オバマ米大統領、トランプ氏に電話で祝福 ホワイトハウスへ招待
バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は9日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏に電話をかけ、大統領選での勝利を祝福し、協議のため10日にホワイトハウスへ招待した。
また、ジョシュ・アーネスト(Josh Earnest)大統領報道官が発表した声明によると、オバマ大統領は、ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官にも電話し、「全米各地で行った力強い選挙運動に対する称賛」を伝えた。オバマ大統領は9日中に選挙結果についての声明を発表する予定となっている。
アーネスト報道官によると、オバマ大統領はホワイトハウス(White House)で「激戦の選挙期間が過ぎ、国が一つになるために行うことのできる方策」について話し合う予定だという。
10日のトランプ氏との会談で、オバマ大統領は政権の移行について協議するとみられる。「権力の滞りのない移行を確保することは、大統領が年初に示した最優先事項の一つであり、次のステップは大統領に選出された者と会談することだ」とアーネスト報道官は付け加えた。
トランプ大統領誕生で米国経済は好景気に? 日本流の稼ぎ方は終わる恐れも
大接戦となった米大統領選挙は、土壇場でトランプ氏が逆転勝利するという驚くべき結果となりました。市場は予想外の展開に大混乱に陥っています。トランプ大統領が誕生するということになると、日本経済にはどのような影響が出てくるのでしょうか。
トランプ氏の大統領就任で最初に懸念されるのはやはりTPP(環太平洋パートナーシップ)協定の行方でしょう。トランプ氏は当初、メキシコとの国境に壁を作ると宣言、NAFTA(北米自由貿易協定)やTPPについて否定的な見解を示していました。党の正式な綱領では、貿易協定を撤廃するとは宣言していませんから、トランプ氏がどのような対応を取ってくるのか、現時点では何とも言えません。
ただ、TPPから全面撤退にはならなかったとしても、米国の労働者を保護するという名目で、日本側が不利になる条件を持ち出し、再交渉してくる可能性は十分にあるでしょう。現状のTPPがそのまま批准されるとは考えない方がよさそうです。
一連の自由貿易交渉が頓挫するということになると、輸出立国である日本にとっては大きな打撃となります。日本や欧州など各国の株式市場にも悪い影響を与えるでしょう。米国市場も短期的には大きな混乱が生じるかもしれません。
ただトランプ氏の大統領就任によって米国経済が長期的に打撃を受けるのかというと話はまた別です。トランプ氏は少なくとも5000億ドル(約51兆円)規模のインフラ投資を実施すると公約に掲げています。議会との交渉がありますから、この金額がそのまま通るかどうかは分かりませんが、一定以上の財政出動が行われる可能性は高いとみてよいでしょう。
現在の米国はなかなか低金利から脱却できない状態ですから、大規模な財政出動は米国経済を活性化させ、金利を正常に戻す役割を果たす可能性があります。長期的に見ても、米国はシェールガスの開発によってすべてのエネルギーを自給できる状況にあり、先進国では珍しく人口増加が続く見込みです。米国単体で見た場合、トランプ時代は意外と好景気になるかもしれません。
もっとも日本から見ればその逆になります。当面は円高のリスクがありますし、中長期的には保護主義が高まることで、製造業にとって逆風となる可能性もあります。輸出大国やモノ作り大国を標榜し、何でも受け入れてくれる米国にモノを売って大きな利益を得るというこれまでの日本人の稼ぎ方は、トランプ氏の大統領就任によって終わりを迎えるかもしれません。
