「頭文字D」登場のハチロク再現 京都の男性
運転手側ドアに書かれた「藤原とうふ店(自家用)」の文字が目を引く。人気漫画「頭文字(イニシャル)D」に登場する乗用車を再現した愛車だ。「作品の世界観を大事にした」と石井翔さん(28)=京都府城陽市平川=が話す。
「頭文字D」は、峠の道を自動車で走る若者たちを描いている。石井さんは中学生の頃、作品に出会い、夢中になった。主人公の藤原拓海が乗る「トヨタAE86型スプリンタートレノ」に憧れ、「いつかハチロクに乗りたい」と思うようになった。
就職し、24歳の時、京都市南区の専門店で同じ車が中古で売られているのを目にした。「これしかない」とすぐに購入を決めた。「中学生の時からの夢がかなって感動した」と振り返る。
作中数回、車の仕様が変わるが、特にお気に入りの最終巻に近い形を目指した。メーターやボンネットなど細部までこだわった。ミラーやフォグランプはなかなか同じ形がなく、見つかるのに2年かかった。
作中のせりふなどで説明がない部分についても、描かれた形や色を参考に、「この形ならこれかな」「この色ならこれしかない」と、より作品に近い部品を仕事の傍ら探した。約3年をかけ、作品に近づけることができたと自信を持っている。
街中を走ると注目を浴びる。「この車で走ると、主人公になったような気分になれる。これだけ手間ひま掛けた車なので、これからも大事に乗りたい」と話す。
