「好物を最初か最後に食べる」人は絶対に太る!「塩+糖」は最悪の組み合わせ

「好物を最初か最後に食べる」人は絶対に太る 食欲が暴走するのにはワケがある

そんなに食べていないはずなのにすぐ太ってしまう……。そう悩んでいる人は男女問わず少なくないはずです。

 『美しい人は正しい食べ方を知っている』の著者でもあり、フードプロデューサーの小倉朋子氏に、食べ過ぎを防ぐ方法について教えてもらいます。

 30歳も過ぎると、気になってくるのが体型の変化。「学生時代の友人に『太った?』と言われる」「ズボンのウエストがきつくなってきた」など、“中年太り”を実感している人も多いのでは? でもそれは、ある意味当然のことなのです。内臓を動かしたり、呼吸したり、寝ていても消費されるカロリー、つまり基礎代謝量は、10代後半をピークに徐々に減少していくからです。

 そんな中では「ちょっと食べ過ぎた」がとてもキケンです。その積み重ねが肥満につながりかねないのです。

 うっかり食べ過ぎてしまうという人は、知らず知らずにやっている「食べ過ぎにつながる習慣」があるものです。そのNG習慣と絶ち切る方法について、今回はご紹介したいと思います。

「塩+糖」は最悪の組み合わせ

 こんな経験はありませんか? 小腹がすいてポテトチップスを食べていたら甘いモノが欲しくなって、チョコレートを一粒口へ。そうしたら、またしょっぱいものが食べたくなってポテトチップスの袋に手を伸ばす。この繰り返しであっという間に、両方の袋が空っぽに……。

 しょっぱいものと甘いものを交互に食べると、食べきるまでやめられない “無限ループ”に陥ってしまいがちです。

 人間は塩分がなくては生きていけませんし、甘いモノ(糖質)は脳の栄養源です。よってどちらも人間が本能で欲する味。だから“やめられない、とまらない”のです。

 これは、お米やお酒といった糖質でも同じこと。「唐揚げやポテトフライとビール」「漬け物とごはん」といった組み合わせが、食べ過ぎにつながりやすいのはみなさんも経験上ご存じですね。

 食べ過ぎを防ぎたいなら、塩味+甘味(糖質)のコンビには要注意。

 食事に関して言えば、できるだけ「しょっぱいおかずとご飯だけ」という献立にならないようにすることが大事です。

 そこで意識するとよいのが「五味」。五味とは塩味・甘味・酸味・苦み・うま味の5つの味のことです。

 献立を考えたり、料理を注文するときは、五味を頭に浮かべて、酢や梅肉などを使ったすっぱい料理、ピーマンやゴーヤなどに苦みが感じられる料理、だしの効いた料理など、できるだけ多くの味が食卓に並ぶように工夫してみてください。さまざまな味の食べ物を一つひとつ味わって食べると、食事に対する満足感もアップし、それも食べ過ぎ防止につながります。

好物は最初と最後に食べない!

 食べる順番にも「食べ過ぎの罠」が潜んでいます。

 「おなかが空いているときに味わいたいから最初に食べる」「大好きな味で食事を終えたいから最後」……実は、どちらもNG! 食べ過ぎにつながりやすく、ダイエットをしたい人にはおすすめできない食べ方です。

 食事の最初、空腹状態のときに好物を食べると、「もっと食べたい」と勢いがついてしまって早食い・ドカ食いになりやすく、そればかり食べてしまって栄養バランスが悪くなる傾向が。

 最後にとっておくと、他のおかずでおなかがいっぱいのところに、好物を食べることになりやすく、こちらも食べ過ぎの原因になります。

 大好物が生野菜や豆腐のようなヘルシーな食べ物であればあまり問題ないのですが、たいてい、唐揚げやとんかつ、餃子、ハンバーグなど高カロリーの料理だったりするため、食べるタイミングがまずいと過食の原因になりやすいのです。

 では、好物を食べるベストのタイミングはいつかというと、「腹五分目」くらいのとき。おなかもほどほどに落ち着いてきて、まだ余裕のあるころ、大好きな料理の味をゆっくり味わいましょう。ここで「おいしかったー!」という満足が得られれば、食べ過ぎ防止にもつながるはずです。

 一方、食事の最初と最後には、決まった飲み物をとるようにすると、これも食事量のコントロールに役立ちます。

 私の場合、炭酸水(または水)を飲むことからスタートし、最後にブラックコーヒーを飲んで終了するのが毎食の習慣です。この習慣のおかげで炭酸水を飲むと「食べ物が入ってくるぞ」と心と体の準備ができますし、コーヒーを飲むと「これで食事が終わりだ」と脳と体が認識するので、ダラダラ食べ続けたり、食後、甘いモノに手が伸びたりすることがなくなりました。

ながら食べはやめて「じっくり食べ」を

 食べ過ぎ防止、という点では「ながら食べ」もキケンです。

 平日のお昼時、スマホをいじりながら、あるいは本を読みながら食事をする方をよく見かけます。なかには、ゆっくり食事をする時間もなくて、パソコンで作業をしながら昼食をとっているという人もいるかもしれません。

 食べ物以外の、スマホやテレビ、本などに気を取られていると、自分がどれくらい食べたのか正しく把握できないですし、脳からの「満腹です」というサインにも気づきにくくなります。結果、食べる量が増えてしまうのです。

 ながら食べが習慣になってしまっている人は、すぐに「じっくり食べ」にチェンジを。できるだけ食べることに集中して、じっくり食べ物の味を楽しみましょう。

 もちろん、家族や友人との食事では会話を楽しむのはOKですが、会話に熱中して食べながら話すのは、マナー的にも避けたいもの。食べ物を口に入れたらよくかんで味わい、合間に会話をするようにするとよいでしょう。

 問題はひとりで食事をするとき。手持ちぶさたでついついスマホをいじってしまうという人もいるでしょう。

 そういうとき、食事に集中するには、「食具を変える」のもひとつの方法です。

 食具とは、はしやナイフ、フォーク、スプーンなど、食べるための道具のこと。

 通常は、食べ物に合わせて食べやすい食具を選んでいると思いますが、わざと使い慣れない食具で食事をしてみてください。

 たとえば、カレーをスプーンではなくフォークで食べたり、滑り止めのないおはしでうどんを食べてみたりする。そうすると、自然と食べることに集中できます。

 また、食具を変えることで、食べ物のおいしさを再発見できることもあります。カレーをフォークで食べてみると、フォークの歯と歯の間からカレーのルウとお米がダイレクトに舌に触れるので、スプーンで食べるのとは違ったおいしさが味わえます。

 ちなみに、西洋では一般的に、カレーをナイフとフォークで食べます。これは、西洋ではお米が野菜に分類されるから。日本でも、老舗のホテルにあるレストランや外国人向けのお店などでは、今でもカレーにはフォークがサーブされます。 

 食べ過ぎ防止をかねて、ぜひフォークで食べるカレーのおいしさを体験してみてください。

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