Apple、Final Cut Pro X、Motion、Compressorをアップデート
2015年4月14日、Apple®は本日、Final Cut Pro® X、Motion、Compressorの3つの映像アプリケーションを、モーショングラフィックスの新機能およびビデオの編集、エンコーディング、配信を迅速に行うための主要な機能の強化によりアップデートしました。Final Cut Pro 10.2では新たに、使いやすく美しい3Dタイトル機能、カラーグレーディングと各種エフェクトで利用できる進化したマスキング機能、さらに多くのカメラフォーマットの標準サポートに加え、GPUアクセラレーションを利用したRED RAW処理を備えました。Motion 5.2では、カスタム素材および環境を作成し、それをFinal Cut Pro Xにその場で公開する機能を備え、強力な3Dタイトル作成機能をさらに拡張しています。Compressor 4.2は、作成した映像をiTunes Store®での販売向けに簡単にパッケージングできるようになりました。
「Final Cut Pro Xは、ハリウッドの大作の監督からムービー製作の初心者まで、私たちが今日行うビデオ編集の手法を変えていっています。アップデートされたFinal Cut Pro X、Motion、Compressorでは、ショートビデオから劇場公開用の長編フィルムまで、あらゆる映像の編集、タイトル作成、パッケージングがいっそう簡単になります」と、Appleのワールドワイドマーケティング担当シニアバイスプレジデント、フィリップ・シラーは述べています。
「Focusの編集にFinal Cut Pro Xを使うのはとても快適でした」と語るのは、2015年の長編フィルム『Focus』を共同監督したグレン・フィカーラとジョン・レクアの二人です。「この映画の最終的な劇場用タイトルをまさにFinal Cut Proで制作しましたが、新しい3Dタイトル作成機能やエフェクトなら、アプリケーション内のグラフィック処理をさらに高速化できるでしょう。アップデートされた新しいFinal Cut Proは、次の長編映画でも使うつもりです。」
Final Cut Pro 10.2では、豪華な3Dタイトルをドラッグ&ドロップの簡単な操作により作成できるほか、映像の編集をすぐに始められるシンプルなテンプレートに加え、背景やアニメーションも備えた映画用のテンプレートも付属しています。テキストスタイルをいくつかある中から選び、素材、照明、エッジを無数に組み合わせて、タイトルの外観をカスタマイズすることができ、2Dタイトルを3Dタイトルに瞬時に変換した結果をリアルタイムで確認することができます。また、Final Cut Pro 10.2では、カラーグレーディング時には、正確さを期すために最大4つのビデオスコープを同時に見たり、向上したシェイプマスクを任意のエフェクトでプリセットとして保存して、後で素早く再利用することもできるようになりました。以上に加えて、Final Cut Pro 10.2では、Panasonic AVC-Ultra や Sony XAVC-S を含むさらに多くの映像フォーマットを標準サポートするほか、トランスコーディング、再生、レンダリングのGPUアクセラレーション(Mac Pro®のデュアルGPUにも対応)により、RED RAWファイルを使った処理をこれまで以上に迅速に行えるようになりました。
ビデオエディターとモーショングラフィックスのプロフェッショナルなら、3Dタイトルにさらに多くのオプションを備えたMotion 5.2を大いに活用できるでしょう。このアプリケーションでは、複数の照明とカメラで演出されるダイナミックなタイトルに加え、周囲のオブジェクトに対して超リアルな陰影や反射を映し出すような3Dタイトルを備える複数レイヤーで構成されたシーンなども作成できます。美しい3Dタイトルは多数のパートナー企業からも提供されるのに加え、多くの新しい3Dテンプレートも、Ripple Training、motionVFX、FxFactoryを含むデベロッパ各社から間もなく発売されますが、これらはすべて、新バージョンのMotionおよびFinal Cut Proでシームレスに動作します。Motionはまた、12の新しいジェネレーターエフェクト、強化されたキーフレーム機能、マスクとシェイプの作成のきめ細やかなコントロール機能も新たに備えました。
Compressor 4.2では、映像作品をiTunes Storeでの販売用に仕上げるのがいっそう簡単になりました。ムービー(本編)、トレーラー(予告編)、クローズドキャプション(字幕データ入り)などを選ぶだけで、Compressorが適切なiTunes Storeパッケージを作成し、これをiTunes配信パートナーに納品すれば、iTunes Storeで販売できます。また、新しいCompressorでは「Compressorに送る」利用時の高速なGPUレンダリングや、マルチパスのH.264エンコーディング時のハードウェアアクセラレーション(互換システムのみ)など、各種のエンコーディング作業についても大きく性能が向上しています。