただ、トヨタにはトランプ氏と太いパイプはない。会って説明できるわけでもなく、理解してもらうすべがないのが実情だ。
トヨタ幹部は「誰かに何かを言われて原則を曲げるようでは持続可能な経営はできない」というが、気になるのは米世論の反応だ。09年の豊田社長の就任直後には、米国でリコール問題への対応が後手に回っていると不満が広がり、社長が批判の矢面に立たされた。
