スズキ、燃費データ試験で法令と異なる数値 鈴木会長が謝罪

スズキ、燃費データ試験で法令と異なる数値 鈴木会長が謝罪

スズキ(7269.T)の鈴木修会長は18日、燃費データを取得するための試験方法で、国交省が定める規定と一部異なる数値を使用していたことが社内調査で分かったことを受けて会見し、「定められた測定方法を用いていなかったことをおわびしたい」と述べた。

ただ、実測値は法令による試験方法との誤差の範囲内であることを確認したとし、鈴木会長は「当社の燃費表示には問題がないことを確認し、(国交省に)報告した」と述べた。

三菱自(7211.T)の燃費偽装問題を受けて、国交省は他の自動車メーカー各社にも同様の不正がないかどうか燃費試験データに関する調査を指示し、同日までに報告するよう求めていた。

スズキは調査結果を18日国交省に報告、その中で「燃費性能を偽る不正行為はなかったものの、排出ガス・燃費試験業務について国交省が定める規定と一部異なる取り扱いがあった」として会見した。

現在販売している16車種について、惰行法ではなく、実績値を積み上げた走行抵抗値を使用していたという。理由としては、同社の相良テストコースは天候の影響を多く受けるため、惰行法による安定的な試験が困難だったとしている。

この点について鈴木修会長は「設備投資の至らなかった点は反省している。今後は風通しを良くしようと思っている」と述べた。 

また、本田治副社長は会見で「調査した結果、燃費を良くしようとする意図が働いていた形跡はなかった」と述べた。

海外で販売している製品については、例えばインドでは現地の法律に従い立ち合いをしていること、欧州でも現地のルールに従っていることから、問題は一切ないとした。業績予想に与える影響も、現時点ではないという。

スズキも法令外の方法で燃費測定…報告書提出

自動車大手のスズキ(本社・浜松市)は18日、軽自動車など16車種の燃費データを測定する際、国の法令が定める方法とは異なるやり方で走行試験を行っていたと発表した。

鈴木修会長が国土交通省を訪れ、報告書を提出した。

スズキは、タイヤと路面の摩擦や空気抵抗のデータである「走行抵抗値」の測定で、国の法令が定める「惰行法」を用いずに算出し、審査機関に提出していた。燃費を実際よりも良く見せかける不正行為はなかったという。

ズキ、規定と異なる燃費測定 「アルト」など16車種

スズキは18日、販売中の軽自動車など全16車種で、国の規定と異なる方法で燃費のもとになるデータを測定していた、と発表した。不正な測定をしていたのは2010年ごろからで、対象は210万台超にのぼる。スズキは、テストコースが海沿いで風の影響を受けやすく、規定通りの測定が難しかった、などと説明している。改めて規定通りに測定したところ、公表燃費との差はほとんどなく、修正はしないとしている。生産・販売も続ける。

 会見した鈴木修会長は「深くおわび申し上げたい」と謝罪した。海外での販売車種は、それぞれの国の規定に沿って測定しており、問題はないという。

 該当車種は、軽が「アルト」「アルト ラパン」「ワゴンR」「ハスラー」「スペーシア」「エブリイ」「キャリイ」「ジムニー」で、登録車は「ソリオ」「イグニス」「バレーノ」「SX4 S―CROSS」「スイフト」「エスクード2・4」「エスクード」「ジムニーシエラ」。

■スズキが燃費で不正測定していた全16車種

【軽】

アルト(2014年12月22日発売)

アルト ラパン(15年6月3日発売)

ワゴンR(12年9月19日発売)

ハスラー(14年1月8日発売)

スペーシア(13年3月15日発売)

エブリイ(15年2月18日発売)

キャリイ(13年9月20日発売)

ジムニー(10年JC08対応)

【登録車】

ソリオ(15年8月26日発売)

イグニス(16年2月18日発売)

バレーノ(16年3月9日発売)

SX4 S-CROSS(15年2月19日発売)

スイフト(10年9月18日発売)

エスクード2.4(12年JC08対応)

エスクード(15年10月15日発売)

ジムニーシエラ(10年JC08対応)

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スズキの燃費不正で考える「軽自動車不要論」

三菱自動車の軽自動車の燃費偽装問題に引き続き、今度は軽自動車の雄であるスズキによる燃費の不正測定が表面化した。これら事件は、自動車業界の苛烈な燃費競争という面のほか、軽自動車という“ガラパゴス商品”について、制度面でも技術面でも商業面でも、もはや限界点に達しつつあることを象徴している。(ジャーナリスト 井元康一郎)

風よけの投資をケチっていたスズキ開き直りは許されない

 5月18日、三菱自動車の相川哲郎社長と中尾龍吾副社長が軽自動車の燃費偽装についての責任を負う形で辞任する、と発表した。この記者会見は、国土交通省への報告書提出に合わせ、あらかじめスケジューリングされていたものだった。その同日午前中、なんと今度はスズキが燃費測定のカギを握る走行抵抗値の計測について不正があり、国交省に報告するという話が飛び込んできた。

 スズキは測定を行うテストコースが海沿いにあり、風が吹くために国の規定による測定が困難だったことを理由に上げ、走行抵抗値の意図的な改ざんはなかったとしている。が、法令違反は法令違反。走行抵抗値そのものを露骨に改ざんしたという、軽自動車を除く三菱車と問題は同じだ。

 鈴木修会長は会見で、風よけを設置するための投資を渋っていたことを明かした。走行抵抗値の計測を、保有するテストコースの質がそれぞれ違うメーカー各社の自主申告任せにし、何の監督もしていなかった行政の怠慢ぶりは非難されてしかるべきだが、システムがそうなっている以上、より良い値を取るためのテストコース、計測施設づくりも企業間競争だ。どうしても不正が生まれがちな“土壌”があるなかで、その最適な数値を得るための投資をケチりながら、数値的には大差がないと開き直ることは許されないだろう。

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スズキ:三菱自との違い強調…社内調査の妥当性焦点に

燃費データ不正問題について国土交通省に追加報告したスズキは31日、不正な計測法について陳謝する一方、三菱自動車のような燃費性能の水増しはなかったと改めて強調した。しかし、あくまでスズキの社内調査結果であり、購入者の不安を一掃し、信頼を回復できるかは見通せない。

 「皆様におわび申し上げる」。長年スズキを率いる鈴木修会長は記者会見で深々と頭を下げた。トップダウン型経営の限界が不正の背景にあったのかと問われ「あったと思う。企業規模が大きくなり、私自身も限界があり、全体を見ることが不可能になった」と経営体制の問題点にも言及した。

 スズキは不正のきっかけについて、欧州で部品ごとの測定が認められていることから、2010年に五つある新車開発部門の一つが「日本でも使ってよいだろう」と判断したと説明。部品ごとの計測の方が手間が省けることから他の部門も取り入れ、定着したと説明した。一部の担当者は違法性を認識していたが「惰性でやっちゃった」(鈴木会長)とし、管理職の指示はなかったと強調した。

鈴木会長は再発防止策として、開発部門に監査制度を取り入れることを表明。関係者の処分については、前回18日の会見で「善意でやったとなると人情的に考えなくてはいけない」と述べていたが、今回は「法に従い処理する」と前回の発言を撤回した。

 国交省は今後、スズキが再測定したデータの妥当性などを精査する方針。スズキは「偽りはないという自信がある」(鈴木俊宏社長)として「幕引き」を急ぐが、国交省の検証結果次第では、ブランドイメージや販売への影響が大きくなる可能性もくすぶっている。

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国交省がスズキ本社に立ち入り検査、燃費データ不正で

国土交通省は3日、スズキ(7269.T)が自動車の燃費データを不正に測定していた問題で、同社本社(浜松市)に道路運送車両法に基づく立ち入り検査を開始した。期間は未定。同省では立ち入り検査で関係者への聞き取りなどを行って実態を確認し、同社の処分を決める。

スズキは5月31日に同省に社内調査の結果を再報告し、その中で、法令の規定とは異なる方法で燃費試験データを測定していたことを認めた。ただ、同報告では燃費を不正に操作する意図はなかったとしている。 

国交省は同社に対して、1)不正行為の全容解明、2)責任の明確化、3)再発防止策の策定──を求めていた。全容解明については、31日の報告で「一定の説明が示された」とする一方、「不正行為については速やかに把握し厳正に対処したい」(自動車局幹部)としていた。

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