韓国客船沈没:生存装い偽メール多数、「動かずに救助を待て」放送の真偽は?

<韓国客船沈没>生存装い偽メール多数

韓国警察庁サイバーテロ対応センターは17日、旅客船「セウォル号」沈没事故で行方不明者の家族らに「船内で生きている」などという文字メッセージが送られていることについて、「全て偽メッセージのようだ」という調査結果を明らかにした。行方不明者の携帯電話の利用記録を照会した結果、船が沈没した後の16日正午以降にメッセージが発信された記録はなかったという。

警察当局は、偽メッセージが流された経緯や作成者の目的について調べる方針だ。

韓国客船沈没:「動かずに救助を待て」放送の真偽は?

韓国南西部の全羅南道珍島(チョルラナムドチンド)沖で旅客船「セウォル号」(6825トン)が沈没した事故で、死者は、17日朝までに9人が確認された。沈没事故は一夜明けた17日も実態解明が進んでいない。船体が傾いてから沈没するまでの約2時間で何が起こったか。逃げ遅れて大勢が行方不明となったのはなぜか。断片的な情報が飛び交う中で、専門家は「人災の側面もある」と指摘する。

 民間気象会社ハレックス(東京都品川区)によると、現場海域の韓国南西部の珍島沖では、事故当時の風速が毎秒2.5〜5メートル、波の高さは0.5〜1メートル。風も海流も荒れていなかったとしている。

 現場海域では当時、霧が出ていたとの情報も。ただ、日本海難防止協会の小川泰治常務理事は「霧が発生したとしても、全地球測位システム(GPS)やレーダーでどこにいるのかは把握できる」と述べ、事故原因とは考えづらいとみる。そのうえで「あらかじめ設定したコース通りに運航すれば座礁はしないはず。コースを外れたのなら自船の位置を確認していなかったのかもしれない」と指摘する。

 救助された乗客からは事故直後、旅客船内では「動かずに救助を待て」と放送が流れたとの証言があり、これで乗客の避難が遅れた可能性も指摘されている。日本旅客船協会で事故防止策を担当する遠藤雄三・労海務部長は「避難誘導の際、パニックを避けようと一時待機させることはある。ただその後、具体的な指示を出せず被害が拡大したならば人災の側面もある」と話す。船長ら操船にあたる11人全員が救助された一方、多数の乗客が被害に遭ったことについて遠藤さんは「日本では『乗客より先に逃げるのは恥』との考え方が浸透している。日本の船員魂、シーマンシップからは考えられない」と疑問を呈した。

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