<プロ野球>山本昌が最年長出場…49歳0カ月で先発登板
プロ野球・中日ドラゴンズの山本昌投手(49)=本名・山本昌広=が5日、ナゴヤドームで行われた阪神タイガース戦で先発として今季初登板し、49歳0カ月のプロ野球史上最年長出場記録を更新した。従来の記録は1950年に浜崎真二投手(阪急)が達成した48歳10カ月だった。山本昌投手はこの試合で勝利投手になると、浜崎投手が持つ48歳4カ月のプロ野球最年長勝利記録も更新する。
山本昌投手は1965年8月11日生まれ。84年に神奈川・日大藤沢高出身からドラフト5位でプロ入りし、31シーズンにわたって中日一筋でプレー。左腕から繰り出すスクリューボールを決め球に、3度の最多勝など数々のタイトルに輝いている。
史上最年長の道:プロ野球・山本昌 優勝の力になりたい
49歳の誕生日を11日に迎えた。正直なところ、年齢が一つ増えたからうれしいという気持ちはもうない。ただ、この年までプロ野球選手としてプレーできているんだな、という喜びはある。ファンの皆さんから頂く声援は日々大きくなっているし、期待に応えられるように頑張りたいという僕の気持ちも強くなっている。
シーズンは終盤戦に向かっているが、今季は1軍登板を果たせていない。振り返ると、春先は調子がすこぶる良かったのに、なかなか試合で結果を残すことができなかった。僕は昨秋からカットボール、ツーシームという新球種の習得に挑戦してきた。十二分に注意してきたはずなのだが、そのために手の振りがどこか緩くなり、力強さがなくなっていることに気づいた。
そこで5月中旬からは2軍戦の登板から外してもらい、「ミニキャンプ」として投げ込みや走り込みで調整した。当初は半月で戻る予定だったが、左膝の裏を痛めるアクシデントもあり、実戦復帰は7月上旬にずれ込んでしまった。
手の振りを修正するのに開幕から3カ月かかったことになるが、調子は上向きつつある。約2カ月半ぶりに先発した7月23日のウエスタン・リーグのオリックス戦は5回1失点に抑えられた。ただ、次に投げた7月31日のソフトバンク戦で思うような結果が出なかった。あそこで好投していれば48歳のうちに1度は1軍で投げられていたのに、と残念に思う。
1軍は上位チームと差のない位置にいる。先発投手陣はとっくに疲れている時期だと思うし、今はチームが優勝するために何とか力になりたいという気持ちだけだ。そのためには2軍でしっかりとした結果を残さなければいけない。
チームのことでいえば、7月にマンちゃん(岩瀬仁紀投手)が通算400セーブを達成した。200勝や2000安打より、ずっとすごいことだと僕は思う。学年は九つも違うけれど、仲間が頑張っていることを励みにしていきたい。