安倍談話<70年談話>中国「真摯なおわびを」

<70年談話>中国「真摯なおわびを」

中国外務省の張業遂次官は14日、安倍談話に関連して、木寺昌人駐中国大使を同省に呼び、中国の厳正な立場を表明した。駐中国大使への立場表明は、抗議や申し入れに比べれば抑制的な反応だが、日本側への直接的な意向表明で国内の対日強硬世論への配慮を示したといえる。

 中国外務省は同日、華春瑩副報道局長の談話も合わせて発表し、「国際社会が共同で第二次世界大戦勝利70周年を記念している今日、日本の軍国主義による侵略戦争の性質と戦争責任を明確に引き継ぎ、被害国民に真摯(しんし)なおわびをすべきであり、この重大な原則を覆い隠すべきではない」と主張した。

 談話はまた「歴史問題は中日関係の政治基礎と、中国国民の感情に関係するものであり、歴史をかがみにして、未来に向かうことを主張してきた。国交正常化以来、中国が示してきた態度を日本が尊重し、侵略の歴史を反省し、実際の行動でアジアや隣国、国際社会の信頼を得るよう促す」としている。

 中国は9月3日の「抗日戦争勝利記念日」の式典に安倍首相を招待しており、国内世論の動向を注視している。

 ◇韓国は慎重姿勢

 安倍談話について、韓国の日本専門家は一定の評価をする一方、メディアは「(繰り返しおわびを表明してきたという)『過去形』で謝罪に言及するにとどまった」(聯合ニュース)などと、一斉に批判的な報道をしている。秋に日中韓首脳会談の開催を目指す韓国政府は、世論の動きを慎重に見極めている模様で、公式コメントは15日に発表する方針だ。

 安倍談話について朴槿恵(パク・クネ)政権に近い日本専門家の陳昌洙(チン・チャンス)世宗研究所所長は「もう少し踏み込んだ発言があれば良かったが、予想よりは悪くなかった」と評価。「これまで通り、日中韓首脳会談の実現に向けて努力していくだろう」との見方を示す。

 ただ、メディアの批判のトーンは高い。韓国紙、朝鮮日報(電子版)は「謝罪してきたとだけ言い、直接謝罪はしない巧妙な安倍(首相)」との見出しで伝えた。

 また、韓国外務省で長年、対日外交に携わった趙世暎(チョ・セヨン)東西大学特任教授は、談話を評価しつつも「戦争による行いと植民地支配を明確に分けているため、中国や米国に比べ韓国に関する言及が極めて少なく、韓国にとっては強い不満を感じざるを得ない」と語った。

 一方、韓国外務省当局者は14日夜、「現在、綿密に検討中だ」とだけ語った。発表直後、岸田文雄外相から尹炳世(ユン・ビョンセ)外相に電話で説明があり、尹氏は「日本政府の真摯(しんし)な行動が何より重要だ」と、改めて訴えたという。

 また、与党セヌリ党は、反省と謝罪について「過去形で遠回しに表現した」として「残念さが残る」と指摘。その一方で「反省と謝罪に言及したという点では、意味のある談話だと考える」とも評価し、扱いの難しさをにじませた。

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