仏警察が168カ所捜索し23人逮捕 「新たな攻撃計画」と首相
フランスのバルス首相は、パリの同時多発攻撃を受けて、イスラム過激派と疑われる人物らの関係先を警察当局が15日夜から16日にかけて家宅捜索したと明らかにした。
カズヌーブ内相は、23人を逮捕し、ロケットランチャー(発射器)などを押収したと述べた。過去48時の間に104人が自宅軟禁状態に置かれたという。昨夜だけでも168カ所を捜索した。内相はその上で「これは始まりにすぎない」と記者団に語った。
警察筋によると、パリ郊外ボビニーの捜索は、同時攻撃の捜査の一環だという。仏メディアによると、家宅捜索は南部のトゥールーズやグルノーブルでも実施された。
バルス首相はRTLラジオに対し、フランスの情報機関が今年の夏以降、5つの攻撃計画を事前に阻止したと説明。また、フランスだけでなく欧州全域を狙った新たな攻撃が計画されているとの見方も明らかにした。
バルス首相は「イスラム過激主義に属する人物やフランスへの嫌悪を訴えるあらゆる人物を聴取するため、非常事態の法的枠組みを利用している」と語った。
フランス軍、「イスラム国」拠点を空爆 同時攻撃受け最大規模に
パリで起きた同時多発攻撃の捜査が拡大する中、フランス軍は15日、シリア領内にある過激派組織「イスラム国」の拠点を空爆した。同組織は130人以上の死者を出した今回の事件で、犯行声明を出している。
フランス軍は、シリア北部ラッカの弾薬庫や訓練施設を空爆。同軍は数カ月にわたって、米国主導の空爆作戦に参加しているが、今回の空爆はこれまでで最大の規模だという。
司法筋によると、フランス警察は、同時攻撃の計画に関与したとして、ベルギー生まれのフランス人の男を指名手配。この男は実行犯2人の兄弟とされる。
警察はフランス国籍の自爆犯2人の身元を特定。現場で死亡した残りの実行犯4人の身元は明らかになっていない。
集団墓地で130遺体発見=「イスラム国」が虐殺―イラク北部
イラク北部シンジャルで、過激派組織「イスラム国」が虐殺したとみられる地元のヤジディ教徒の集団墓地が確認され、イラクのクルド系メディア「ルダウ」によると、16日までに130遺体が発見された。
シンジャルは13日、クルド人部隊が「イスラム国」から奪還した。その後の捜索で、14日に女性80人、15日に男性50人が埋められているのが分かったという。
「イスラム国」はヤジディ教を邪教扱いし、信者に迫害を加えてきた。治安当局者はルダウに「罪のない人々の殺害だ」と語った。イラクではヤジディ教徒以外でも「イスラム国」から解放された地域で集団墓地が相次いで見つかっており、大規模殺害の実態が改めて浮き彫りとなった。
また、AFP通信によれば、解放後のシンジャルでは「イスラム国」支配時に保護されていたとみられるイスラム教スンニ派住民の家屋で、ヤジディ教徒が略奪行為に及んでいるとの情報もある。宗教間対立がくすぶり続けそうな状況だ。
