シャープ、鴻海が買収=電機大手初の外資傘下に-7000億円規模支援
シャープは25日、臨時取締役会を開き、台湾の電子機器受託製造大手、鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下で経営再建を図ることを全会一致で決議した。鴻海は7000億円規模の資金を投じ、シャープを買収する。鴻海はグループで4890億円の第三者割当増資を引き受け、議決権の66%を握る筆頭株主となる。国内電機大手が外資傘下に入るのは初めて。
月内に契約を結び、シャープの高橋興三社長と鴻海の郭台銘董事長(会長)が記者会見する。
シャープは鴻海と優先的に交渉する一方、政府系ファンドの産業革新機構に支援を仰ぐ案も検討してきた。企業としての一体性や雇用維持、成長性、再建の実現性などを比較し検討した結果、鴻海案が革新機構案より優れると判断した。
シャープが日本大手家電初の海外傘下入り、台湾の鴻海が株式過半数取得へ
発表では、アメリカでのテレビ販売競争の激化・太陽電池の需要低迷、中小型液晶市場においての市場変化の見誤りと価格下落への対応力・営業力不足などにより大幅な赤字が発生し、経営再建を余儀なくされ、複数社との協議に至ったとしている。
鴻海(ホンハイ)の提案は、シャープの中心事業であるディスプレイデバイス事業に投資し、事業拡大のための資金を提供、さらに同社の財務基盤強化に対して資金提供などを行うとし、支援額の総額は約7000億円。
液晶テレビのアクオス(AQUOS)やスマートフォンのアクオスフォン(AQUOS PHONE)を始め、プラズマクラスターの空気清浄機やエアコン、洗濯機、冷蔵庫などの生活家電まで、日本人の生活に根付いているシャープ製品。鴻海(ホンハイ)の会長はシャープブランドの維持を明らかにしているが、40歳以上の従業員の雇用については保障しておらず、雇用の安定や技術の流出については危惧する声も上がっている。
鴻海、買収契約しばらく留保=シャープが新文書提示
台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は25日、シャープから24日に新たな重要文書を受け取ったことを明らかにし、「内容を精査する必要があり、双方がこれについて合意に達するまでは買収契約をしばらく見合わせる」との声明を発表した。鴻海、シャープ双方とも文書内容を明らかにしていない。
シャープは25日午前、臨時取締役会を開き、鴻海傘下で経営再建を図ることを全会一致で決議した。鴻海の声明は同日夕、報道機関に対して電子メールで伝えられた。
両社の交渉期限は29日で、同日までに契約を結ぶ必要がある。鴻海は声明の最後で「早く内容をはっきりさせ、今回の取引が円満な結果をもたらすことを期待する」とコメントした。
新たに「偶発債務」3500億円=シャープが鴻海に提示―米紙
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は25日、関係筋の話として、鴻海(ホンハイ)精密工業が、買収する予定のシャープから、総額約3500億円の「偶発債務(訴訟や会計変更などで将来返済義務の発生する恐れがある債務)」のリストを24日に受け取ったと報じた。
鴻海は25日、シャープから新たな重要文書を受け取り、「内容を精査する必要がある」として、買収契約をしばらく見合わせることを発表した。鴻海は文書の内容は明らかにしていない。関係筋によると、鴻海はこの100項目のリストを精査しているが、買収は断念していないという。
鴻海がシャープ買収=出資1000億円減―債務問題で決着1カ月遅れ
台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は30日、取締役会を開き、シャープ買収を決議した。鴻海グループがシャープの3888億円の第三者割当増資を引き受け、議決権の66%を握る筆頭株主となる。シャープの業績悪化や将来負債となる恐れのある偶発債務を踏まえ、出資を当初予定の4890億円から1000億円程度減らした。シャープも臨時取締役会で出資の減額などを受け入れた。
国内電機大手が外資傘下に入るのは初めて。鴻海が2月25日に総額3500億円とされる偶発債務を理由に契約の留保を表明して以降、約1カ月間に及んだ買収交渉が決着した。鴻海の郭台銘董事長(会長)とシャープの高橋興三社長が4月2日に正式契約を結び、堺市で記者会見する。
シャープは2016年3月期の連結営業損益が1700億円の赤字に陥る見通し。鴻海は、シャープの増資に応じる普通株1株当たりの価格を当初の118円から88円に引き下げ、出資額を減額した。増資に際し、1000億円の保証金をシャープへ提供する。出資減に伴い、シャープは中小型液晶への投資を当初の1000億円から600億円に減額するなど事業計画を修正した。
