ソニーが「SXSW 2018」で公開、耳元でゴーストがささやく「未来のホラーハウス」

耳元でゴーストがささやく「未来のホラーハウス」、ソニーが「SXSW 2018」で公開

 ソニーは、「ゾッとする体験ができる」というアトラクション「Ghostly Whisper」(ゴーストリーウィスパー)を、音楽とインタラクティブコンテンツのイベント「SXSW 2018」(3月9〜18日、米国オースティン)で公開した。同社の最新技術や開発中のプロジェクトを活用して超常現象を再現した「未来のホラーハウス」だ。

 Ghostly Whisperは、世界中でテーマパークのアトラクションなどを設計しているユニバーサル・パークス&リゾーツとのコラボレーションにより生まれた体験型ホラーショー。「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」のハロウィーンイベント「ハロウィーン・ホラー・ナイト」から着想を得たという。

 舞台は異世界につながるという古い館。テーブルを囲む来訪者達に、家主が不思議な物語を語り出す。家主が差し出したタロットカードを手にすると、自分だけに“ささやき声”が聞こえたり、椅子に何かが触れたりと、さまざまな“異世界からのメッセージ”を受け取るという。帰り際には受け取ったタロットカードに不思議なことが起こり……というストーリー。

 随所にソニーの最新技術や開発中のプロジェクトを活用して超常現象を再現した。例えば“自分だけに聞こえるささやき声”は、波面合成技術を活用した最新の音響技術「Sonic Surf VR」によるもの。波面合成は、複数のマイクで収録した音源を同じ配置のスピーカーで再生し、収録時の音場をそのまま再現するアプローチ。Sonic Surf VRでは新開発のマルチチャンネルスピーカーと専用の音源により、音を任意の空間に定位させたり、移動させたり、同一空間内に複数の独立した音場を形成するといったことが可能になっている。同技術は1月の“Lost in Music”(ソニーのブランドプロモーション)イベントなどでも活用された。

 一方、「椅子に何かが触れる感覚」を生み出すのは、同社の触覚提示技術(ハプティクス技術)だ。アクチュエーター(振動子)による振動など物理的な刺激によって皮膚感覚のフィードバックを得るというもので、17年8月に舞台「超体感ステージ『キャプテン翼』」で大々的に採用した。

 タロットカードに起こる不思議な現象の仕掛けは、「Interactive Tabletop Projector」。センサーでタロットカードを持つ指の動きを検知し、プロジェクターがインタラクティブに映像を投映、非現実的な光景を作り出す。

 SXSW 2018のソニーブースには、この他にも高速ビジョンセンサーでパックの動きを検知してダイナミックな演出を加える「A(i)R Hockey」(エーアール エアーホッケー)、漫画「キャプテン翼」の天才ゴールキーパー、若林源三とVR空間でPK勝負ができる「サッカーVR」など、VRやARを中心とする最新技術によるエンターテインメントを多数用意した。ソニー、ブランド戦略部統括部長の森繁樹氏は、「ソニーの“創造と挑戦”を続ける姿を感じてもらえれば」と話している。

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